森本光☆ラグビーが好きやねん

関西エリアで活動する森本光のブログ

関西大学Aリーグ記者会見

2012-09-26 19:35:16 | ラグビー

 10月7日の開幕する大学ラグビーの関西Aリーグの記者会見が大阪市内のホテルで開かれた。出席したのはAリーグ8チームの監督、コーチ、キャプテン。記者会見では、昨シーズン、リーグ2連覇を達成した天理大学から順に、監督とキャプテンがチームの現状や抱負、注目選手などについて話した。

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 天理大学は、昨シーズン全国大学選手権で準優勝したメンバーから主力が抜け、不安を抱えながら新チームがスタート。その中で、夏合宿での帝京大との練習試合で今シーズンもある程度はやっていける手ごたえをつかんだそうだ。帝京大との練習試合のスコアは15-49。この数字だけ見れば完敗であるが、帝京の得点はスクラムトライなどほとんどがFWの力で奪ったもの。天理はこの試合でFWが耐えてキープしたボールを動かし、BKの展開で得点することができた。帝京大の印象について、「とにかくみんな体が大きいんですよ」と天理大の小松監督。レギュラーメンバーで構成されるAチームからDチームまで感心するほどサイズがあるそうだ。しかし、そうした大きな相手と対戦したときに、天理の小さなFWがこらえてBKにボールをまわせば何とかなるという手ごたえをつかんだ帝京大戦。昨シーズンは1年生から活躍してきた選手が多く、戦力を計算できたため大きな自信を胸にシーズン入りしたが、今シーズンは去年ほどの自信はないとのこと。「ボールが動くおもしろいラグビーをして、関西リーグ3連覇。大学日本一をめざしてがんばりたい」と小松監督は抱負を語った。

 天理大学の芳野寛キャプテンも、夏の帝京大との練習試合で力の差を感じつつも、バックスリーを中心にボールが動けば得点できる手ごたえをつかんだそうだ。昨シーズンの主力メンバー9人が抜けたことについては、選手一人ひとりがスキルアップして穴を埋めていき、一戦一戦100%の力を出して勝ち抜きたいと力強く話した。

 昨シーズン関西リーグ2位の同志社大学の山神ヘッドコーチは、レギュラーメンバーに1、2年生を多く抜擢する方針で、その若い力が上がってくることへの期待を話した。現在、ケガで戦列を離れているスタンドオフの森脇悠輔選手は11月ごろに復帰予定。ボールを動かして大きく展開し、ミスがないゲームを80分間することが課題とのこと。

 同志社大学の西林宏祐キャプテン、「去年からやってきている宮本(監督)ラグビーを体現できるかが課題」。

 昨シーズン関西リーグ3位の大阪体育大学。中井コーチ、「サイズの大きなFWを作ることができ、FWの力を全面に出していきたい」。蔵守吉彦キャプテン、「ヘラクレス軍団復活と言われるような体大ラグビーをやっていきたい」。大阪体育大学は36シーズンにわたってチームを率いてきた坂田好弘監督が今シーズン限りで勇退。特別な思いを胸に戦うシーズンだ。

 昨シーズンは関西リーグの開幕前から天理大学が頭2つか3つ抜け出た存在だったが、今シーズンは各チームの強化も進み、実力の差は縮まっているという。大学選手権が制度変更され、関西から選手権へ進む5チームは4つのブロックに分かれたリーグ戦で3試合を戦い、残ったベスト4のチームがトーナメントで優勝を争う。関西の大学ラグビー、再び!その機運を高めるシーズンとなりそうだ。

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かんだら終了!2012

2012-09-09 11:31:32 | ちょっと聞いてくれる

 ナレーター、声優、アナウンサーなど声を生業とする人たちによるガチンコバトル「かんだら終了!2012」がきのう大阪・南堀江のライブハウス“ビレボア”で開催された。初めて見る原稿を手渡されてすぐに読み始め、自らが持つ技術やこれまでの経験を反映させライブパフォーマンスを披露していく。かんだり、言いよどんだりしたら即終了。トーナメント形式で優勝を争う。

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 今回から予選を実施。先月行われた予選には新人からベテランまで総勢34人が本大会出場をめざして参加。その予選を突破し本大会に進んだ12人がきのう熱いバトルを展開した。

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 怖いもの知らずの新人か、経験豊かなベテランか?はたまた、信頼と実績の中堅か?ステージに立った12人のキャリアによる内訳は、プロ2年目までの新人が3人、5年程度の若手が4人、プロとして10年以上活動してきた中堅が2人、そして20年以上の経験を積んだベテランが3人という顔ぶれ。ステージに立てば条件は同じ。かまずに、力を発揮するのみ!

 事前のくじ引きで1回戦の組み合わせが決定し、2人1組による対戦がはじまった。今回用意された原稿は、舞台総合演出で自らドSだと公言する前塚あつしさんが選びに選んだ難解な内容のものばかり。小説の一節から専門用語が並ぶ文章、はてはオリジナルのかませるためだけに作られた原稿までバラエティーに富んだお題が用意された。ところが!である。出場者は、「かめ~」という前塚さんの執念に押されることなく堂々としたパフォーマンスを披露し、超難しい原稿を1分間にわたって見事に読み上げていった。もちろん数十秒でかんでしまう人もいたが、涼しい顔で1分間読み進めるクリアが続出。「さすがプロ」という技を見た観客からは惜しみない拍手がおくられた。

 2回戦は、カタカナが多く並ぶものやカタカナで表記すべきところをあえて平仮名になおした文章など、続いても読み手を苦しめる原稿が用意され、1回戦を突破した6人が決勝進出をかけて闘った。ベテラン同士の顔合わせとなった塩見智子さんと川下大洋さんとの一戦は、甲乙つけがたい接戦に。ともに1分間読みきり、わずかな言いよどみ、発音の不明瞭な箇所はあったものの、勝敗の行方はわからず審査員の判定を待つことに。通常、互角だと判断されれば早口言葉対決で勝敗を決するのだが、この対決では川下さんの方が多くの文字を読み、総合力で勝ったとしてファイナルに駒を進めることが告げられた。

 3人による決勝戦。ファイナリストはベテラン川下大洋さん、中堅の濱美代子さん、そして新人の西川慶さん。濱さんは、2回戦でカタカナを平仮名に書き換えた原稿をサラリと読みきり決勝進出。西川さんは1回戦からキモカワ系の独特の動きで観客を楽しませ、かつ原稿を勢いでクリアしてファイナリストとなった。決勝のお題は、3種類の原稿を映像に合わせて生ナレーション。映像の秒数は決まっていて、出場者にはその長さが伝えられていないが、時間内にコメントをおさめ、より映像の内容に適した表現をすることが求められた。もちろんかんではいけない(決勝はかんだら即終了ではないが審査でマイナスポイントとなる)。

 トップバッターは川下大洋さん。工業機器の説明VTR、番組宣伝ナレーション、動物の生態を記録した映像。この3つを、声のトーンをそれぞれの映像に合わせ、強弱や緩急をコントロールしながら見事な表現を披露した。続く濱さん。1箇所かんだところがあったが、時間内にコメントをおさめ安定のパフォーマンス。ラストは西川さん。読み始める前の迷いが間につながり、その時間の分だけコメントが入りきらず、3本のVTR中2本で言葉がこぼれてしまった。

 すべての闘いを終え審査員は協議のため別室へ移動。その間、先月の予選の模様がVTRにまとめられ会場に流された。なぜかそのVTRに僕も登場。フワッと笑いがもれる、なかなかおいしい使い方をしてもらった。

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 そして、いよいよ結果発表。優勝者は川下大洋さんに決定!濱さんとは接戦ではあったが、審査員4人全員が川下さんの力が勝ったと判断した。前回の2010年大会では1回戦で敗退した川下さん。今回はその雪辱を果たすために予選から参加し、優勝を狙っていた。圧倒的なパフォーマンスだった。完全勝利だった。あの緊張するステージで普段通りの力を発揮できるのはさすがだった。

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 イベントの打ち上げで、若手や新人のタレントたちはそれぞれに悔しい思いを語ってくれた。怖いもの知らずで大胆なパフォーマンスを期待された新人タレントは、「場の空気に完全に飲まれて小さくなってしまった」と話した。安定した表現力を発揮したかった若手タレントは「来場者の記憶に残る表現ができなかった」と唇をかんだ。「がんばれ!」も「よくやった!」もかける言葉として違うように思えて、悔しがる後輩たちの感想にだまって耳を傾けていた。

 もっとうまくなりたい!

 2年前に僕がこの「かんだら終了!」に出場して思ったこと。これが今回チャレンジした若手タレントたちからも聞こえてきた。

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