「海のクワコー」奥泉光
本屋さんで「オールスイリ」を見たら、読まずにはいられなく、
私みたいな人のために読み切りばかりだけれど、
まず読みたいのはクワコーのみ。
5秒位迷って、購入。
いやぁ、クワコーじゃん!
もうたっぷりダメダメクワコー。
しかも、なんだか節約生活も身についていて、
節約レシピも増えており、
すっかり板についている。
なんか、安定してる感じで、
ちょっと面白みがないかと思いきや、
全然期待を裏切らない、向上心が
地に落ちた感じはまったくもってそのまま。
文芸部の顧問として、合宿参加。
クラブの公式行事なら3万円がでる、
ということだけで、呼ばれちゃうクワコー。
漁労部との合同合宿なら6万円でていて、
自給自足の合宿ならクワコーの8千円は高い気がする。
でも、クワコーは飲んで食べるだけだもんな。
全く役立たずだし。
しかし、この文芸部のメンバー、
女子とは思えない色気と品のなさ。
それも笑える。
水着泥棒事件を解決すべくとき
学生からもクワコーは見限られ、あてにもされず、
子どもにも人となりをよまれ、
すっかりそこに落ち着く精神の弱さ。
ジンジンのあっさり解決も
クワコーのウダウダさあっての
際立つ鮮やかさ。
男子がモンジをはじめ、ダメダメなのばっかりで
一番、なんとか見栄張る元気があるのは
ソクシンのみっていうのもなぁ。
いいな~、クワコーやっぱり。
さて、ドラマ化なの?
この文字みて思わず手にとったけど。