森本光☆ラグビーが好きやねん

関西エリアで活動する森本光のブログ

殺意を覚える就寝法とは?

2005-10-28 14:46:26 | 何でもない日常

「旦那の寝てる姿を見てたら
殺意を覚えるときがあるんです」

ある女性がボソリともらした一言は
穏やかな性格とは裏腹の鬼気迫るものだった。

僕が結婚披露宴の司会を担当したこの夫婦。
旦那のRは高校のラグビー部の後輩だ。
Rは身長180センチを軽く超える大柄な男だが
高校、大学とラグビーを続ける中で
肩を脱臼するクセがついてしまった。
寝返りを打つだけで外れてしまうという“ガラスの肩”。
肩の痛みで目を覚まし救急車で運ばれたことも
頻繁にあったらしい。
そこで彼は、就寝中に寝返りを打たないよう
オリジナルの秘策を編み出した。
寝る前に荷造り用のロープで器用に自分の体を縛り付ける
その名も“緊縛就寝法”。
きつく縛るため体の自由がいっさいきかないこの方法で
Rはその後、朝いちばんの脱臼を免れるようになった。

これに気をよくしたRは、次々に
オリジナルの就寝方法を実践していく。
歯列矯正用にと、マウスピースを装着し、
カゼの菌は口から入るとして
唇にセロハンテープを貼りつける。

ロープで体を縛り、マウスピースをはめて
口にはセロハンテープ。
レベル5の罰ゲーム状態のRの姿を
毎日見せつけられる嫁の怒りもわからないではない。

なぜ、こんな話を持ち出したのかというと
先日、カゼの治療で病院に行った際、
寝ているときの口呼吸が原因で
ウィルスが入っているのでは、
と担当医に指摘されたからだ。
しかし、口呼吸を防ぐために
セロハンテープを貼る勇気は持ち合わせていない。
Rは、口をテープでふさぐようになってから
カゼを一度も引いていないそうだが...

どうも最近よくカゼを引くようになったという人は
実践してみてはいかがだろうか?
ただし、配偶者や家族の理解という課題をクリアしないと
事件に発展しかねないのでその点は充分ご注意を。


カゼを早く治す目的は

2005-10-25 23:11:18 | 何でもない日常

先週の木曜日からノドの調子が悪い。
今もそのカゼの初期症状を引きずっている。
少し無理をすればさらにひどくなりそうだ。

4年前のちょうどこのぐらいの時期にも
今と同じような体調になったことがある。

「アキラちゃん、カゼなんか飲みに行ったらすぐ治るで!」
当時レギュラー出演していた番組のディレクターから
こうアドバイスされ、その言葉を鵜呑みにした僕は
オンエア終了後、連日ネオン街へ繰り出した。

それから1ヶ月、カゼは一向に治らなかった。
月~金までのラジオの帯番組。
毎日鼻詰まりの声を聞かされたリスナーからは
「いつまでカゼひいとんじゃい!」と苦情のメッセージも寄せられた。
011022
【スタジオにて 2001年10月】

この1件以降、体調に異変を感じたら常識的な行動を心がけている。
すぐ病院へ行く。飲みに行かない。タバコをできるだけ吸わない。
プロだから常にベストコンディションで仕事に臨むのは当然のこと。
週末までに完治させなければハロウィーンを楽しめない。


丸い子は弱い子

2005-10-23 01:55:43 | 何でもない日常

「見たよ。あの顔の丸い子やろ」

奈良県平群町に住む母親の知人が
テレビで見た僕のことをこう表現したらしい。
あまりにストレートで笑うしかなかった。

このことをタイムキーパーのSさんに話すと、
僕の肩をポンポン叩きながら笑い続けていた。
そんなに僕は丸いのか?
VTRをじっくり見た。
残念ながら間違いなく丸い。

これでも3キロ痩せた。
週に3回はスポーツクラブで激しく汗をかいている。
きのうもロケが早く終わり、夕方5時に軽く食事を済ませ
1時間半にわたってジムでみっちりトレーニングに励んだ。
家に帰ったあと、本当は何も食べないつもりでいたが
どうしてもお腹が減ったのでご飯をふりかけで一膳食べた。
深夜2時、またお腹がすいてきた。
しかし、さすがにこの時間に食べるのはマズイ。
冷蔵庫には飲み物しか見当たらない。
よーし、我慢するぞ!と思ったときに
1年以上冷蔵庫に入ったままのイカのおつまみと目が合った。
賞味期限を見る。“05.4.28”
たしか今は“05.10.22”。
おいしく食べられる期限を半年も過ぎてしまっている。
無理だ。お腹をこわす。捨てよう。
それでも捨てる前ににおいだけ嗅いでみる。
アルミパックを開けて鼻を近づけると、
酸っぱいにおいはしない。んん、イケルかも。
ひとつまみだけ口に運んでみる。
たっぷり寝かせた分だけ甘くてやわらかい。
ビールを飲む。パックに手を入れる。イカを口に運ぶ。
この1、2、3の動作を続けること5分。
パックのイカを完食。
このおつまみは、2年前に北海道へ行ったときに買ったものだ。
さすがは北海道、何でもうまいね。

「1日に何回食べるんですか!?」
呆れ顔で尋ねるタイムキーパー・Sさん。
「えっと、きのうは4回やね」
悪びれず答える僕。

“丸い子”と呼ばれなくなる日はまだまだ遠い。


おばあちゃんのぽたぽた泣き

2005-10-21 00:59:44 | ちょっと聞いてくれる

祖母が療養している介護施設に行った。
2ヶ月前は、面会に行ったとき
「あんた誰や?」と言われショックだった。
明治、大正、昭和、平成と4つの時代を見てきた96歳。
たくさんの記憶が詰まっていて
新しいことはもう覚えられなくなっている。
そこで今回は、自然と記憶が甦るように
昔の写真をたくさん持って出かけた。
051020_01

きょうも僕の顔を見て、すぐに孫だと気付かないおばあちゃん。「アキラやで」と言うと「ああ、アキラか。あんたそんな黒い顔してたか」とおばあちゃん。「今年は日焼けサロン1回、そのあと海にも川にも遊びに行ってシミができたから今、美白してるねん。これでも白くなってんで」などと、どうでもいい説明はせずさっそく持って行ったアルバムを開いた。

建て替える前の我が家の写真。051020_2
父親が「軽井沢のペンション風にする」と言い出し今ひとつ街並みにマッチしない現在の実家とは違い、以前の家は、昭和のノスタルジーをこれでもかと感じさせる古い造りだった。格子戸を背景に写した家族の集合写真が次々と出てくる。
おばあちゃんもすぐに当時のことを思い出したようで「写真はええなぁ。残しとくもんやな」と涙を流して喜んだ。何だか僕も泣けてきた。
うれしいのか悲しいのかよくわからない。
051020_3

アルバムのページをめくるたびに、「写真はええなぁ」と話すおばあちゃん。「そうやな。これ全部お父さんが残してたんやで」と僕は同じ説明を何十回と繰り返した。

051020

「写真はええなぁ。残しとくもんやな」というおばあちゃんの言葉をあらためて噛み締める。今はボタンひとつで何でも簡単に消去できる。デジカメで撮った写真。好きな人と交わしたメール。すべてのデータは全消去という一度の操作でなかったものになる。このデジタル文化の中で、僕はどれだけの思い出を心に刻んで年を重ねていくのだろうか。出会いも別れも消してはいけない。人との付き合いを軽薄にしてはいけない。
人間の心に書きこまれる内容は、今も昔も変わりはしない。


おねだりされる年頃

2005-10-20 04:04:24 | 何でもない日常

「携帯欲しいねん。買ってーや」

かわいい女子からのおねだりなら
すぐに最新機種を買ってプレゼントするが、
残念ながら甘えてきたのはおとんとおかん。

テレビのCMでも見て急に欲しくなったのだろうと
1ヶ月ほど様子をみていたのだが
顔を合わせるたびに「買って、買って」と繰り返してくる。
本当に欲しいようだ。

「家族割りになるんやろ?あんたも得するやん」
何も知らないようなふりをして母親は
鋭いところをついてくる。
「ほな、印鑑貸して。契約のときに要るから」と僕が言うと、
「印鑑?携帯にそんなん要るんかいな。」と
母親は大事なことは無知を気取る。
印鑑を出す気配は全くない。
ま、これまでさんざん迷惑をかけたのだから
携帯の1台や2台プレゼントしよう。
販売店で2台を新規契約し両親に渡した。
もちろん電話代は僕が払う。

「おい、この電話何も聞こえへんぞ」
父親は携帯を手に持ったまま不満を言う。
「耳に当てな聞こえるわけないやろ!」
ちょいギレ気味で僕は答えた。
「まだしばらくは使わへんからな」と
欲しかったおもちゃを手にした子どものように
携帯を大切に扱う父親。
「使わへんねんやったら、要らんやん!」と言いたかったが、
小さな小さな親孝行ができたようで悪い気はしなかった。