「だいぶ雰囲気かわったね」
久しぶりに会った人はたいがいこんな感想を言う。でも、Mちゃんはそのあとに人とは違ううれしい言葉をくれた。
「今のほうがいいと思うわ。昔はチャラチャラしすぎてたもん」
もう一度言っておくれ!今のほうがいいと、もう一度聞かせておくれ!
ホテル・ニューオータニのスカイラウンジで開催された友人の結婚披露宴2次会。20代の頃、一緒に遊んだことのある女性陣も顔を揃えていた。その中の一人、Mちゃんがなんともうれしいことを言ってくれた。明るい光りが見えた。今のほうがいいなんて言われたのは、21世紀になって初めてだ。どのあたりが良くなったのか、さらにMちゃんに聞いてみた。
「誠実そうやし、ギラギラ感もなくなったよ」
おっと、これは素直に喜んでいいのか。昔は嘘つきでギラギラした印象だったことを告白されてショックがないわけではない。そのあともMちゃんは過去の僕の悪い印象をさんざん吐き出した。そして髪型についてはこう言ってくれた。
「昔のロン毛よりも短いほうが似合ってるよ」
また、ここにきて対処の難しいコメント。女性から短いほうがいいと言われれば素直に従いたい。でも、髪を伸ばしてちょっとだけイメージチェンジしたいという思いもある。さぁ、どうしようか?高校時代の後輩のラトゥに聞いても答えは1つだ。
「ボウズがいちばんラクでいいっすよ」