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組織の長期的存続には“働かないアリ”が必要

2016年03月17日 13時50分26秒 | 学習支援・研究
組織の長期的存続には“働かないアリ”が必要
――北大研究

ITmedia ニュース
2016年2月17日 12時27分 (2016年2月17日 12時41分 更新)


画像:ITmedia

「組織の長期的存続には一見無駄な“働かないアリ”が必要」
――北海道大学は2月16日、
アリのコロニーの組織運営や生産性に関する研究結果を発表した。
他のアリが疲れて働けない時に、
普段働かないアリが必要な仕事をこなすことで、
集団全体が致命的なダメージを受けるのを防いでいるという。

アリをはじめとする社会性昆虫の集団には、
ほとんど働かないワーカーが2~3割ほど存在する。
短期的な生産効率を低下させるため、
一見すると無駄な働かないアリが
なぜ存在するのかは疑問視されてきた。

全員が一斉に働くシステムと、
他のすべてのアリが疲れて働けない時に
普段働かないワーカーが代わりに働くシステムの
どちらが長く存続するかを比較したところ、
コロニーへの疲労がない時には
2つの存続時間に差はなく、
疲労が存在する場合は後者の方が長続きした。

実際のアリのコロニーでも、
常に誰かがこなさないと
集団全体に致命的なダメージが及ぶ仕事を、
“働き者”の代わりに請け負うことで、
危機的な被害を回避していることが分かったという。

「短期的効率を求め過ぎると大きなダメージを受ける」
「働かないワーカーをあえて
常駐させる非効率なシステムが不可欠」
という結論は、社会性昆虫に限らず、
人間の組織にも通ずる示唆的な研究結果であり、
「組織運営全般に関して、
長期的存続の観点を含めた上で
考えていくことの重要性が示された」と結んでいる。

論文は「Scientific Reports」に
16日付(日本時間)で公開された。

http://www.excite.co.jp/News/it_g/20160217/Itmedia_news_20160217049.html

以前、以下のような研究青果も報告されています

実はアリの半数は怠け者だった!
マイナビスチューデント
2015年7月17日 12時07分
(2015年7月17日 18時25分 更新)

アリといえば、イソップ童話「アリとキリギリス」にも
代表されるように、働き者の代名詞となっていますが、
実は半数以上のアリは怠け者だということが判明しました。

アリゾナ大学の生物学者らから構成される
研究グループは、どのアリの巣からも、
他のアリたちが餌集めなどで
動き回っている時間帯であるにもかかわらず、
巣の中でほとんど動かずに
過ごしているアリたちを発見。
この怠け者のアリたちは、
1日中何の仕事もしないんだそう。

そして驚いたことに、
この怠け者のアリというのは
決して少数派ではなく、
なんとその割合が60%にも上る巣も
あったんだとか。

研究者らによると、
怠け者のアリたちは何らかの理由で
巣の中で形成されるアリ社会の
階級制度に組み込まれなかった可能性もあるが、
彼らが単に自分勝手でエネルギーを
使いたくないだけという可能性も
否定できないとしています。

人間がそうであるように、
アリの中にも働き者もいれば
怠け者がいてもおかしくないというわけです。
現時点では怠け者のアリが存在する理由については
分かっていませんが、研究者らは
この怠け者のアリたちも巣の中で
何らかの役割を果たしているという
可能性もあるとして、調査を進めるとしています。

人間の性格も千差万別なら、
アリの性格も千差万別。
当たり前といえば当たり前ですね。
この調査結果は、何事も
実際に見えている部分だけで
判断してはいけないということを
教えてくれているのかもしれませんね。

http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-3148741/Ants-spongers-Lazy-insects-colonies-spend-half-time-inactive-work-them.html

http://www.excite.co.jp/News/column_g/20150717/Mycom_freshers__gmd_articles_15804.htmlより