森ぶらりん

森・山・川をぶらぶらしながら
外遊びを楽しんでいます

アポイミセバヤ

2013年09月14日 | 日高

アポイ岳の続きです。
数年前に写真で見て、その華やかさに驚いたアポイミセバヤ。ずっと秋に見に行きたいと思っていましたが、やっと都合と天候が合いました。

ところで観察しているうちに、あることに気づきました。まず生えているのはほぼ必ず垂直に切り立った南向きの岩場であること。
そのような所であれば遠くであれば頻繁に目にするのに、登山道沿いでは同じ条件でもほとんど見られないこと。 
岩の隙間に根をおろしているはずが、登山道沿いの岩場には隙間を掘ったような穴まであります。

なんだか持ち去られた感ぷんぷんです。今回写真に撮れたのはかなりズームした遠くのものばかりです。

 

 ピンクのふわふわボールがいっぱい。こんなのを近くで見られたら最高だろうなあ。 

 まだ小さい群落。大きく育ってほしい。

オーバーハングした所から垂れ下がるように咲いています。

かなり下山してきたあたりでようやく晴れてきました。

 アポイミセバヤに吸蜜に来たベニヒカゲ。やっぱり晴れていると花も蝶もきれい!

最初に見たミセバヤ。行きはまだ曇っていました。帰りは期待通り晴れたので、じっくり写真タイム!
崖の縁からちょっとだけ身を乗り出して撮ってみました。なにしろ高所恐怖症なので無理はいたしません(笑)。

岩の隙間に沿ってずっと咲き広がっていますね。

この母種は葉の丸いカラフトミセバヤ。葉に鋸歯のあるものをヒダカミセバヤといい、その中でも葉の先がとがっているものをアポイミセバヤと呼ぶそうです。

ピンクの星がいっぱい。葉の縁や裏側が赤みがかっているので全体がより華やかに見えるんですね。
いやいや本当に愛らしい花です。見に行って良かった!



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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
アポイの花 (yah)
2013-09-15 17:42:55
アポイ岳って、なんだかんだ言っても、いつも花が楽しめる山ですね。

昨年、初冬ともいえる10/28にアポイに登った時に、唯一、一輪だけ咲いていたのがアポイミセバヤでした。
いい時期に行くと、こんなに見事なのですね。

ただでさえ色鮮やかなのに、岩場に咲くから余計目立ちますね。
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yahさんへ (mori)
2013-09-15 19:15:57
こんばんは。

え~?10月末にまだ咲いていたんですか!
ど根性アポイミセバヤ君ですね。
雪が降るまでぽちぽちと咲き続けるんでしょうかねえ。

いつ行っても楽しめるのは確実なのですが、なにしろ遠いですね。
高速道路が伸びることを期待するしかないですねー。
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きれいですね (ikuni)
2013-09-15 20:30:58
秋のアポイ岳の花々。いいですね。ミセバヤとマツムシソウ、来年の愉しみにします。
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ikuniさんへ (mori)
2013-09-16 07:53:45
ぜひぜひ今年でも来年でも行ってきてくださいね。
ikuniさんのアポイのすてきな紀行文を読みたいです。
楽しみにしてます~。
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岩場の花 (ウッド)
2013-09-16 11:46:20
こんにちは。
アボイミセバヤは綺麗ですね。
こんなに険しい岩場に咲いているのですね。
盗掘されているとのことですが残念ですね。
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ウッドさんへ (mori)
2013-09-16 12:38:26
北海道では盗掘けっこうひどいですよ。
花の写真家の梅沢俊さんという方の本によれば
希少種が咲く他の山で、登山者(?)が崖から転落しヘリで救出されたのが、
崖に咲く花の盗掘目的だったとかって話もあります。
誰もがどこででも長く花を楽しめる環境を維持したいですね。
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いい色してるなぁー (隊長)
2013-09-16 19:50:59
moriさん、こんばんは。

うーん。「アポイミセバヤ」、いい色をしていますねー。
いつか自分も綺麗に咲いているところを見てみたいです。

ところで、こういう種類の花は、どうやってこの岩の隙間に根を下ろしているのでしょうね。
岩の隙間に少しだけ土が入っているのか、はたまた岩そのものに根が付着しているのか。
これだけの花を咲かせる元となる「根」のことが気になりましたぁー。
どこかのホームページに詳しく紹介していないかなぁー。
moriさん、知りませんか~?
(^_^)
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隊長さんへ (mori)
2013-09-16 21:33:46
岩場や溶岩の上に最初に定着する植物を、先駆植物とかパイオニア植物と呼びます。
ハワイ島のオヒアレフアが有名です。ミセバヤと同じように水分を保持するための肉厚の葉、遠くからでも目立ち昆虫にアピールする濃いピンクの花を持っています。
では先駆植物の根はどうなっているのでしょう。微細な隙間に水分吸収のため伸ばした根毛は、数日の寿命で次々と新しいものに入れ替わります。死んだものは有機養分となり土壌を形成します。
また、菌類の胞子がどんな隙間にも入って発芽し、植物の根と共生関係を結んで発育しますが、これも死んだあとは土壌をつくるもととなります。
ですから岩が物理学的現象で風化した隙間に根が入り込み、生物学的作用で自ら土壌を作り上げていくということになります。

とまあ、こんな感じでいかがでしょうか。

改めて調べてみて興味を持ったのはこの文献です。

「富士火山荒原における先駆植物の定着様式」
http://www.fb.fr.a.u-tokyo.ac.jp/theme/hogetsu1.html
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うーむ! (隊長)
2013-09-16 22:17:34
moriさん、解説を読みましたよー。
ありがとうございまする。

うーむ!微細な隙間に根。
根が死んで有機物を含む土壌の元。
うーーーむ。
岩には栄養素が含まれているということになるのかな?
うーーーーーーむ。

何れにしても、火山でできた荒涼とした地面も、何れ森になる。
その先駆けみたいな植物がこんなに綺麗な花を咲かせているのですね。

『パイオニア植物』。
いい響きだなぁー。
(^_^)
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隊長さんへ (mori)
2013-09-17 22:15:22
こんばんは~。

隊長さんおそらく、一番最初のとっかりはどうなってるんじゃい、みたいな気持ちでしょうか?
種子には水分さえあれば、発芽して最初の子葉を開くまでの栄養が、たっぷり蓄えられています。(だからリスもネズミも食べたがる)
子葉さえ開いてしまえばしめたもので、光合成で栄養分を自分で作れますから、どんどん成長できるわけです。
もちろん種によって岩場での発芽や成長に得意不得意はあると思いますが、先駆植物と呼ばれるようなものはそれが得意なんでしょうね。
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