星月夜に逢えたら

[hoshizukiyo ni aetara] 古都散策や仏像、文楽、DEAN FUJIOKAさんのことなどを・・・。 

梅香る天神さんで、鬼切丸。

2016-02-25 | ミュージアム・企画展
インフルエンザにかかっている間に、梅の見頃はどうなったのだろう?



「東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春を忘るな」
楼門をくぐろうとしたら、この歌が目に飛び込んでくるではないですか。
毎月25日は「天神さんの日」で、きょう2月25日は京都の北野天満宮で
350の石燈籠と250の釣燈籠にあかりが灯されるそうだ。


天神さんに行ったのは2月14日。
この日は曇りだったけれど、境内に入ると梅苑といわず、御土居といわず、
道を歩いているだけで梅が香ってくるのでずいぶん気持ちが華やいだ。







今回の目的は宝物殿の「宝刀展」。(公式サイトはコチラ
少し前まで京都国立博物館で展示され、あまりの行列に2回あきらめた、
その陳列品のひとつ重文の「鬼切丸」(髭切)を見るためだった。
4年前に大覚寺で「薄緑」(膝丸)を見ているので、源氏ゆかりの太刀
はこれで2つ見たことになる。
刀剣の見方はまったくわからないけれど、この2つの太刀は切っ先が
小さく、刀身の大胆な反り具合がよく似ているように思った。今回は
ガラスケースの中で360度自由に見られるのが貴重な機会だと思う。

ちなみに、「太刀」は馬に乗ったときに馬にぶつからないよう上向き
に反っており、そのため展示の際には刃が下向きになっている。
一方、「打刀」は歩く時に下向きに反るように持つため、逆に展示の際
には刃が上向きになっている。これが今回はじめて知ったこと。


今回の展示では所蔵の約80振りのうち、約40振りを公開。
北野天満宮に多くの刀が集まっている理由として、菅原道真は文武両道
の神であり、特に戦国時代は名立たる武将が多くの刀を奉納したそうだ。

とくに「鬼切丸」は、平安時代に渡辺綱が一条戻り橋で鬼に会い、愛宕山
へ連れ去られる途中、天満宮の上空で太刀を抜いて鬼の片腕を切り落とし、
難を逃れたというエピソードがある。綱は北野天満宮の神恩に感謝し、
燈籠を奉納している。
そんな鬼切丸が、時代を経て、最終的にこの神社に奉納されているのは
ひじょうに納得。菅公の想いとともに、ここに鎮まり納まっているのが
いかにもこの太刀にふさわしい気がする。





この「宝刀展」では可愛い刀剣女子がたくさん訪れていてビックリ。
オバチャンは知らなかったけれど、どうやらゲームのせいなのねー。




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