goo blog サービス終了のお知らせ 

ふぅん

闇閃閑閊 ≡ アノニモス ≒ 楓嵐-風

可能性の塊゛

2010-05-11 20:19:31 | 日々随想
学食で カレーライスを食べながら聞いた
「どうして ダングルベールを 最後にもってきたの?」
『トンボーで静かに終わりたかったから』


ふうん


それは 予想していた言葉だった
二人のバッハの 激しい曲の後に
あえて 重力に忠実な下降線を辿る鎮魂





その人は まだ 学生さん
コンサート形式の試験を
大きな舞台で 30分


雨が 僕の外出を邪魔したけれど
なかなか 無い機会だったし
ソロを しっかり聞いてみたかったから


僕は その人を ちゃんと知らなかったみたいだ
技術も構築力も そして 
挑発的な挑戦力も 予想の域を はみ出していた


「ぜんぜん 音楽的にブレずに 最後まで弾いてたね」
『なんだか 途中から 楽しくなってきちゃって』
僕は ただのカレーライスなのに
その人の皿には カレーの他にハンバーグまであって


ふうん


他人から あなたはタダモノじゃないですね と言われると
僕は 「ええ 安物です タダじゃないです」と 切り返すのだけど
その人は 本当に現時点で 大きな力と 可能性を持ってる人で
タダモノでは無いことを 今日 思い知った


僕の分類の中で 舞台力 というカテゴリーがある
演奏だけでなく 舞台の上での空気を 創れる人
時々 空気だけ創れるけど 演奏がムムムな人も いるのだけれど


その人は 舞台力もある人だった
でも 入場してきた時の 歩速度と表情だけは
気になったので 偉そーに アドヴァイスをしてやった


『アモスさんだって 調律の後 舞台で歩く時 凄くフテブテしいですよ』
逆に 切返されて 僕のカレーは しょっぱくなった
『あと 1.5倍 速く歩くと 偉そうな雰囲気 なくなりますよ』


ふうん


雨の中 聴きに行って 本当によかった
そんな コンサートだった
いつか その人のゴールドベルクを 聞いてみたいな


卒演も きっと 聴きに行こう




最後は笑って

2010-05-10 06:24:35 | 日々随想
異なった土壌と気候の中では
異なった花が咲く
僕は その説明を種からしたかった





でも どうやら
花から説明したほうが
イメージがついてきやすいようだ


それも よく知っている
身近な ひまわり とか あじさい とか
そこから ジワジワと種へと


ふうん


昨日は 3人で勉強会をした
前回の食事会以上に
僕らは 本気で衝突した


音律の説明を ひとつの音の種から 始めたのだけれど
芽が出て 葉が出て 花が咲くまで
イメージが出来なくて 苦痛でしかないと言ってもらえた


楽器や時代という 異なった土壌で
咲いてる花を そこまで掘り下げて説明を
しなければいけない理由は 果たしてあるのか


もっともだ


ただ その花が病気になったら どうする?
その時 初めて役に立つものを
扱うべきか 否か


たっぷり 7時間以上 
時には感情的になりながらも
みな 本気と本音で ぶつかってくれた


本当は 
知らないけど あの花 綺麗だね
それだけで 良いんだ


晩飯を食べながら
僕らは 元に戻って
笑いながら たわいもない話に興じた


ごめんね と ありがと
このふたつの言葉と心が
同じ温度を持っていることを知った

混ざったとたんに

2010-05-09 07:30:58 | 日々随想
いつもは ブラックなんだけれど
昨日 無糖練乳というのを見つけて
ふと 買ってみた


今朝 珈琲に入れて
かき混ぜてみれば
いつもと違う朝がやってきた





大きめのマグカップの中で
いつもより 濁った褐色
でも それは 遠い日に いつも見ていた色


父と母は いつだって先に起きて
朝食の後に 珈琲を飲んでいた
それは こんな濁った褐色だった


僕が 一人で暮らし始めて
お酒を飲んだり 珈琲を飲んだり
それは いつからだったろうか


ずっと飲み続けたり
時々 長期間 
全く飲まなかったり


日常の中に 
ふと 何かが混ざったとたん
いろいろなものが変わるんだ


色とか 香りとか 奥行きとか


ふうん


それは 音楽とか 夢とか 人とか
出会うだけでなく
混ざったとたんに 変わってゆくんだ


無糖練乳が 空っぽになるまで
僕の朝は 少しだけ濁った褐色
牛乳が苦手な僕にも
懐かしい 少しだけ濁った褐色

もっと楽しむために

2010-05-08 21:00:38 | 日々随想
左から 絶妙なパス
全力で走りながら
足がもつれそうになりながら


それでも ディフェンスの裏にトラップ
うまく ボールが流れて
そして シュート!


今期 初ゴールだ!





3ヶ月ぶりのサッカー
というか
3ヶ月ぶりの運動・・・


もう 体は 全く動かないし
気管支も 心臓も 痛くて痛くて
でも 可能な範囲で 練習をこなした


最後に ゲームをやって
体力ないから 
途中から ワントップ


上がったら 戻ってこれないし
戻ったら 上がれないし
だから 前線で待ってるように言われた


まあ 僕だけ 圧倒的に年配で
久しぶりの 練習参加に
チームは 苦肉の策であり
僕には ありがたい処置であり


5月の青空
きつかったけど 全てが終了して
率直な感想は 楽しかった それだけだった


ケガが怖くて
体力が無いのが 怖くて
そして 忙しくて・・・


でも もう一度 体力を取り戻そう
スピードも テクニックも
もう 戻れないけど


せめて 体力だけは
回復させて
もっと もっと 楽しめるようにしよう


嬉しかったから
御褒美を買った 

問題は今日の雨

2010-05-07 18:11:06 | 日々随想
昼過ぎに 仕事先で
友人から電話があった
ちょうど 終わるとこだったから 電話に出た


楽器から離れて
教室の窓から 外を眺めて
電話で会話をしていた


あれ 道が濡れてる・・・
「あ 雨が降ってる」
『そうですよ 知らなかったんですか?』


ふうん





僕の携帯は
パソコンへ送られたメールも
転送されてくる


その中のひとつに
とても ワクワクしたメールがあって
でも 携帯では見れない添付ファイルで


昨夜 新しい図を
コンパスと フリーハンドで描いて
キャドの師匠へメールして


そしたら 早速
それを描いてくれたらしいんだ!
忙しい中・・・ 


早く見たい


でも 外は雨
それでも 早く帰って
新しい図を見たい!


濡れて 電車に乗って
最寄駅から バスに乗って
濡れて 家に帰って


綺麗な鍵盤が円になっていた!
濡れるのは 大嫌いだけど
嬉しかった!


いつもなら 工具カバンに
折りたたみが 入っているのに
韓国出張の為に 出したまま


韓国でも 雨にあって
新しい 折りたたみを買ったから
もう 傘を買いたくなかったんだ


濡れたけど
嬉しかった
まだ ニヤニヤしながら
丸い鍵盤を ずっと眺めている

ずっと考えている

2010-05-06 18:55:43 | 日々随想
少しずつ ほどけてきている
どこが うまく説明できないか
すなわち それは
僕が 本当は理解しきれていないトコなのかも


ふうん





帰宅すれば
テーブルも床もザラザラ
開け放った窓から 見えない砂が体積


こんがらがった思考は
どうやら 複数の糸が
いや意図を 同時に扱っていたから


段階的に 納得してもらう為に
最も 分かりやすい説明を考える
僕の頭も 見えない砂でザラザラ


こういう時
僕は韓国語で説明を組み立てる
それは とても便利


僕の中で 韓国語の語彙は とても少なくて
だから 少ない言葉で説明できないということは
日本語でも 難解を分解できていない証拠


新しい図を 作図した
でも これを どう活用しようか
点から点の その間の線に 点は無数に存在する


どの点を 強調するべきか
どの点を はぶくべきか
そして どうしたら それらが線に成りえるのか


ずっと考えてる
まだ きっと 時間がかかる
でも きっと 出来るような気がしている


教えることは 教わること
僕が教壇に立つことを了解した時
自分に言い聞かせた言葉


伝える内容を どれだけ咀嚼できるか
歯が生えてない乳幼児に
栄養となるように どれだけ咀嚼できるか


僕が この課題をクリアーできた時
一番 多くのことを学べるのは きっと僕
だから ずっと考えている

微熱な日々

2010-05-04 20:37:02 | 日々随想
まだ 僕の勢いは続いている
不思議なくらい 頑張れている
相変わらず 午後になると 熱が出るのだけれど





今日は 友人が
僕の夏服の採寸に来た
彼は 楽器製作家なのに テーラーもやっている


細かい打ち合わせに付き合って
前回の冬服からの 改善点も話し合って
夏服の全てが 決定していった


夏は暑いから 襟は開けて 三つボタン
肩章は 袖のトコに縫い付けて
いろいろ 細かい注文を出す


彼は 正統なイギリス紳士服を 愛しているのだけれど
僕は いつだって 軍服な雰囲気のオーダー
それでも 嫌な顔せずに 注文に応じてくれた


24日の 日韓戦には 二人でスーツを着ていこう
そんなことを言いながら
僕は 彼の巻尺の中で静止していた


韓国や 甲府の話をして
僕の楽器の完成を 催促して
やがて 彼は帰っていった


テーブルには 僕がストックしていた
お菓子の全てが
空っぽになって 散らばっていた


また パソコンと向き合っている
新しい企画を 着々と進行させている
僕には 素敵な仲間がたくさんいる


彼らが ビックリするくらい
本質的なものを 拵えてやろう
僕には それくらいしか
彼らに感謝する方法を 知らないから

手から手へ

2010-05-02 22:22:19 | 日々随想
いろんな人に会えた
まるで 神様が 御褒美をくれたように
素敵な人達に逢えた





後輩は 13冊と予想した
友人は 12冊と予想した
そして 実際には 11冊のドデカゴンが
新しい人々の住む街へ 旅だっていった


関西から来た 能面を彫る人
名古屋の 楽器職人
韓国の 笛製作家


たくさんのブースの中で
僕の ドデカゴンのブースは
閑古鳥が はしゃいでいた


でも 自分の作品が
自分の手から 知らない人へ渡ってゆく
それは とても とても 嬉しかった


知人の ヴァイオリニストやチェンバリスト
芸大の学生さんが アドヴァイスをしてくれて
僕のブースは 立体になった


能面職人の作品の 
さまざまな能面の写真を並べて
僕のブースは 華やかになった


それから いろんな人が 立ち止まってくれた
おそらく 能面に誘われて・・・


よく分かったんだ
僕は営業には むいてない
知ってる笑顔の種類は 
どうやら 全部 技術屋のもの


それでも 嬉しかった
出会いがあって
旅立ちがあって


内容に 自信はある
けど 大衆性はない
さ 次のステップへ 頑張るよ!

赤か青か それが問題だ

2010-04-30 23:59:45 | 日々随想
結局 今日も忙しくって
体は ぜんぜん 休めないけれど
昨日よりは かなり回復した気がする





明日から 甲府
仕事でなくて 行商
生まれて初めての 営業


ふうん


何冊 売れると思う?
後輩は13冊と言った
友人は12冊と言った


ふうん


電車で行くんだ
たくさんは 持っていけないから
とりあえず カバンに入るだけ詰め込んだ


帰り 軽くなってるといいな
この体調で 営業スマイル できるかな
発熱してたら赤い顔 疲弊しきってたら青い顔


紫の顔には ならないようだ ・・・残念


それより
コンクールで頑張る人に エールを贈らなきゃ
結果よりも 自分の力を十分発揮できる演奏が出来ますようにって


芸術の試験とかコンクールとか
ロナルド・カヴァイエ著の 「日本人の音楽教育」という本で
僕の思いを 綺麗に代弁してくれている


それでも
頑張る人は 頑張らない人より 美しい
だから そっと エールを贈ろう

調律を傍聴していた日

2010-04-29 23:16:06 | 日々随想
重い頭
止まらない喘息
かたつむりのような体


これは ダメだ


僕は 仕方なく
自分の体のハザードランプに
忠実になることにした


ふうん





とりあえず 会場に楽器を搬入して
後輩に 調律を頼んだ
昼 夜 二回公演


トイレの鏡に映っていた
僕の顔は 真っ赤
どうやら 発熱も始まったらしい


出張前から 譜面台作りをギリギリまでやって
11日連続の 異国でのハードスケジュール
帰国して 二日連続で 家の大掃除


バテないワケがない


僕が 本番の調律を代理してもらうのは 2回目
1回目は フットサルで右手首を
骨折した時だったっけ・・・


体はバテていても
頭と心は 冴えている
きっと 知恵熱なんだと思いこむことにした


五度圏図と鍵盤
これを関連させるアイデアが
僕を ワクワクさせてくれている