モテ期グラフ xの値を求めよ

　モテ期を占ってくれるサイトを見つけたので早速チャレンジした。

「もう１回、モテモテのチャンスがありますよ！！」

　うれしい！過去のモテ期と診断されたのは１２歳と２８歳。たしかに思い当たる節はある。初めてラブレターをもらったのが１２歳で「親に会ってほしい」と言われたのが２８歳のとき。この占い、まんざら外しているわけでもない。でも次が１０年後ということを冷静に考えると複雑だ。４０歳までに結婚することを目標としているから、それがうまく実現したとして４６歳でモテたところでどうしようもない。幸せな家庭を壊したくない。いや、どうせじたばたしても間に合わないのだからじっくりとそのときを待つべきか？

「その時代には、流行のルックスになっていそうだね！」

　やはり早すぎたのか？「一昔前の…」と言われることがしばしばあったのだがそれは誤解だったようだ。まわりの人たちが「あれっ？何かヘンかも」と思う今ドキではない違和感は、僕が先へ進みすぎていたことによるものだったんだね。

　結局は何とかして自分にいいように解釈したいのが僕の占いの見方なのだが、実は過去に占ってもらった内容でずっと引っかかっているものがある。ちょうど１０年前に催眠占いなるものを取材した。そのときに占い師さんから「これから交際するx人目の女性と結婚します」と言われたのだ。このxに入る数字が大きく、まさかそんなに時間はかからないだろうとあまり信じていなかったのだが、潜在的にこの催眠占いに縛られていたのかずっと独身を貫く結果となった。

　

　x=11

　１シーズンにヒット１本がやっと。ファーム暮らしでシーズンを終えることもある僕にとってこの数字はとてつもなく大きい。早くて来年？どれだけ頑張っても再来年か？いやもっと先か？記録を達成したときにはたして僕は本当に結婚へとつなげられるのだろうか？牽制球でタッチアウト！なぜかうまくいかないイメージばかりが頭を支配する。

傷は物語る

　けさテレビ局へ向かっているときに先輩タレントの水津浩志さんとお会いした。

「森本くん、最近もラグビーがんばってるんやね」
「なんでわかったんですか？」
「その手の傷。いかにもラグビーでやったケガやんか。僕の手にもいまだに傷あとが残ってるよ」

　そう、水津さんもラグビー経験者。手の傷だけで僕がプレーを続けていることを見抜くとはさすがだ。

　おとといは滋賀県東近江市にある京セラのグラウンドで練習試合だった。次の日曜日から始まるリーグ戦を前にチームの最終調整。フルバックで出場した僕は、ピンチのときに体を張ったディフェンスで何度も相手の突進を阻止し無数の手傷を負った。

　なんてことになればよかったのだが、実際は、ボールをもらって前進しようとしたときにクシャッとディフェンスに潰され、密集で踏まれたり蹴られたりしてあちこちにケガをした。

　手の甲を擦りむいたのは中盤でボールをもらったときだった。直前のカウンターアタックで簡単にゲインできたことに気をよくして、このときは走りきってトライしてやろうと思った。イメージ通りにディフェンスをステップで１人かわすと、５０メートル先にあるはずのゴールラインがすぐ目の前にあるように見えた。１人目を大きいステップでかわしたので、２人目、３人目はチェンジオブペースと視線の動きでディフェンスの足を止め一気に抜き去ろう。スピードを落とし顔を右から左へと小さく振ってここから加速！と思った瞬間、敵のタックルが突き刺さった。なんとか亀ラック（ラグビーの専門用語）にしてボールを出そうとするもボディコントロールができずコロコロと寝転がった状態になってしまった。「ノットリリースや！」「こいつ踏んでまえ！」と怒号が聞こえ揉みくちゃにされたあとようやく起き上がると、ボールは相手チームのバックスに展開されゴールラインまで運ばれていた。

　１人目をかわしたあとすぐにパスをしていればスイスイと前進できた場面で欲張ったばっかりに相手にトライを許してしまった。しかも、試合はトライ１本の差で負けた。この手の傷は戒めだ。

「ガメらず（欲張らず）にチームプレーを」

　今度の日曜日の試合まで何回も手の甲を見つめて意識を徹底させたい。