10月27日午前、岡山市北区の岡山市三軒屋ふれあい会館で「岡山市の水を守る岡北の会」の学習・結成総会が20余人の参加で開かれました。
はじめに準備会から、学習・結成総会までの経過が報告されました。
つづいて、岡山県議の森脇久紀さん、岡山市議の河田正一さん、市民本位の市政をつくる会の加藤雄一さんが来賓としてあいさつしました。
学習会では、御津産廃阻止同盟の中原寿会長から次のような講演がありました。
10年前から同盟を結成してやっています。
焼却施設と51万立方メートルもの埋め立て施設の両施設がある産廃処理場は他にはほとんどありません。西日本各地から、あらゆる種類の産業廃棄物が持ち込まれるでしょう。
岡山県には、県の事業団が運営する水島産業廃棄物埋立処分場があり、県内の産廃の処理はそれで足りるはずですから、県内の産業にとっては、御津虎倉の施設は無くてもいいものです。
御津虎倉に計画されている処理場は、「管理型」という常に管理が必要なもので、遮水シートを張った上に焼却灰を捨てることになっていますが、全国でも破断、漏出などの事故が多いのです。30~50年もすれば、有害物質が旭川などの下流域に流れ、三野浄水場からの水を飲む42万人の岡山市民が影響を受けます。
また、有害物質が地下に浸透すれば、それを撤去することは難しく、子々孫々まで健康などの被害が及びます。
そして、焼却したときに排出されるガスからは、ダイオキシンや環境ホルモンなどが放出される危険もあります。
また、京阪神などから中国縦貫道を通って来たトラックは、虎倉までの上り坂で多量の排気ガスを出すため、オオタカなどの絶滅危惧種が生息する貴重な自然が損なわれることも心配です。
そしてまた、施工業者が民間業者であるということは、その廃業や倒産の後は、責任を持つものがいなくなってしまうということで、大変な問題です。
6万人近くの署名を出しましたが、今の市政は住民の立場に立ってくれないのです。
そこで、今年3月に、13人の弁護団を依頼して、業者に建設差止の訴訟を、4月には岡山市に許可執行停止の訴訟を起こしました。建設差止訴訟の仮処分を求める裁判は、3回の裁判を経て、12月20頃に決定が出ます。仮処分が認められるよう、裁判所あての署名を始めましたので、ご協力ください。
町内会などにも理解と支援を広めてください。
つづいて、御津河内産廃処分場建設反対会議の大智豊会長から、御津河内に計画されている「安定型」産廃処分場の問題について説明がありました。
質疑応答では、参加者から、専門家の協力を得ることが大切、有害物質を排出しない産業構造に変えることが大切、旭川の水は四万十川の水と同じくらいきれいだと京大の研究者に言われた、などの意見や質問が出され、話し合われました。
休憩をはさんで、結成総会が開かれました。
準備会から、岡山市の水を守る岡北の会の設立趣意書、会則、当面の活動がそれぞれ提案され、討議されました。そして、出された意見を盛り込んで、3つの議案が採択されました。
会則で「この会の財政は、寄付金、その他でまかなう」と決定されたことから、参加者にカンパ袋が廻され、寄付金が寄せられました。
役員は、準備会が推薦した7名と、参加者が推薦した1名の、合計8名が世話人に選出されました。
最後に、世話人の1人が閉会の挨拶をして終わりました。