Polepole Life new

びわ湖の湖南に在住。
亡きA.コッカーNOIRと山歩きを愛すシニアライフを綴ります。

「太陽」&「アタゴオルは猫の森」

2006-11-01 23:24:44 | 映画・観劇

 「アタゴオルは猫の森」

 好きな人は好きなはず。
「ガロ」では残念ながら出会えなかったけれど、
ずっと遅れて出会えた時は嵌った。
いまでも時折CMでヒデヨシを見るとうれしい。
 今回は「太陽」の上映時間を確認している時に
丁度同時期に上映している事を見つけて
急遽はしごを決めた。

 映画館の観客の後ろ頭に続いて、アタゴオルの
仲間達の後ろ頭、頭・・・。
ソレが森の祭りの花火の空につながってにぎやかな祭り
が現れるオープニング。
石井竜夫の音楽にも猫達のダンスにも期待感があふれた。
 残念ながら、映画はどうしてもストーリーが
大げさになって短編のようなまんがのよさは薄くなる。
(ように感じる。)
でも、ヒデヨシの個性と不思議な感覚の世界は
伝わってきて楽しかった。
 「♪紅マグロ、紅マグロ、サイコー!サイコー!♪」
のフレーズが当分頭から離れてくれそうもないのには
・・・まいった。nose5
 

 「太陽」

 中学・高校と天皇制に対して、批判的な教師が多かった。
戦争で中国に出征した父も決して皇室を敬うそぶりは
見せなかったので、自然と私もそういう見方をして育った。
 
 「あること」をきっかけに、「人」としての皇族を
熱心に見はじめた時、今までとは違う印象で玉音放送や
ニュース映像の皇族の一挙手一動を見るようになった。

 「昭和天皇」は私にとって「あること」以前の天皇。
記憶の中の昭和天皇は老いて弱っていて、訪米中
万年筆のキャップが取れずにインクが出る部分を
はずしてしまっている姿をTVカメラに捉えられていた。
 子供ながらにその不器用で弱弱しい感じが、対外的には
恥ずかしく、そんな姿を放映する番組にも嫌なものを感じた。

 この映画は、イッセイ オガタの一人芝居の延長のような
外観を似せた演技や米兵に囲まれた撮影会シーンなど、
観ていて辛い部分が多く、むかし感じた嫌悪感を思い出した。

 それだけに、昭和天皇の孤軍奮闘振りは痛々しく、
桃井かおりの演じる皇后とのわずかなシーンは味方・
パートナーとしての皇后の存在がクローズアップされ、
救われるおもいがした。
 


 一人で食事をするのも旅行をするのも
一向に苦にならない。むしろ好き。
ところが夫も「旅行も映画も好き!」となると、
妙に遠慮して気ままに出掛けづらい。
 不思議と、友人知人と一緒の外出や仕事上の
ことなら、なにも気にしないで仕事机に
向かう夫を置いて出かけられるのだけど・・・。

 という訳で随分久しぶり一人で行く映画鑑賞。
上映館の「京都シネマ」は、はじめての場所だし
ワクワクした。
唯一残念なのは、夫のお財布を当てに出来ない全自腹。
休職中の事でもあるし、つつましく「映画デー」を狙った。

 映画自体が期待はずれだったと感じたのは大きすぎた
期待のせいだろうか、
自分自身の感受性の老化だろうか。
でも、「京都シネマ」も「COCON KARASUMA」
というビル自体も今まで足を運んだことのなかった場所。
これを機に「イイなぁ。」と感じられるスペースに
出会えてよかった。
好きだったお香のお店「lisn」の移転先も、
ここだったなんて!
これからは、四条に行った時には覗きたい。

 何よりも、一人歩きが相変わらず好きな自分を
久しぶりに確認して、なんとなく元気が出た一日だった。

コメント (2)
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