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ふぅん

闇閃閑閊 ≡ アノニモス ≒ 楓嵐-風

北西へ フワリ

2010-04-15 14:39:16 | 旅々愁想
南ウイングへ入れば
外国の匂い


置いてけぼりになった 
香水の残像が
あちこちで ディミヌエンド


大きな翼に乗って フワリ


雲を超えて
海を越えて
青だけの世界


耳がキーンって 
痛くなったのは
気圧のせいかな
寂寥のせいかな


勢いよく 重力に逆らえば
どんなに重たくっても
飛んでいけるんだ


ただし
ちぎれない翼が
必要なんだけれど


東へ ガタンゴトン

2010-04-15 09:10:46 | 旅々愁想
旅が始まるよ


列車に乗って
川を渡って
雲をくぐって


もうすぐ
空のアントレ
鉄の道の終点だ

ラララ

2010-04-14 08:45:17 | 日々随想
晴れてるよ
ちょっと 風が冷たいけど
太陽は笑ってる





病気と闘ってる人にも
スネてる人にも
いいことが無い人にも


太陽が笑ってる


今日だけは 
お気に入りの服を着て
太陽に笑ってやろう


少しだけ 
自分の中の周波数が
変わるかも知れないよ


少しだけ
足りなくなった元気は
ラララって歌えば 
振り向いてくれるかも知れないよ

残された時間

2010-04-13 18:32:32 | 日々随想
幾つものことを 諦めて
幾つかのことを 優先して
それでも 時間が無い・・・


ふうん





譜面台を なんとか製作できたんだけれど
まだ 工具の準備やら 部品の調達
おまけに 明日は必ず病院に行かないと・・・


薬 無いし


今回は 仕事は少ないのに
準備が やたら忙しい・・・
情報は やたら少ないし・・・


さ 接着が着いたかな
まだまだ 工房でねばって
その後は 倉庫に行って カバンを取ってこなきゃ


無事に 飛行機に乗れるまで
こんな気分のまま 時間が流れてゆく
36時間のカウントダウン!

誕生日を創る人

2010-04-12 21:37:17 | 日々随想
「おめでとう!」
『ありがとうございます!』
彼は 少し照れながら でも 嬉しそうに


友人の工房へ行った
1年半かけて 造っていた 新しい楽器が完成した
僕は たくさん眺めて たくさん弾いて たくさん質問をした





歴史上の中で
名が残る人は
圧倒的に男性が多い


為政者だけでなく
クリエイティブな仕事をするのも
やっぱり 男性が多かった


それは 男女の能力の優劣ではなく
恐らく 男性にとって 生きた証のような気がするんだ


雌雄のバランスの中で 男性という人類は 
新しい命を 生命でなく システムを生み出すことしか出来なかった
それは 政治であり 発明であり 芸術であり


命を授けられた 生物にとって
次の生命を 継続すること以上に
尊い仕事は 存在しないのかも知れない


男性は 雄であると同時に
人間であって


だから 人類の男性は
新しい命を 自ら生み出せない代わりに
人類の歴史を 生み出してきたんだ


友人は 男性だけれど
たくさんの 誕生日を創りだしている
それは 楽器の製作というカタチをとって


新しい楽器は 音楽という羊水の中で
成長して 成熟して 変形してゆく
やわらかくないけれど やっぱり それは命なんだと思う


「おめでとう お披露目会 やろうぜ!」
『ええ やりましょう アノニモスさんの新作と一緒に』
「いつになるか 分からないぜ」
『待ってますよ だから 頑張って下さいよ』


僕と彼は 誕生日が同じ
それ以外は 何もかも異なる二人なのだけれど
僕らは 誕生日を創ることがある


彼が創った 新しい誕生日は 4月8日
うん お釈迦様と 同じだね


彼と 彼の楽器に 待ちぼうけをさせないためにも
僕も 頑張って 新作を完成させなきゃ
そして 今日は 僕の姉の誕生日


ふうん


僕の近くには 本当に 素敵な人が溢れている
だから 「ありがと」なんて言う代わりに
もっともっと 頑張らなきゃね 


でも やっぱり おめでとう!



埋められた平凡

2010-04-11 23:59:00 | 日々随想
視界の中で かすかな違和感
ああ 電線が無いんだ
新しい街なんだ


ふうん






でも ちょっと視線を動かせば
大きな通りの 向こう側には
電柱と 電線が いつもの17度の視界


ふうん


その昔 神戸で震災があった頃
僕は 三日後に現地に車でかけつけた
彼女の実家が倒壊したから


彼女と一緒に 到着してみれば
もう すっかり 瓦礫の山で
おじいちゃんと一緒に 途方に暮れることしか出来なかった


人間が造ったものなのに
人間の力は 到底 及ばない領域
3次元は 平べったい2次元へ


物流とか ライフラインとか
まるで健康のように
機能しなくなって 初めて理解した充実していた平凡


ひしゃげた電柱から
死んだ曲線を描いた電線
もう 届かない 幾つもの平凡


ふうん


たぶん 電線は埋めたほうが綺麗
だけど あの空を邪魔する 野暮なザワメキは
どこかで 視界を安心させてくれるんだ


ああ つながってるんだって


一人で生きてゆけないのならば
せめて どこかで
無機質に洗練なんかしないで
有機的に つながりを感じていたいのかも

もう 寝るぞう!

2010-04-10 23:59:06 | 日々随想
今日は 嬉しいことが たくさんあった





ただ 残念なことは
すでに 思考が停止していること
動物占いのゾウも リンゴは大好きなんだ!

さわやかな透明

2010-04-09 23:59:59 | 日々随想
とても 素直な人たちだった
深いところに 揺るぎない信念と
確固たる情熱も 宿しているのに





しっかりとした重心があるから
しっかりとした技術があるから
これだけ 素直な演奏になるんだろうな


彩ることもせず
力むこともなく
しなやかに さわやかに


久しぶりに こうした演奏者に出会えた気がする
頭で考えずに 湧き上がる自信というのは
こういうことを言うんだろうなって


本番は 緊張していて
リハーサルのような
のびやかさが 萎縮してしまったけれど


聴衆に どう聞かせようか 
なんてモノ ぜんぜん感じなくって
自然体で 音楽を楽しんでいた


明日は もう少し リラックスできて
二人の素直さが
等身大のまま 響きますように!

ブッダとピアノ

2010-04-08 20:45:38 | 日々随想
今日は 仏陀の誕生日
そう 花祭りだ
果たして 生誕 何年になるのだろう・・・





僕が韓国に2度目に行ったのも 5月だった
やっぱり一人旅で ソウルに着いた翌日
国内線の飛行機で プサンまで飛んだんだ


韓国第2の都市は 潮の匂いがしていた
チャガルチ市場を冷やかして
その日の宿を 決めて


最初の旅で 僕は いつか韓国で調律をしようと決めたから
まずは プサンの楽器店を探す散策に出た
すっかり陽が落ちていたけど 街は煌々としていた


ピアノの絵が描いてある看板を見つけて
その店に入っていくと 一人の青年が応対してくれたんだ
「ここは ピアノ屋さんですか?」


『ここは ピアノの練習スタジオです』
言われてみれば カラオケボックスのように
仕切られた部屋が 幾つもあって アップライトが置いてあった


僕は 欧米でも アジアでも
旅する街で 必ずピアノ屋に入る
そこで その国のピアノをいじって カタログをもらうんだ


しばらく 韓国製のピアノをポロポロ弾いていたら
『ピアノ屋さんなら 別のとこにあります 案内しましょう』
そう言って 店の鍵をしめて 通りを歩き出したんだ


え? お店 大丈夫なのかな?


途中 公園に桃色の提灯が たくさん灯されていて
なんだか 酔客が御機嫌だったんだ
『今日は ブッダの誕生日なんです』


最初は 言葉がうまく 聞き取れなくて
何度も聞きなおしたんだけれど
どうやら 旧暦の仏陀の誕生日だということが分かったんだ


ふうん


プサンタワーを過ぎて 15分くらい歩いて
ヨンチャン楽器の前に 辿り着いて
『ここが ピアノ屋です』


でも もう 店は閉まっていて
彼は 何度も謝ってくれたっけ
負けないくらい 僕も 謝って 感謝したんだ


未安ヘヨ (ミアネヨ)
感謝ハムニダ (カムサハムニダ)


そこで僕らは 解散して
彼は スタスタと 今来た道を 歩いて行った
真っ暗なピアノ屋の前で 彼が見えなくなるまで見送った


翌朝 僕は記憶を辿って ヨンチャン楽器に行って
日本の調律師だと挨拶して 店のピアノを
片っ端から弾かせてもらったんだ


そのまま 鉄道の釜山駅に行って
次の街へ移動することにした
僅か 1日にも満たない滞在だったけれど


彼の名刺は 今でも 大切に保存してある
自分の店を ほったらかしてまで
旅行者へ親切にしてくれた青年


あれから 何度かプサンに行ってるのに
彼の店には 挨拶に行ってないな・・・
まだ あるのかな あの店
まだ いるのかな あの彼


仏陀の誕生日には
新暦でも旧暦でも
大切な思い出が たくさんあるんだ



下降する日々

2010-04-07 23:25:57 | 日々随想
ちょっと危機
何もかも 間に合ってなさすぎ
大丈夫なのか・・・





出張前に 終わらせるべき作業が
のきなみ 遅れていて
残された時間は エヘヘと笑いながら
僕の前を通過してゆく


昨夜も友人に
「それは順番 間違ってますよ」
分かってるけど 仕方なかったし・・・


こんな体調と気分の時にかぎって
こういう ピンチの神様は
僕を優しく抱きしめて 放してくれないんだ


いや 自分のせいか


なんだか 1年を通して
僕の密度の粗密は
バラつきが大きすぎて もう ついてゆけない


いっそ 天安の沈没が
北朝鮮の攻撃によるもので
韓国出張が 不可能になってしまえばいいのに


なんて 自分の都合で
国間の不幸を祈るなんて
僕も 情けない人間だ・・・


甲府行き 決まったよ
正式に アノニモスで許可をもらったので
人生初の営業に 行ってきます!


というより
その前に 修理と譜面台
なんとかしろ! 自分!