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日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

北陸信越縦断ツアー 2017 - 野麦峠

2017-08-11 18:23:22 | 東海
安房峠を行くかというとさにあらず。野麦峠で県境を越えました。
これまでおくびにも出しませんでしたが、今夜は高山の宿を押さえています。富山へ行くならともかく、高山ならどちらを通っても距離に大差はないため、初見の道を走ってみようと思い立った次第です。加えてお盆の最盛期ということもあり、安房峠が混むのが目に見えていたという事情があります。
こうして走った野麦峠ですが、結論からいえば、走りやすさも眺望も、木曽街道に比べ数段落ちるというのが率直なところです。まず、途中まで経由する158号線がよろしくありません。線形が悪く、交通量が多くて流れがよくないのは承知しており、それがこの経路を極力避けてきた理由でもありますが、お盆という事情が拍車をかけました。特に、狭いトンネルで鉢合わせた観光バス同士が立往生しており、トンネルの手前に長い車列ができていたのには参りました。
国道と分かれた後は、明らかに交通量は減りました。しかし線形は相変わらずよろしくなく、眺望にも特段見るべきものはありませんでした。五月に走った飛騨からの山道に比べれば、悪路というほどではないものの、少なくとも走っていて楽しい道ではありません。ツーリングマップルRで推奨された経路にもかかわらず、こんなものかという印象が残りました。
この結果からいえるのは、飛騨へ行くなら伊那と木曽を通った方が断然楽しいということです。実は、今回も松本をもう少し早く出ることができれば、木曽を通って向かうつもりでした。しかるに滞在が思ったよりも延び、あとはまっすぐ走るしかなくなったため、距離の短い方経路に回ったというのが真相です。ポークとチキンを両方いただけたことを含め、今回の戦果については満足しており、松本に寄ったこと自体に悔いはありません。しかし、行き帰りの経路もまた楽しみのうちであることを考えると、松本との掛け持ちが必ずしも賢明とはいえないことも分かりました。次回以降の教訓とします。
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薫風の伊勢を行く - 伊勢志摩ライナー

2017-06-17 19:57:23 | 東海
「一月家」で隣り合わせたお姉さんから、「向井酒の店」に今から行ってもまず入れないだろうと聞かされました。しかし、そこそこの収容力があって回転も早い店なら、たまたま空いたところへ滑り込む余地があることも経験上分かっています。ままよと覚悟の上で店へ向かいました。すると店先には「満席」という何ともつれない張り紙が。こうして中をのぞいてみるまでもなく退散し、宇治山田の駅に戻ってきました。初めての伊勢は一軒限りで完結とし、「伊勢志摩ライナー」で大阪へ向かいます。
実は、代わりの店の心当たりもあったのです。教祖おすすめの「虎丸」もさることながら、それより気になったのが、宇治山田の駅前にある季節料理の暖簾を掲げた古い店です。一見すると安普請ながら、それは入母屋造りの立派な日本家屋に増築された部分で、奥はどうなっているのかと想像するだけでも看過できないものがありました。店先の黒板に綴られた品書きからしても、それなりに期待してよさそうな雰囲気が漂っていました。しかし、仮にもう一軒はしごすると、大阪に着くのは早くとも10時過ぎになります。投宿して一風呂浴びて出直そうにも、店の選択肢が事実上なくなることが予想されました。むしろ、伊勢については次の機会に譲り、今日は久々の大阪に注力するのがよかろうと判断した次第です。
結果としては、当初の目論見通り二時、あるいは三時頃までに始めることができれば、混み出す前に両方訪ねることができたのでしょう。そこで切り上げ移動すれば、大阪に着くのは七時台です。投宿して一風呂浴びて出直すと、お客が引けて落ち着く時間に呑み直すことができ、時間配分としてはまことに申し分ありません。今回は何分経験の蓄積がなく、手探りにならざるを得ない部分が多々あって、それが一軒限りとなった理由でもありますが、それと同時によい教訓にもなりました。再挑戦の機会を楽しみにしています。

★宇治山田1930/1902レ/2116大阪上本町
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薫風の伊勢を行く - 伊勢市駅

2017-06-17 16:46:24 | 東海
宇治山田から徒歩数分でたどり着くのが、参宮線と接続する伊勢市駅です。あちらには及ばないものの、高い屋根を太い柱が支えるかのような総二階の駅舎は見事です。寂れたローカル線とは思えないほど、立派な駅舎が点在する参宮線の中でも、真打ちの風格漂う名駅舎です。
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薫風の伊勢を行く - 宇治山田駅

2017-06-17 16:18:39 | 東海
伊勢で呑むのは初めてだけに、呑み屋がどれだけ混むかは未知数で、早めに行ければそれに越したことはありません。しかるに最寄りの駅を素通りし、一つ隣の宇治山田で列車を降りました。目当ては国の文化財にも登録された名駅舎です。
もちろん過去に訪ねたことはあるものの、列車で素通りするか、車で立ち寄るかのいずれかでした。それだけに、この駅に列車で降り立つという状況を一度は経験してみたかった次第です。荷物を預けて呑み屋へ向かい、最後もここから列車に乗ります。
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薫風の伊勢を行く - 禾多重力再開

2017-06-17 15:43:53 | 東海
津観音に参詣し、最後に津城を通り抜けて駅に戻りました。荷物を引き取り移動を再開します。
元々の予定では、目当ての店の一つが二時に開くため、それに合わせて伊勢に乗り込むつもりでした。しかし時間が押したことにより、四時に開くもう一軒の店も選べる状況となりました。どちらへ先に行くかについては、現場の状況次第ということになりそうです。

★津新町1529/1431/1605宇治山田
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薫風の伊勢を行く - 津城

2017-06-17 13:51:16 | 東海
三岐線の乗車にはもちろん積極的な動機がありました。これに対し、積極的な動機がないにもかかわらず、毎年惰性で来てしまうのが津です。今回も時間稼ぎを兼ねて列車を降りました。
一見地味な街であっても、何度か訪ねるうちによさが分かってくるということがあります。先週訪ねた前橋もその一つで、市街地でも温泉には事欠かず、「登利平」の鳥めしという名物があり、この時期には敷島公園のバラ園という見所もあります。東海地方についていえば岐阜がそうで、古い城下町と宿場町、うらぶれた商店街と問屋街があって、名物には「丸デブ」の中華そばがあり、早春には梅林が見所になってくれます。ところが津はどうかと考えたとき、ズバリこれだといえるものが、自分の中ではいまだに確立していません。高田本山、津観音に天むすなど、見所、名物がないわけではないものの、どれも地味に思えてならないのです。少なくとも、これらの再訪だけでは何の進歩もないと考え、今日は津城を訪ねました。
平坦な市街地に残った石垣と濠は、本丸の石垣とそれを囲む濠の一部で、かつては外側を濠がもう一周しており、幅も三倍ほどはあったようです。三倍あったとすれば相当立派な濠ですが、今は福井城、府内城などを彷彿させるささやかさに過ぎません。しかし、そのささやかさが津には似合っているともいえます。満開の紫陽花が印象的です。
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薫風の伊勢を行く - 一悶着

2017-06-17 12:37:03 | 東海
西藤原で折り返した直後、携帯電話が手元にないことが判明。行きの車内で扱ったのは間違いありません。しかるに車内を見渡してもないということは、西藤原で落としてきた可能性が濃厚です。そう思って急遽東藤原から引き返すも、歩き回った範囲には見当たらず、さては車内に忘れたかと考えて、今度は駅の改札を訪ねました。すると、忘れ物は全て富田に運ばれるとの返答が。こうして富田の駅に戻り、無事取り戻して一安心という顛末です。
結果としては、そのまま戻っていればよかったという話ではあります。しかし、折しも東藤原の構内に機関車が出てきており、それを間近で眺めることができたため、どうにか痛み分けといったところでしょう。

三岐線の主役といえば、今や全国的にも貴重となったセメント列車ですが、撮っても乗っても楽しい路線だと改めて思います。二昔前の西武電車が現役で走る様子からは、かつて高田馬場のホームに立っていた若かりし頃が思い起こされました。西藤原に保存された蒸気、電気、ディーゼルの機関車三両も秀逸でした。一悶着あったため見送りはしたものの、丹生川には貴重な貨車たちが保存されています。今回久々の乗車を果たし、次は列車を撮りたいという考えが頭をもたげてきました。

★西藤原1009/24レ/1015東藤原1023/15レ/1029西藤原1051/26レ/1136近鉄富田1149/1131レ/1228津新町
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薫風の伊勢を行く - 三岐線

2017-06-17 09:30:51 | 東海
近鉄富田で三岐線の電車に乗り継ぎました。運用につくのは西武からやってきた401系改め101系、今やJRの幹線でさえ安普請のワンマンカーが闊歩する中、二両編成の大型車に車掌が乗務するという大盤振る舞いです。
しばしば訪ねてきたつもりが、乗車に関していえばこれが五年ぶりということになるようです。久々の乗車ということもあり、終点の西藤原まで行って戻ってこようかと考えています。

★近鉄富田911/13レ/958西藤原
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薫風の伊勢を行く - 近鉄電車

2017-06-17 08:23:04 | 東海
本日は近鉄電車の世話になります。まずは三岐線に接続する近鉄富田までの乗車です。

★近鉄名古屋821/831レ/850近鉄富田
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薫風の飛騨を行く 続編 - 御嶽山

2017-05-28 15:46:09 | 東海
落石注意の看板に怯えつつさらに進むと、離合不能で舗装も荒れた山道が始まりました。それがやがてはつづら折れの道に変わり、まだ続くのかと息切れしかけたところでようやく視界が開け、そこに東屋つきの駐車場がありました。地獄に仏とばかりに車を止めると、視界が開けた先には一点の曇りもない御嶽山が。重なるような二つの峰から右に短く、左に長く裾野が広がっていくような佇まいで、いくつもの峰に分かれた木曽からの眺めとは一味も二味も異なる趣です。中腹までが新緑に覆われ、そこから上はまだ枯木のまま、山頂に雪が残るという山肌の移り変わりも見分けられ、手前にある落葉松林の新緑もよい点景になっています。走ってきた甲斐はあったとしみじみ思う絶景です。
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薫風の飛騨を行く 続編 - 秋神川

2017-05-28 14:44:05 | 東海
先週走った道をほぼそのままなぞってきた今回の旅ですが、ここで実質初めてとなる経路変更があります。木曽街道をそれて県道435号線に入りました。
違う経路をたどるのは、県道に並行する秋神川に、八重桜の並木があると小耳に挟んだからです。ただし、先週末の時点で少し散りかけているとの情報でした。その情報からある程度察しがついた通り、目当ての桜並木は葉桜同然となっており、昨日訪ねた二本木の湯と比べても大差がありません。しかしさらに車を走らせると、今度は別荘地の一角に八重桜が咲いていました。明らかに見頃を過ぎてはいるものの、昨日見た松本の八重桜よりはるかに多くの花が残り、白樺の木立の中にぽつんと立つ姿も様になっています。回り道した甲斐はありました。
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薫風の飛騨を行く 続編 - 飛騨一ノ宮駅

2017-05-28 13:39:43 | 東海
高山市街を後に41号線を南下します。こうなると必然的に現れるのが飛騨一ノ宮駅です。先週訪ねたときは、上々の雰囲気だったにもかかわらず、待合室にゴミが散乱しているというあるまじき現実を目撃し、大いに興ざめさせられました。しかし幸いにして同じことは起こらず、駅は隅から隅まできれいに保たれています。このまま末永く大切にされていくことを願って止みません。
ちなみに、先週末より木々の緑が濃くなったように感じられます。ただし、時の経過だけによるものではないような気がします。というのは、先週よりも空気に透明感があり、遠景の鮮明さが違うのです。風薫る五月の季節感についていえば、今日の方が明らかに上回ると言い切りましょう。蛇足になるかと思いきや、似ているようでわずかに違う状況を経験することにより、むしろ印象が鮮明になる相乗効果が現れています。
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薫風の飛騨を行く 続編 - 白雲水

2017-05-28 11:13:04 | 東海
一口に城山公園といっても広大であり、たかが二回訪ねただけでは全貌を到底把握できません。先週回れなかった場所を歩いていくと、白雲水なるものが現れました。その名の通り湧水ですが、ここの水は少々変わっています。蛇口を開くと、あたかも乳酸菌飲料のごとき白濁した水がコップに満たされるのです。飲んでよいのか半信半疑になりそうなところ、立看板には「この水道は飲料水です」と大きく書かれ、もう一つの看板には、濁っているのは気泡のためで心配無用との説明が。その説明の通り、しばらく経つとビールのようにコップの底の方から気泡が消え始め、これが真水であることが分かってきます。透き通ったコップを備えているのもそのためなのでしょう。ただし気泡は肉眼で見分けられないほど細かく、発泡感は全くありません。何故こうなるのかは謎ながら、御利益のありそうな名水です。
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薫風の飛騨を行く 続編 - カントリーホテル高山

2017-05-28 10:40:39 | 東海
自身不動の定宿にしてきた宿といえば、なんといっても会津のフジグランドホテル、それに釧路のホテルラッソ、盛岡の北ホテル、長岡のニューグリーンプラザ、鹿児島の法華クラブ、那覇のロコイン沖縄といったところが挙げられます。そしてこれらの宿は、連休など一部の時期を除き、まず間違いなく空いているという共通点を持っています。直前に宿を押さえる自分にとって、いつでも空いていることは、低料金と並ぶ重要な条件の一つなのです。
その点厄介なのが観光都市の宿で、週末は他の都市以上に混雑しやすいため、気に入った宿があっても、直前にそこを押さえられるかどうかは運次第という面があります。松本がまさにそうで、何度も泊まっていながらいまだに定宿が確立していません。高山についても同様のことがいえ、過去四度の宿泊ではいずれも違う宿の世話になってきました。しかし幸運なことに、昨晩は先週世話になったカントリーホテル高山が空いていたため即決するという結果でした。以前世話になった三軒の場合、駅と呑み屋街の少なくとも一方から遠かったのに対して、ここではいずれも至近であり、料金も快適性も申し分ありません。高山に泊まる以上、和室の定宿を見つけられれば最高ではありますが、その手の宿がいつ行っても空いているなどという虫のよい話があるとも思えません。高山の宿に関する限り、ここが現実味のある最も妥当な選択肢といってよいでしょう。
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薫風の飛騨を行く 続編 - 二日目

2017-05-28 10:06:11 | 東海
おはようございます。本日は少し遅めの活動再開となりました。只今城山公園を再訪しています。先週末より気温が5度ほど低い状況は出発以来一貫しており、現在の気温は19度です。前回は木陰にいれば涼しく感じる一方、少し歩くと汗ばんでくる陽気でしたが、今回は日向で風を受けても涼しく、木陰ではやや肌寒く感じられ、まさに薫風と形容するにふさわしいものがあります。適度に雲が浮かんだ空も、雲一つなかった先週末とは一味違った趣があり、再訪してよかったと改めて実感している次第です。
昨晩木曽街道を走った結果、山桜は完全に葉桜となっていて、八重桜もほとんど散っていることが分かりました。ただし、先週満開だった農家の庭の八重桜は、少し散ってはいながらも、暗い中ではまだ見頃のように思われました。その結果、これを明るいうちに眺めるのを当面の目標とします。これとの類推からして、杖突峠の八重桜もまだ咲いていると予想されるため、最後はあちらを通って帰ることになりそうです。昨日に続き、先週末の焼き直しになる可能性は大ですが、それでも十分楽しめることについては分かっています。薫風に吹かれつつ、気の向くままに走るつもりです。
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