森本光☆ラグビーが好きやねん

関西エリアで活動する森本光のブログ

実は高校野球が好きなんです

2006-03-31 01:54:28 | 仕事 スポーツ実況

現在開催中のセンバツ高校野球大会。この2日間、好ゲームが続いている。特に、引き分け再試合となった早稲田実業と岡山・関西高校との熱戦はセンバツ史に残る激闘として語り継がれていくだろう。

かつて僕は高校野球が大嫌いだった。理由は1つ。野球だけが高校スポーツの中で優遇されているように感じていたからだ。自らが打ちこんだラグビーをはじめサッカーなど他の競技は、全国大会に出場しても1、2回戦はダイジェストでしかテレビ放送されないのに、野球だけは春と夏の大会がどちらも全試合テレビ中継されることにやっかみを覚えていたのだ。

そんな思いが払拭され、高校野球が大好きになったのは局アナ1年目の夏だった。テレビ朝日系の放送局だっただけに、夏の全国大会に力を入れる。僕は全国大会の予選を前に注目校の特集を手がけることになった。取材したのは初めて大会予選に参加する香川県立三木高校。野球が盛んな香川にしては珍しく、部員の半数が高校から野球を始めたという素人同然のチームだった。ゴロやフライをキャッチする確率は50%、ダブルプレーは彼らにとってのスーパープレー。そんな三木高校ナインが挑んだ初めての全国大会予選。エラーが続出して試合にならないんじゃないかという僕の心配をよそに、彼らはちゃんと野球をやっていた。内野ゴロを軽快にさばき、フライも両手で慎重にキャッチ。その姿を見ただけで胸が熱くなった。結果はコールド負けだったが、予想を上回る健闘だった。その後、高校野球の番組を担当したり甲子園に取材に行くなどして、ますます高校球児たちの試合が好きになった。ここ数年、高校野球実況の仕事依頼もあるのだが、スケジュールなどの都合で実現していない。この夏はどうなるかわからないが、センバツを見ていると久しぶりに実況席に座ってみたくなった。

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初めての甲子園 97年 
テレビ朝日の勝田和宏さん、朝日放送の橋詰優子さん、
そして新人アナウンサー時代の僕


十津川村にゾッコン!

2006-03-24 21:11:13 | 仕事 ロケ

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2日間にわたる取材が終了。充実したロケだった。児童が少ないため今月いっぱいで閉校となってしまう奈良県・十津川村の五百瀬小学校を取材。創立から130年という長い歴史に幕を下ろす伝統校の閉校式には、かつて学び舎を巣立った卒業生たちが各地から駆けつけ、その最後を見届けた。1日目に、この学校へ通う4人の子どもたちの様子を撮影。2日目は、卒業式や閉校式の模様を取材した。素直さがとてもかわいらしく外で遊ぶのが大好きと話す子どもたち。その子どもたちをあたたかく見守ってきた地域の人たち。取材する中で、学校を中心とした人々の交流がはっきりと伝わってきた。それだけに地域のシンボルが役目を終えてしまう寂しさを感じない人は誰一人としていなかった。

さて、今回のロケで宿泊したのは村の中心に位置する湯泉地温泉の十津川荘。実は、この旅館に泊まることは僕の2年間の念願だったのだ。おととし、十津川村が村内にあるすべての温泉施設を源泉かけ流しにする宣言を行なった際、宿泊する予定だった十津川荘。しかし、道路の土砂崩れで辿りつけず、その手前にある旅館に宿泊せざるをえなくなったのだった。

「十津川荘は、ええよ。何より料理がうまいねん」
2年前、カメラマン・Tさんが語った言葉に間違いはなかった。夕食はボタン鍋をメインに、地元の新鮮な食材を贅沢に味わえるメニュー。朝食も今月解禁になったばかりのアマゴの煮つけなど、すべてにしっかりと手が加えられていて久しぶりにがっつりと仕事前にお腹を満たすことができた。もちろん、お風呂は文句なし。貸し切りの広い露天風呂が仕事の疲れを癒してくれた。女将さんはいつも僕のことをテレビで見てくださっているそうで、これまたうれしいかぎり。

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ホロリとするロケと素敵な宿に大満足だった。毎回とは言わないが、2ヶ月に一度ぐらいは今回のような内容のロケをしたと思うのは贅沢な願いだろうか?


攻めの季節到来!

2006-03-07 20:31:46 | 仕事 キャスター

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午前中は4月から新たに担当する番組のCM収録&写真撮影。午後からは特に予定がなかったので、大阪城の梅林に行こうと考えた。梅の香りを肴にビールを飲む。想像するだけで楽しくなってくる。頭の中で完全にイメージができあがった瞬間、ある人の言葉が甦りそれを遮った。

「春は攻めの季節です!体を動かした分だけ効果が出てきます。さぁ、いっぱい汗をかきましょう!」
スポーツクラブの店長がきのうのトレーニングのときに話した言葉だ。“攻めの季節”というフレーズにやる気も倍増され昨夜もたっぷり汗を流した。そんな素晴らしい季節に昼間っからビールなど許されるはずがない。梅の香りとビールの誘惑を断ち切り、自転車でスポーツクラブへ。午後2時という時間帯にも関わらず、ジムは筋骨隆々の攻める男たちで活気づいていた。負けてはいられない。いつもよりも重いバーベルを繰り返し持ち上げた。力が入りすぎて思いがけず呻き声も出てしまうが気にならない。鍛える。ひたすら鍛える。だけど、このボディを誰にも見せない。酒の席でも絶対に脱がない。こうまでして鍛えた成果が花見の余興になってしまうなんて淋し過ぎる。花見のときは僕が芸をしなくても場が盛り上がるよう若い衆には頑張ってもらいたい。


あなた変わりはないですか?

2006-03-02 23:10:52 | 何でもない日常

あさってのオンエアでわがままディレクター・Iさんは2年前の映像を使うことにしたようだ。そのVTRの中にいる僕は、痩せていてさわやかで初々しく、今とはまるで別人のようだとスタッフたちは口を揃えた。いじわるディレクター・Iさんは、「2年前の映像を見たら、視聴者だけじゃなく、森本さんもショックで落ちこみますよ」とうれしそうだ。ならば事前に見ておかねばと、あさって放送するというVTRをチェックした。ところが、全然変わっていない。2年の月日は嘘のようで、数日前の映像のように感じられる。体つきはやや細身だが、特にショックを受けることはなかった。「みんなが言うほど変わってないですよ。」と率直な感想を言ったら、偶然通りがかった辛口タレントのMさんが「全然成長してないっていうことやね」とハバネロ爆弾を落とした。返す言葉がすぐに見つからなかった。

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ひとまず、心配事もなくなり、ロケも早く終わったのでスポーツクラブで汗を流すことにした。あすも朝が早いためいつもより軽めにトレーニング。1時間ほどマシンに向かって本日の筋トレメニューは終了。最後にストレッチマットの上で体を伸ばしていると、スポーツクラブの受付のお姉さんが僕の横にやってきた。そして「あれ?森本さん、もう終わりですか?」と声をかけた。受付の仕事を終え、今からランニングをすると話す彼女。家族みんなで僕をテレビで見てくれているというこのお姉さんの“もう”という言葉に過剰に反応してしまった僕は、「いや、今ちょっと休憩してるだけやねん。さっ、これから後半戦やで!」とマットから立ち上がった。「だいぶ筋肉ついてきましたね、ボディビルダーみたい」とお姉さん。「最近は週3で鍛えてるからね。腹筋も激しくやってるよ。ある女性から腹筋が割れてたらホレちゃいますって言われてん」と調子に乗って余計なことを話す僕。「またコンパで言われたんですか?」とお姉さん。フリーズしてしまった。

“またコンパ”というフレーズがなぜ彼女の口から出てきたのかわからない。このスポーツクラブに通い始めた2年前にそういったお誘いを僕の友人がしたことはあったかもしれないが。きっとそのことがふと浮かんだのだろう。2年経っても変わっていない、これは僕に対する間違ったイメージ。それを正そうと僕はきっぱりと言った。「それは違うよ。コンパなんかぜんぜんっ、行ってないからね」スーッとする気持ちとホッとする気持ちが同時にやってきて思わず深呼吸した。とてもリラックスでき、息を大きく吐きながら「嫌いじゃないけどね」と付け加えてしまった。何言ってるんだろ。

ワールドベースボールクラシック日本代表で活躍中のイチロー選手はかつてCMでこんなことを言っていた。「変わらなきゃも変わらなきゃ」毎年いい方向にどんどん変わっていく同い年のイチロー選手とは対照的に、変わりもせず、どちらかと言えば、悪い方向に走りつつある森本光。2人の女性の言葉はそのことを改めて教えてくれたようだ。