こころの平和から社会の平和へ

水島広子の活動報告や日々思うことを述べさせていただきます。この内容はメールマガジンで配信しています。

CS放送出演のお知らせ

2006年12月14日 | テレビ等出演
12月16日(土)11:00~13:00、朝日ニュースター(CS放送)の「愛川欽也パックイン・ジャーナル」にコメンテーターとして出演する予定です。

テーマは教育基本法、経団連ビジョン、社会保険庁解体、中国の貿易、6者協議などになる予定です。

CS放送をご覧になれる環境の方は、ぜひご覧くださいませ。



児童虐待防止法改正

2006年12月12日 | 活動報告
 本日、民主党の「児童虐待防止法改正作業チーム」の会議に呼ばれて、議員会館に行ってきました。2004年の改正のときの民主党の責任者として、経緯の説明などを行うためです。

 今回の改正では、前回「附則」に書き込み積み残しとなっていること、つまり親権の柔軟で多様な制限のあり方をはじめ、どうやって司法を全体的な仕組みにかませるか、ということが課題となります。前回改正時には法務省側も全く準備ができていなかったので、附則に書き込む形で3年間の準備期間を与えたということになっています。まだまだ親権の調整係のような役割しか果たしていない家庭裁判所に、子どもの権利を守る番人としての本質的な機能を果たしてもらいたいというのが私のかねてからの希望です。

 児童虐待防止法は、もともと超党派の枠組みで、青少年問題特別委員会を舞台に作られ改正されてきたものです。この枠組みのおかげで、前回改正時も、司法の部分を除いては私たちの主張をほとんど組み入れることができました。司法の部分が実現しなかったのは、与党の反対によるものではなく、法務省の反対によるものでした。今回も、青少年問題特別委員会の委員長が民主党の小宮山洋子さんですから、ぜひ与野党が一丸となって司法の関与を勝ち取っていただきたいと思います。

 ただ、私が気になってならないのは、現場が全然改善されていないということです。2004年改正のときに、国や地方公共団体の責務を規定する形で、現場の人員配置を増やしたり、大規模施設を解消したりするために必要な条文はほとんど書いたはずです。それなのに、現実には法律で規定されたことが守られていないのです。

 今回の審議では、法改正そのものよりも、現行法すら守られていない行政の怠慢をしっかりと明るみに出してほしいと思っています。そうしなければ、法律を作ることの意味がなくなってしまいます。国会の役割は、立法と同時に、行政を監視することも含まれます。特に今回は後者が重要だと思っています。

 もう一つ、今日の会議で話したのは、警察権のことです。2004年の法改正のときから、これが一つの大きな焦点になっています。虐待されている可能性のある子どもを救うために、どれだけのフリーハンドを警察に与えるか、ということです。マスコミの論調などで、「警察がすぐに立ち入れないようではだめだ」というふうに(国会議員も含めて)多くの人が思い込まされています。

 もちろん、子どもの安全を一刻も早く確保することは重要です。そのための知恵を、私たちも2004年時にずいぶん考えて法務省に提案してきました。そのことの重要性を軽視するつもりは全くありません。

 ただ、だから警察にフリーハンドを与える、ということになると、それは全く別の問題だと思います。警察権を独立させないということは、民主主義国家の立法府に課せられた最も根本的な使命の一つだと私は思っています。戦前・戦中から学ぶべきことは、戦争の悲惨さとともに、警察権が独立した場合に何が起こるか、ということです。

 現行法でも、明らかな暴力が起こっている、あるいは、差し迫っている、という場合には、警察官職務執行法により警察は立ち入ることができます。そうでないケースで、子どもの安全確認が必要だというときには、司法の許可を得て立ち入るという民主主義的な仕組みを作ることが何よりも重要です。

本のご案内・原口一博さんの「平和 核開発の時代に問う」

2006年12月07日 | 活動報告
原口一博衆院議員(民主党)が、ご著書「平和 核開発の時代に問う」を送ってきてくださいました。

いろいろな方との対談を軸に作られている本ですが、私もその一人だからです。
アティテューディナル・ヒーリングに大変関心を持たれて、話を聞きに来てくださいました。

原口さんは大学で心理学を専攻され、関心領域が私と近い方です。虐待や暴力の問題にも大変敏感で、私から見て好感度の高い国会議員の一人です。

私自身は今の自分の役割は政治の外にあると思っていますが、原口さんのような方にはぜひ引き続き政治の世界でがんばっていただきたいと思います。

以下が、本の概要です。対談相手の人選が、原口さんらしいユニークさであるのもポイントです。


「平和 核開発の時代に問う」 原口一博著

第1章 「平和」の原点

第2章 隠されたヒバクシャ 対談 高橋博子氏(広島市立大学広島平和研究所助手)

第3章 なぜ、北朝鮮に核開発を許してしまったのか 対談 佐藤優氏(起訴休職外務事務官)

第4章 領土交渉と外交の立て直し 対談 佐藤優氏(前出)

第5章 テロを生む土壌

第6章 怖れから生まれるものと愛から生まれるもの 対談 水島広子

第7章 日本の核保有がいかに無益で危険か 対談 石破茂氏(自民党衆院議員)

第8章 歴史に正対する力

第9章 危機管理と安全保障 対談 長島昭久氏(民主党衆院議員)

第10章 エネルギーをめぐる戦いと気候変動の危機 対談 中川修治氏(「太陽光・風力発電トラスト」運営委員)

第11章 真実にフタをしない政治 対談 河野太郎氏(自民党衆院議員)

第12章 人間の安全保障 対談 枝野幸男氏(民主党衆院議員)

第13章 「教育」こそが貧困と怖れをなくすもの

第14章 核廃絶への道 対談 梅林宏道氏(NPO法人ピースデポ代表・太平洋軍備撤廃運動コーディネーター)

ゴマブックスから1800円+税 です。