Verdure 4F

茶道25年、ブログ19年! 家業を継いで13年。息子は10才。子育て、茶道、季節行事、料理、日記、読書の記録など。

柴田是真の漆×絵

2010年01月30日 | art
「江戸の粋・明治の技  柴田是真の漆×絵」展を観に行きました。


柴田是真てあまり知らず、名前くらいしか知りませんでしたが、藝大美術館のミュージアムショップのものなどで印象に残っており、観たいと思っていて、ようやく行ってきました。

漆工芸の職人と聞いていましたが、超絶漆技術★
古墨そっくりに作るくらいはともかく、紫檀の木地そっくりに塗りまた彫りあげる、金属である砂張の皿そっくりに塗りあげる、また陶磁器の茶入そっくりに、竹の器を塗りあげる・・・。

それもすごかったですが、漆絵という絵画の迫力に感激しました。
「霊芝に蝙蝠図漆絵」の霊芝の存在感・立体感がすごい。構図もなんとも斬新です。
「南瓜に飛蝗図漆絵」の南瓜の葉の陰影の深さも、これは漆ならではなんでしょうか。
「貝尽図漆絵屏風」も非常に印象的でした。
逆に画面はとても小さいけれども漆絵の迫力がとても活きていた画帳。
「蓮鴨蒔絵額」の、水面下に沈んでそれとなく見えるだけの大きな蓮の葉の存在感も感動しました。こういう表現というのもあるんですね。。。


これだけの作品を収集したエドソン夫妻、すごい。こんなコレクション、羨ましいな~。

初めて、いきなりまとまった数の作品を観て、とても感銘を受けすっかり好きになって図録を買ってきました。
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4 コメント

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今昔 (ぴんくこあら)
2010-02-02 12:35:59
赤坂うさぎさん
エドソン夫妻、ゼンゼン現役の方ですよ。ここ2~30年のコレクションであるようです。
近年大人気の伊藤若冲もそうですが、海外で評価が高まって日本に里帰り展示され再評価される日本美術は多いです。日本ではそれほど高く評価されてこなかった漆工芸などの作品は、見る目のできた海外コレクターには割安だったかもしれません。
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入口 (ぴんくこあら)
2010-02-02 12:32:39
ちょっとした是真ファンさん
そうですね、投資対効果や効率で評価していると抜け落ちていってしまうこだわりとかプライドとか、そしてそれを評価しお金を払う心と余裕がある人達が、以前の日本にはいたのですね。
お茶道具などを観てもそう思いますが・・・いいものを「観る」のでなく、所有して生きた道具として「使う」余裕がなくなってきていますね。
「瀑布に鷹」は面白かったですね。画帳も、帰ってきてあらためて図録の解説を見て、その場で分かっていた以上に難しく斬新なものであったことが分かりました。
この機会を入口として、是真についてもっと知ってみたいです。
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コレクション (赤坂 うさぎ)
2010-02-01 00:39:06
昔の外人には、財力に任せてすごいコレクションをしている人が多いですね。
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江戸職人気質 (ちょっとした是真ファンより)
2010-01-31 23:59:33
是真という漆作家、日本画家をあまり知らない人が多いですね。江戸から明治にかけて素晴らしい技術、職人気質が日本にあり、それを政府が産業として推奨し、チャンスを与えていました。執念とも思える修行であったでしょう。彫金作家の加納夏雄などもその一人です。同じく日本画にもいいものがあります。近いうちに展覧会が催されるといいですね。今の日本にも必要なことです。技術の日本といいながら、具体的な策の打てない政府の無策さにはあきれるばかりです。ハイブリット、LED、造船技術など、今の趨勢に合う技術を民間活力に任せてかり・・。そんなことを感じさせる展覧会でした。芸術性というより職人気質を感じさせらせられます。
念願の「瀑布に鷹」は素晴らしかったですね。画帳も思わず欲しくなる逸品揃いでした。
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