森田宏幸のブログ

Morita Hiroyukiの自己宣伝のためのblog アニメーション作画・演出・研究 「ぼくらの」監督

JAniCAは良い組織になっていると思います

2010年06月09日 02時12分41秒 | 監督日記
森田宏幸です。
今日は、2010年6月8日です。

前の記事に書いたとおり、日曜日に、JAniCA(日本アニメーター・演出協会)の総会に参加してきました。
会費を払うだけで、何もしない立場で言うのはおこがましいですが、
JAniCAは、とても良い組織になっている、と思って、驚きました。

直接運営に携わっている先輩方や若い皆さんに深い敬意を表した上で、今日は書かせていただきます。

JAniCA(http://www.janica.jp/)が今、総力を挙げて取り組んでいることのひとつに、
「若手アニメーター等人材育成事業」というものがあります。
私は広報されている情報以外にくわしいことは知りませんが、
これは文化庁の予算で人材育成を目的にした作品制作を行う、というものだそうです。
つまり、公共事業としてのアニメーション制作ということで、
そのイニシアチブをアニメーターや演出たちがとっている。すごい。。

人材育成が目的だから、経験が3年以内の若手のアニメーターを使わなければならないとか、そういう決まりがあるのはもちろんですが、
文化庁という国の機関のプロジェクトですから、
堅い審査を通して承認されていて、
人件費なども一般社会の相場を参考に設定されています。

つまり、まともな予算がついている。

これは是非、成功して欲しいと思います。
それなりの質のものが出来れば、アニメーション作りの予算配分見直しの良き前例になるだろうし、
何より、この事業に関わったスタッフの皆さんが、一般にも通用する現場のマネージメントや品質管理のノウハウを学ぶことになる。その経験が今後の大きな宝になります。
なぜなら、それこそが、業界にもっとも足りないものだと私は思うからです。

去年、東京大学でのシンポジウムを聞きに行った時は、正直、
JAniCAはどこへ向かうつもりなのだろうと、心配していました。

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0905/28/news016.html

浜野保樹教授が、
「フリーランスの中でもアニメーターは結構収入が多い方ではないかと思います。」
とおっしゃったのに対し、JAniCA側から何も反論がなかったからです。

けれど、どうやらJAniCAは、若い人たちを助けるということに、まずは重点を置いたのでしょう。
なので、今のJAniCAには若い人たちが集まっている。これがまた、すばらしいことだと思いました。

このまま5年もすれば、JAniCA世代ともいうべき層が出現し、業界を変えていくような予感がします。

もしも、JAniCAに興味があるけれど、入会にまでは踏み込めないと迷っているアニメーターや演出の方がおられたら、是非入会をお勧めします。
そして5年ぐらい以上、この仕事で食べている方なら、かならず有料会員になるべきでしょう。
このように↑言うことを私も躊躇していましたが、迷いは解けました。

自分たちのお金で、自分たちの代表に力を持たせようという意識が、
大切だと思います。

今日はこれで終わりです。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« いろんな総会が開かれる季節 | トップ | 相撲界はひどいですね »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

監督日記」カテゴリの最新記事