Polepole Life new

びわ湖の湖南に在住。
亡きA.コッカーNOIRと山歩きを愛すシニアライフを綴ります。

望楼館追想

2008-07-28 10:41:13 | 







望楼館追想
当たり
が多い。

多忙な中、借り出しが多そうなものの中から、
冒頭を立ち読みして選んできてくれているらしい。

いいのだけでも、面白さを共有したいのだけれど
本人はそんな時間はこのところトンととれない。
・・・かわいそうに。


clover


主人公をはじめ登場人物はどこか風変わり。
その美しい名前に反して、みすぼらしく傷んだ古い邸宅、
望楼館と同様に世間から取り残された時間の流れの中いる。 

暗くじめじめした物語が、不条理に展開していくのかと思いきや
新しい住人が「動き」・「変化」をともなってやってくる。

まるで館全体にかけられた魔法を解かれたかのように
一人ひとりの過去が謎解かれ、よどんで停滞していた
それなりの平和が崩壊していく。
まるで壊れかけの機械にあたらしい強力なモーターを
つけてしまったかのように。

そして、館も人も消え去ってしまいそうな瀬戸際から・・・

・・・・この続きは書かないでおこう。




好みからすると、繊細で筋の通ったストーリーは筋が
通り過ぎていて、あいまいが残らないところが
読後感がすっきりしすぎてしまって寂しい。

ハッピーエンドに感動したのに、時間が経つと
そうでないほうが心に残りそうな気もしてくる。

けれど、この主人公とアンナ、それぞれに奇異で
それでいて妙にリアルな人間性を感じさせる2人の
真摯さは、ずっと心に残りそうだ。
この「人間」の描きっぷりに1番ひかれた。

ストーリーや構成も面白くてひきこまれると
いうだけではなく、作者の他の作品にも通じる
主題がはっきりと根底に流れている。



主人公のような、いろいろなおぞましさを
誰でも持っているかどうかはわからないけれど、
少なくとも、私は持っている。
だからこそ、やはりこのゆで卵をつるっとむいたような
拍子抜けするほどのエンディングはうれしい。

 ―いいんだよ。それでもいいんだよ。
  心に○○さえ持っていれば。

と、許されたようで。




clover



まったくもって、どうなっているんですかね?

持ち物は、持ち主に似るんでしょうか?
伝染性へそまがりor夏バテ??
休止宣言した途端に、
コメントのお返事に泣き言を並べた途端に、
何時間もねばってジタバタ苦戦しても
いっこうに働かなかったカメラのスキャンが
サクサク動き出しました。

nose4

信用できない不安定さ。今後、どうなることか。。。
 
なにはともあれ、
この本の感動を忘れないうちにUP出来て、うれしい。




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コメント (2)
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