こころの平和から社会の平和へ

水島広子の活動報告や日々思うことを述べさせていただきます。この内容はメールマガジンで配信しています。

アティテューディナル・ヒーリング・ワークショップのDVD刊行のお知らせ

2009年05月25日 | 活動報告
マハトマ・ガンジーは「社会を変化させたければ自分がその変化にならなければならない」と言ったそうですが、アティテューディナル・ヒーリングはまさに「自分が変化になる」ための活動です。
アティテューディナル・ヒーリングのワークショップを収録したDVDが発売になりましたのでお知らせいたします。
よろしければぜひご覧ください。

すでに刊行されております単行本「怖れを手放す アティテューディナル・ヒーリング入門ワークショップ」の内容に、もう一日分のワークショップをつけたもので、三枚組のDVDです。
入手しにくい方、割引購入をご希望の方は info@mizu.cx までご相談ください。

「DVD版アティテューディナル・ヒーリング入門ワークショップ 怖れを手放す」

星和書店 6800円(税別)


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「対人関係療法マスターブック 効果的な治療法の本質」刊行のお知らせ

2009年05月18日 | 活動報告
私が専門としております対人関係療法(IPT)の専門家向け書き下ろしを金剛出版より刊行いたしました。

専門家向けではありますが、おそらく心理学などに興味がある一般の方にもおもしろく読んでいただけるのではないかと思います。

入手しにくい方、3冊以上ご購入の方(割引できます)は info@mizu.cx までご連絡ください。

目次
第1章 IPTの歴史
第2章 IPTの基本的な概念―大うつ病へのIPT―
第3章 IPTと他の精神療法の相違点と共通点
第4章 対人関係に焦点を当てるということの意味―PTSD,摂食障害―
第5章 「医原性役割の変化」という考え方―気分変調性障害,社会不安障害―
第6章 共感と教育の両立―境界性パーソナリティ障害―
第7章 対人関係スキルと医学モデルの「矛盾」を考える―反復性うつ病―
第8章 思春期にIPTを用いることの意味―問題行動も含めた思春期うつ病への応用―
第9章 IPTの質を損ねる問題
付 録 神経性大食症(過食症)用対人関係療法(IPT)マニュアル[第1版]

金剛出版 2730円(税込)

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民主党代表選に思う

2009年05月15日 | 活動報告
民主党代表選についてのニュースを見ていて、少々思うところがあります。

岡田さんと鳩山さんという二人の候補の「政策の違い」が見えない、というような論調を見ると、代表候補者に求めるものは何か、という視点に違和感を覚えます。

かつて民主党にいた立場から知っていることは、民主党という政党は、地道な議論を積み重ねて政策を作っていく党です。私の時代に作った男女共同参画政策や子育て政策などが未だに残っているくらいに、その時どきの気分や人気取りで政策を作る党ではないですし、政策立案の仕組みそのものが基本的にはそうなっています(ただし、2005年以降のことはわかりません)。

それは、「民主」党という名前に象徴されるように、市民が政治参加をして政策立案にも本質的なところで関わる、という思想の一つの具現化であると思います。
(2005年の選挙で政策通・市民派の議員がかなり減りましたので、最近の民主党がそういう点でやや変質しつつあるのではないか、という点は危惧していますが・・・。)

ですから、新代表に求められる役割は、「どういう政策を作るか」ではなく、「選挙に勝つこと(有権者にアピールすること)も含めて、どのように民主党の政策を実現するか」という資質なのだと思うのです。

また、身近な市民に聞くと「『絶対にこの代表選には勝たなければならない』と言っているのを聞いて、どうして同じ政党なのにここまで? と思ってしまう」とも言われました。

以前から、代表選をすることのプラスとマイナスについて、プラス点は「政策論議が活発になる」、マイナス点は「党内にしこりが残る」というようなことがよく言われてきましたが、ぜひ今回の代表選は「どちらが代表になった方が民主党が実現したい政策が実現できるのか」という観点から行われることを期待しています。そうすれば、どちらが代表になっても、どうすれば政策実現につながるのかという知恵が集積されて前向きに進むことができるのではないでしょうか。

四ノ宮浩監督

2009年05月05日 | 活動報告
最近、ある方のご紹介で映画監督の四ノ宮浩(しのみやひろし)さんに出会うことができました。
知る人ぞ知る存在のようですが、ぜひ多くの方に知っていただきたいと思いましたので、ご紹介させていただきます。

四ノ宮監督は、フィリピン・マニラ近郊の巨大なゴミ捨て場「スモーキーマウンテン」で、ゴミを拾って転売することを生業として暮らしていた2万人以上の人の中に入り、その生活に密着して撮ったドキュメンタリー映画「忘れられた子供たち ―スカベンジャー―」を1995年に発表。第44回ドイツ・マンハイム国際映画祭ベストドキュメンタリー賞など多数を受賞しました。2001年に同じくフィリピンのパタヤスゴミ捨て場を舞台とした「神の子たち」を発表し、20カ国以上で上映されるなど世界中で反響を呼びました。2001年のテロの後は、イラクやアフガニスタンを放浪し、原点であるスモーキーマウンテンに2006年に戻って撮った最新作「BASURA バスーラ」が間もなくロードショーとして公開されます。

四ノ宮監督とゲストトークつきの特別先行上映会も開催されますので、ホームページ

http://www.office4-pro.com

をご覧ください。他にも「放浪監督日記」などいろいろな情報が載っています。


四ノ宮監督はアジアの子どもたちの直接支援もしていますが、同時に、子どもたちから多くのもの(物質ではありませんが)を受けっているようにも思います。


以下が、私が「BASURA バスーラ」を観ての感想です。(上記ホームページに載せていただいています)
映画の雰囲気が少しでも伝われば幸いです。

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政府の腐敗・無能ぶりを語る周辺の人たちと対照的に、主人公たちが被害者意識を全く感じさせないことに目が開かれる思いがしました。

それは単に、その日暮らしの大変さや、政治的な知識の欠如によるのかもしれませんが、私の目には、愛する人たちのために心を全開にしていて、被害者意識など入り込む余地がないように見えました。
だから、あんな状況でも、むしろ濃厚な愛を感じながら、助け合い、生き延びていけるのだと思います。
彼らはお金のことを話していますが、お金のために生きているのではないことをはっきりとわかっているからです。

そして、「誰かが何かをやっていない」ことに目を向け非難するのではなく、自分ができることを始めた監督をはじめとするボランティアの方たちに同じ愛の姿勢を感じました。

被害者意識、怒り、無力感を感じてもおかしくない内容でありながら、鑑賞後にそのような気持ちを一切残さない、不思議な映画です。

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坂本龍一さんが「このような作品が作られ、多くの人々の目に触れるべきだとの必要性を痛感しています」というコメントを寄せられていますが、私も一人でも多くの方に観ていただきたいと思います。
フィリピンの恥部をなぜ撮ると非難されたり危険な目に遭ったり、ということもあったようです(ゴミ捨て場の子どもたちからではありません)。
四ノ宮監督がまさに身体を張って撮った作品を、できれば3つとも観ていただきたいです。


四ノ宮監督は、私が力を入れているアティテューディナル・ヒーリングにとても理解を示してくださったので、これからまたいろいろな活動がつながっていけば嬉しいです。