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内向的性格を生きる

不安と共に生きる
  by mo-ri-tan
(対人緊張・抑うつ感・劣等感を持ちつつ)

煩悩リセット稽古帖(小池龍之介著)④ 三毒と回転・反発・引力エネルギー

2010-12-22 23:43:46 | 小池龍之介
三毒と回転・反発・引力エネルギー

『三毒のうち根本の煩悩エネルギーは、愚痴(まよい)です。
目の前の現実がつまらないからといって、集中せずに
脳内物語へと逃避しようとしてさ迷う力です。(中略)
愚痴(まよい)が回転力であったのに対して、
怒り(瞋恚)は、不愉快な対象を押しのけて
排除しようとする反発力のエネルギー。
欲望(貧欲)は、快感を与えてくれるものを
「もっとッもっとッ」と引き寄せようとする
引力のエネルギーです。』(p.18)

『ですから、ひとくちに怒りと申しましても、
日常語のいわゆる「怒ったぞ」といったものより、
はるかに意味の広いものとお考えください。』(p.19)

『愚痴(まよい)の煩悩エネルギーは、
集中力や没頭力を破壊しますから、
デメリットがわかりやすいでしょう。
貧欲(よくぼう)の煩悩エネルギーも、
強烈な毒素として、わたくしたちの思考回路を
歪ませますから、そういったデメリットを
よく理解すれば、それを減らしてゆくモティベーションが
もてるでしょう。』(p.20)

最近、自分がどんなこと感じているか、
どんなことを思っているか、
意識するようにしています。

そうすると、小さな瞋恚の煩悩が
どんどこ、どんどこ、
次から次へと生まれていることがわかります。

今日、会社から帰る電車の中で、
よっぱらいのおじさんが
座席の横の手すりにもたれて
居眠りをしていました。

その席に座っている女性はとても迷惑そう。

そうすると、私の心の中では、
「この酔っ払い、人に迷惑かけやがって・・・」
というような思いがふつふつと
浮かんでくるわけです。

決して、この言葉が浮かんでくるわけではなく、
そういう感情ということですけれども。

自分の価値観と合わない人や出来事にたいして、
すぐに反発を感じている。

そういうときには、
これは業(カルマ)の怒りだ、
と自分に言い聞かせるようにしています。


貧欲(よくぼう)・瞋恚(いかり)、愚痴(まよい)
のことを、この本の中で、
「欲望」「嫌悪感」「迷妄」
と言い換えられています。
このほうが分かりやすいかもしれません。

この中でも、
『根本の煩悩エネルギーは、愚痴(まよい)』
だそうです。

つまりは、余計なことを色々考えることです。
人の話を聞いていても、何か他のことが
気になって、上の空になっているとか。

自分の心の中をちょっとのぞいてみると、
余計なことを考えていることが多いです。
それはすなわち、今に集中していないということ。

余計なことを考えていないとはどういうことか。
それは森田療法では、「なりきる」
といいます。

このなりきる体験を森田療法では大切に考えますが、
この「煩悩リセット稽古帖」の本の中でも、
今に没頭することの大切さが説かれています。

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煩悩リセット稽古帖(小池龍之介著)③ 根本煩悩 三毒

2010-12-21 22:08:53 | 小池龍之介
根本煩悩 三毒

『貧欲(よくぼう)・瞋恚(いかり)、愚痴(まよい)-
この三つは、心を汚染してストレス源になるということから、
仏道において三毒と名づけられています。』(煩悩リセット稽古帖 p.16)

でも、欲って、時として必要であるように思いません?

最近、欲の話をするときがあって、
私はなるべく欲を無くすように心がけている、
と話しましたら、
「でも、低級の欲だったら問題だろうけれども、
貧しい人を救いたいとか、そういう質の高い欲であれば、
いいんじゃないか。」
そんなことを言われました。

「欲」については、私自身はまだ消化しきれていないので、
明確な反論はできませんでした。

小池住職はどう言われているか・・・
『欲望がないと頑張れないじゃないか、とお思いでしょうか。
いえ、欲望と意欲は、別物です。
欲望や怒りの煩悩エネルギーを燃料にして無理に頑張りますと、
アドレナリンが身体を刺激します。
アドレナリンの過剰な分泌は、後に強いストレスを残し、
心身をぐったりさせてしまいます。』(p.17)

昨日、こんなことがありました。
一人一人、あるテーマで発表する機会があり、
私もやったのですが、私の後に発表した人の
内容がとても良かったのです。
ああ、自分もあんなところアピールすれば良かったと、
後悔しました。

でも、この後悔というのも、
人に高く評価されたい、という欲ですよね。
こういう欲があるから、嫉妬や後悔など
さまざまな煩悩が生まれてくる。

だから、やっぱり欲というのは、
無くしていく方向が正しいように思うのです。

正しい、というよりも、
そのほうが結局は自分のため、ということになりそうです。

『煩悩とはすべて頭でつくり出す幻のようなものです。
(中略)煩悩こそがリアルな現実だとお考えでしょうが、
実際は、煩悩が外から入ってきた情報をねじ曲げ、
わたくしたちを、現実から遠ざけ脳内物語へと
ひきこもらせてしまうのです。』(p.17)

『このシンプルな真実に気づいて、脳内引きこもりから
脱出しましたら、対人トラブルなんてゼロにできる
という道理です。』(p.18)

何で煩悩をなくすと、対人トラブルがゼロになるのか、
という具体的な例を省略してしまったので、
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、
そういうことだそうです。

「欲望」と「意欲」を、どう見極めるか。
この辺は、今後の課題として考えていきたいと思います。

煩悩リセット稽古帖(小池龍之介著)② 業(カルマ)と煩悩

2010-12-21 00:29:51 | 小池龍之介
業(カルマ)について少し考えていました。

『そして、このエネルギー(カルマのこと)は、
わたくしたちがそれを使って考えたり
話したり行動したりするたびごとに、新しく次々と
生まれ続けます。』(p.12)

『たとえば、誰かに嫉妬するネガティブな
煩悩エネルギーをつくりますとき、
そこに働いていますのは、
他人の成功を拒否しようとする瞋恚(いかり)の
業(カルマ)です。
そのエネルギーはそのまま消えることは決してなく、
潜在意識にグーッとこびりついて蓄えられることになります。
すると、その分、それ以降さらに嫉妬して苦しみやすい
性格がこびりつくのみならず、
何かを拒否して不快感を感じると、
その分、瞋恚(いかり)のエネルギーが増します。
するとさらに、他人のちょっとした言葉に
傷つきやすくなったり人の助言を素直にきけなくなったりと、
イライラしやすいイヤな人になるのです。』(p.14)

ということは、どういうことか。
今、自分が否定的なことを思ってしまう、
感じてしまうということは、
過去の業(カルマ)によるものだから
仕方がない。

だから、行動を整えて、悪口なども控えて、
なるべくネガティブな業(カルマ)を
積み重ねないようにする。

これから、私と一緒に、
このチャレンジに取り組みませんか?

煩悩リセット稽古帖(小池龍之介著) 業(カルマ)と煩悩

2010-12-20 22:19:34 | 小池龍之介
最近、小池龍之介という方の本に惹かれています。
森田療法と、ぴったり合致する気がします。

「煩悩リセット稽古帖」という本を、
少し読み進めたいと思います。

最初の章は、「業(カルマ)と煩悩」というタイトルです。
カルマというと、なんだか前世の・・・とかいうイメージないですか?
前世で悪いことやったから、今苦しみを受けているとか。

でも、これを読んで、業(カルマ)ということが
どんなことであるのかが少しわかりました。

それは、決して前世とかいうものではなくて、
もっと身近なもの、そして私たち自身を作り上げているものなのだ、
ということみたいです。

『業(カルマ)とは、「心の中に蓄えられたエネルギー」の
ことです。』(p.12)

なぜ怒るのか、それは自分の心に蓄えた業(カルマ)のせい。

『何を思うか、どう感じるか、どう反応するかは、
こうした過去に無限に積み重ねてきた、小さな業(カルマ)が
積もりに積もってできあがった複合体によって、
ほとんど決まっていると申せましょう。』(p.15)

『このように、わたしたちを裏から操っている潜在力、
それが業(カルマ)です。そして、業(カルマ)のうち、
負の業(カルマ)をつくるもので、もっとも強力なのが、
煩悩の中の根本煩悩、貧欲(よくぼう)・瞋恚(いかり)、
愚痴(まよい)です。』(p.16)

私は、すぐに人と比較して落ち込んだり、
人を憎んだり、嫉妬したり、怒ったり。
負のエネルギーのすごく強い人間です。

これは、私が今までの人生で、そのような
業(カルマ)を積み重ねてきたせい。

この本のタイトルにもあるように、
「煩悩をリセット」するということが
生きるヒントになってくると思います。

まだまだ森田療法の結びつきのところまで
話がたどり着きませんが、だんだんその
関連について、考えていきたいと思っています。