でもねー・・中国人か~・・。なんとなく憂鬱。テンションの下がる私とは反対にマダムはすごく嬉しそう。なぜならマダムは中国文化にすごく興味がある人だった。フランス在住10年の台湾人の友達がいてその友達がやってる中国語講座や習字講座の秘書みたいな仕事をしたりもしてた。私も一度一緒に中国の映画を見に行ったことがあった。
新しく来る中国人女の子は上海出身で秋よりフランスの大学に編入する子だからフランス語はペラペラよ!というのがマダムからの情報だった。上海出身でフランス留学するってことは相当のお嬢じゃん!しかも一人っ子政策のおかげで都会のお嬢、おぼっちゃんは相当甘やかされてるハズ!しかも敵はフランス語ペラペラだって!?仲良くなれそうもない・・。私の頭の中には勝手に高飛車な才女の中国人の同居人のイメージが出来上がっていた。
風呂とかも好き勝手に入れないし、めんどくさいな~。

そしてその新しい同居人は日曜日の昼間、私が外出してる間にやってきた。中国から団体さんご一行でやってきたらしい。彼女が着いた当日は疲労で彼女が着いた途端爆睡。私は彼女と会うことなくマダムと二人で夕飯を取った。食卓に着いた私に向かってマダムが言った。 「彼女、全然フランス語話せないのよ・・。」 え?フランス語ペラペラなんじゃなかったの?秋から大学編入するんじゃないの?と聞くと「私も大学に行くんだからペラペラだと思ってたのよ。でも彼女bonjourくらいしか知らないの。本当になんにも知らないのよ。これはかなり大変だわ・・」だって。。
マダムは昨日までのハイテンションとは変わってかなり不安そうだ。彼女がペラペラなのは英語だった。でもフランス語はぜっっっっんぜん話せないらしい。私もマダムも英語はノンメルシーだ!しかしフランス語ゼロで秋から大学にどうやって入るんだ? そして翌日の月曜の夕飯で初めて彼女と対面した。
お・・男の子?
私の頭の中で出来上がっていた高飛車上海娘のイメージとは程遠い、ヒョロリと痩せてメガネをかけた小柄な少年のような女の子だった。
翌日カヴィラムで日本人の友達に「mojaoちゃんの家に来た中国人どうだった~?」と聞かれ、ちょうど私たちのいる50mくらい先にいたので「あの子だよ」と教えた。すると友達の一人がひとこと
「のび太みたいだな。」
「いや一応女の子なんすけど。。」そりゃ私も最初は男の子だと思ったけどさ。
するとその子は「え?女なの!?じゃあのび子だな。」
その瞬間から私たちの間では勝手にのび子と命名。だって中国人の名前の発音て難しいんだもん。でもぴったりのニックネーム。 しかしのび子ら中国人ご一行様の続々の到着によりヴィシーの夏はチャイナタウンと化した。。

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