数年前、私がイノセンスを批判していると、
「森田さんの批判を聞いていると、ますますイノセンスを見たくなります」
と知人に言われた。
最初、皮肉を言われたのかと思ったけど、相手の態度は真剣そのものだった。
これは嬉しかった。それは私が、ほんとの批判とは、そういうものであるべき、と常日頃から思うからだ。
今、私のまわりでは「ゲド戦記」と「ブレイブ・ストーリー」と「時をかける少女」の感想が飛 . . . 本文を読む
自分の意に沿った企画に出会えない私が、ひとつのステップと割り切って、今、準備中の企画に取り組んでいると、私の友人Tは勘違いしたらしい。 これは、そこで出た言葉である。
「オトナですね~」
それはないだろう。私は気色ばんで反論した。Tも同業者だから遠慮はいらないはずだ。
論点は二つある。
今回監督を引き受ける決め手になったのは、自分のやりたいことについて原作者の理解を得られたからだ。こ . . . 本文を読む
監督業に専念するために、しばらくサンアートは休むことにした。
そのことは先日電話で梅原先生に伝えてあったけれど、昨日は、改めて、サンアートに顔を出し、挨拶してきた。
メンバーたちは今、夏の川崎平和展に向けて絵画制作中で忙しい。そうした中に顔を出すのはなんだか照れくさく、気持ちが落ち着かなかったけれど、行くとメンバーのほとんどは、地上5階の屋上にてパネルにジェッソを塗っていた。合板の板をムラな . . . 本文を読む
漫画家のとだ勝之氏とは高校時代、
「ガラスわり少年」や「惑星ラスク」を
当時の仲間と一緒に作って以来の仲です。
http://kodansha.cplaza.ne.jp/e-manga/
この↑ミック(猫)のネット配信に際してのオープニングムービー作りは、
アマチュア時代のように楽しんで作れるなら、と引き受けたんだけれど、
アマチュア時代は、どちらが監督かなどという決め事はひとつもなくて、
. . . 本文を読む
マチスモは、今のラテンアメリカの社会に、どれほど残っているのだろう? 韓国の儒教や日本の武士道のように、今の時代にそぐわないと言われつつ、根強く残っているようなものだろうか?
「世界民族大百科」ではさらに、マチスモにおける女性についての記述が面白かったけれど、長くなるのでここでは紹介しない。そのかわり付け加えるけれど、私はただ、社会を維持運営していくためには、マチスモのような行動理念が必要なんだ . . . 本文を読む
「マチスモ」とは、ラテンアメリカの社会に深く根をおろす男の行動理念。この理念を身につけた男のことを「マチョ」と云う。よく筋肉隆々の男のことを「マッチョ」というけれど、こちらがもともとの意味らしい。
企画の内容を作り込んで行くための勉強に、「世界民族大百科」(日本メールオーダー発行)という本を図書館で手にとってみたのだけれど、なかなかいいことが書いてあるので読みふけってしまった。
マチスモにの . . . 本文を読む
企画の内容を、許せる範囲で知人に話し、反応を観察して制作に生かすということをよくやる。
「それって、まるで特攻隊の話ですね」
これが、現在準備中の企画のもっともスタンダードな反応だ。
「猫の恩返し」のあと出会った企画のうち、人の生き死にに関わる物語がいくつかあって、それらには惹かれるものがあった。そうした流れの中での今回の企画で、今さら怖じ気づきはしないけれど、自衛隊の海外派遣や憲法改正論 . . . 本文を読む