みらいやの小説創作・新人賞挑戦日記

講談社児童文学新人賞にて最終選考まで行った「みらいや」の新人賞挑戦日記。「駆け出し作家の執筆日記」に変わる日は近いのか?

MF文庫Jは不戦敗ではなく、単なる敗戦だった

2005-07-30 | 新人賞
 評価シートが返ってこなかったMF文庫Jだが、メディアファクトリー社全体の総合問い合わせフォームというものを、ホームページ上で見つけた。トップページにはないし、もちろんMF文庫Jのページにもリンクはない。またサイトマップもないので、いろいろなページを実際にひらいていかないと見つからない。結局「会社概要」というところにあったのだが、なんでこんなわかりにくく、まるで隠しているような場所にあるのだろうか? とりあえずサイトマップぐらいはつくってほしい。
 それはともかく、その問い合わせフォームから、評価シートが届いていない件を伝え、自分の原稿が審査された上での落選だったのか、原稿自体が届いていなかったのかを尋ねた。すると翌日にはすぐにメールで返事がきた。自分の原稿はきちんと3月28日に受理され、6月17日に評価シートを発送したとのことだった。
 やはり郵便事故だった。ここの郵便は(ちなみに日本郵政公社のことではない)、世界的に見ればしっかりしたほうだとは思うが、全幅の信頼はおけない。やってくれたという感じだ。
 ということで、メディアファクトリー社にはなんの非もない事件(?)だったわけだが、丁寧にも評価シートを再送してくれるという。しかもEMSでだ。EMSなら書留みたいなものなのでさすがにこちらの郵便でもなくされることはないが、料金はかなり高いはず。MF文庫Jでは一次も通ったことのない自分に対してここまでしてもらうと、申しわけない気持ちでいっぱいになってしまう。いい作品を書いて、メディアファクトリー社を儲けさせて……というのはたぶん現実的ではないので、新刊本屋でメディアファクトリー社の本を積極的に買うようにして恩を返したいと思う。MF文庫Jからは新人賞を通った作品もどんどん出ていることだし、たとえ自分にはあわなくても、選評とあわせて読めば書く上では参考になるだろう。
 問い合わせをしたことにより、もやもやが消えてすっきりしたわけだが、そうなると不戦敗ではなく、完全な敗戦だったことをしっかりと受けとめなくてはならない。だが、なまじ自信作だっただけに、何がいけなかったのかさえ思いつかない。コバルトロマン大賞の二次選考を通過した作品よりも、自分の中での評価は高かった。一次を通過していないのだから、編集者の目には届いていないのだろう。勝負にも何もなっていなく、ここの編集方針云々をいえる状態ですらない。下読み委員の目は確かなもので、選考は妥当なものだったのか? いまはまだ、かなり疑念を抱いている。評価シートを手に取るまでは反省も何もできない状態だ。

日本ラブストーリー大賞1作目投稿

2005-07-28 | 新人賞
 日本ラブストーリー大賞は、自分が枚数に関する問い合わせをしてからすぐに募集要項を訂正していた。問い合わせをしたのは自分だけではないと思うが、おかしな点をすぐに訂正するあたり、やはり好印象だ。
 そして自分のストックの中から、1作をすでに投稿してきた。これは日本や日本人が出てこないものなので、実写の邦画にはなりにくいと思うが、FAQによれば日本や日本人にこだわらなくてもよいようなのでとりあえずだしてみた。締め切りまでにもう1作、北海道を舞台にした邦画にもなりやすそうなものを送ろうと考えている。
 映画のことまで考えるのは完全に狸の皮の話になってしまうのだが、ここは一次に通過しさえすれば連絡が来て(テキストデータ提出のため)、ホームページ上で選考委員の評が見られるらしい。どれぐらいの数が一次選考を通過するのかはわからないが、せめて一本だけでも一次は通過してもらいたい。
 問い合わせの対応みたいに応募者を大事にして、選考も作品重視で公正に行ってもらいたい。S館文庫賞のようなプロフィール選考も、K書店N賞第1期のようなコネによる出来レース選考も、絶対にやってほしくない。プロフやコネ受賞でうまくブームがつくれたとしても、作品の質で選んでいかなければ結局一過性で終わり、長い目で見た業界の利益にはならないと思う。
 日本ラブストーリー大賞には、いまの好印象をぜひとも裏切らないでほしい。プロフやコネではなく、本当に質の高いものが受賞作として選ばれたのなら、自分が落選しても納得がいくし、その本だって買いたいと思う。

新作ライトノベル、序盤執筆中

2005-07-26 | 小説執筆
 まったりいくつもりで新作のライトノベルを書き始めたが、なんだかページがどんどん進んでいく。前々作の文學界向け純文学(っぽい)作品や、前回のコバルトノベル大賞向け作品は、かなり深いと思われるようなことを丁寧な表現で書いていったので、時間がかかった。1時間で2ページぐらいがやっとだった。
 だが今回の作品は、ノリと勢いを重視して、主人公の一人称、つまり作中の若い主人公が普通に使うような平易な言葉でどんどん書いていっているので、進みが速い。集中すれば、1時間に4、5枚は書ける。そして純文学系の話のように、深く、ある意味暗く物事を考えることもないので、書いていて楽しい。もしデビューできて仕事としてやっていくのなら、こちらのほうがいいかなあと思う。精神衛生上も。作家の自殺というのはよくきくが、ライトノベル作家の自殺っていうのは、ほとんどないのではないか?
 いまは序盤ということで、舞台や登場人物に関する説明や描写が比較的多くなってしまっている。新たな登場人物が現れれば、どうしてもその大まかな外観や印象、性格を表わすセリフや動作を書きこむことが必要になる。この舞台・人物紹介は、話の流れを遅くし、あるときには遮ってしまう。どのぐらい入れるべきか、その兼ねあいが難しい。当然、各ジャンルによってその厚みも違ってくる。なるべく話の流れを切らないように、それでいて読者にきちんとイメージが伝わるように、バランスと自然さを考えながら書いていっている。
 ある程度登場人物が出きってしまえば、書くスピードはさらにあがると思う。読者の中に登場人物のイメージをつくりあげてしまえば、あとはストーリーの本筋だけを書いていける。こういう点で、シリーズものの続編というのは、書くのがだいぶ楽だろうと思う。マンネリにならない注意が必要だとは思うが。
 ある物語の続編を、新人賞に投稿するというのは基本的にありえない。デビューできるまでは、常に新シリーズの第1巻を書いていかなければならない(しかも1巻の中でかなり高レベルで完結していなければならない)。続編を書ける地位というものに、早くたどりつきたいものだ。簡単ではないことはもう骨身に染みてわかっているが。

日本ラブストーリー大賞に好印象

2005-07-23 | 新人賞
 宝島社などが主催する、9/15締め切りの日本ラブストーリー大賞に好印象を抱いている。募集要項は、慣れていないのかわかりにくいところもあるが、FAQまで用意してくれている。ネットで結果を随時発表というのもいい。FAQに、他賞で落選したものの応募も可と書かれているし、日本や日本人をださなくてもいいとなっているので、自分のストックの中から恋愛色の強いものをいくつかだしてみたいと思う。MF文庫Jに『恋愛だけに終始している』と酷評されたものも、送ってみようかと考えている。恋愛中の人物の一人称小説で、恋愛だけに終始していないほうが自然ではないと思うのだが、男子向けライトノベルではほかの要素も必要なのだろう。この日本ラブストーリー大賞なら、別の評価を期待できるような気がする。
 募集要項中、もっともわかりにくかった枚数に関して、メールで問い合わせてみた。募集要項には、原稿用紙換算200枚から400枚、40字×40行の設定で50枚~100枚と書かれているが、このふたつの枚数がイコールにはならないことは、何回か賞に応募したことのある人ならわかっているだろう。20字と40字では、改行による空白がかなり違ってくるので、単純に文字数で割ったような枚数にはならない。
 問い合わせには、次のようなメールが割りと早く返ってきた。

『お問合せの件になりますが、原稿用紙換算を優先して下さい。40字×40行で50~100枚というのは、あくまで目安とお考え下さい。大変わかりづらい記載で申し訳ございません』

 こういう迅速で丁寧な対応は気持ちがいい。評価シートが戻ってこなくても問い合わせもできないどこかとは違う。
 賞金も高いし、映画化などもうたっている。またプロも応募可能だ。受賞なんて並大抵のことではないとは思うが、とりあえず応募して、結果を楽しみに待ちたいと思う。

新たな気持ちでの新作執筆

2005-07-21 | 小説執筆
 コバルト・ノベル大賞用の中編を仕上げてから、まもなく一か月。その間、一週間家をあけたり、MF文庫Jの不戦敗があったりして、何も書いてはこなかった。また、3月締め切りの純文学系新人賞の電話連絡の時期も、自分の電話が鳴ることなくすぎてしまったようだ。
 かなりモチベーションは下がっている。やることなすこと虚しさを感じてしまう。この不安感のような落ち着かない気持ちは、やはり書くことによってしか癒されないのだろう。
 特に賞は意識しない。自分に義務も課さない。楽しんで書く。読者のことももちろん考慮しつつ、究極的には自分のために書く。
 そんな気持ちで新作を書き始めた。プロットは前々から考えていた、男子向けライトノベル系統の話だが、ノベル大賞に送ったものと同様、細部までは組んでいない。勢いや登場人物に任せて、話を進めていこうと思う。一応250枚から300枚ぐらいの長編を考えている。間に合えば、10月25日締め切りのスーパーダッシュに2作目として出したいが、むりはしないつもりだ。きついノルマを自分に課すということもプロを目指す上では必要かもしれないが、今回は第一の目的が違う。アマチュアだからこそできる、書きたいことを書きたいときに楽しんで書くという、まったりとした執筆をしていきたいと思う。

MF文庫Jから評価シートが届かない件について

2005-07-08 | 新人賞
「これを一次落ちにするぐらいなら、このレーベルには縁がない」ぐらいの気持ちで自信作の新作を送り、一次通過にすら名前がなかったMF文庫Jライトノベル新人賞だが、依然として評価シートが届かない。前回のブログで書いた「ちょっとわけあって」というのは、自分が遠隔地に住んでいるということなのだが、いくらなんでも遅すぎる。東京からの郵便は、普通4日後にはきっちりと届く。前にMF文庫からもらった評価シートは、Webでの結果発表日、25日には届いていた。
 これは何かあったということだろう。郵便事故か、MF文庫側の不手際か。郵便事故ならMF文庫を責めることはできないが、せめてこういったときの問合せ先ぐらいWebに明記しておいてもいいのではないか? えんための応募要綱には、きちんと電話番号とメールアドレスが問い合わせ先として明記されている。評価シートはもらえなくてもいいから、せめて「きちんと選考を受けた上での一次落選」か、「選考すら受けていない」のかぐらいは知りたい。選考内容に関する問い合わせには答えられないというのはわかるが、こういった問い合わせには答えてくれてもいいのにと思う。データベースはあるのだろうから、そんなに手間でもないだろうし。それでもやはり、MF文庫には問い合わせ先がないのだから、あきらめるしかない。
 勝負をかけていた自信作なだけに痛い。何か裏切られた感じがする。こんなことなら評価シートなどに釣られずに、勝負作の新作を同じ締め切り日だったえんためのほうにだしておけばよかった。
 まあ、こうなっては仕方がない。MF文庫とは縁がなかったということだ。時間と郵送料、印刷コストを無駄にしたのは悔しいが、この新作原稿は、そのまま初投稿として本命の集英社スーパーダッシュ小説新人賞に送ろうと思う。ここはいままで一次で落ちたことのない相性のいい新人賞だ。一次選考から2人の選考委員が読んでくれたり、結果をすぐにWebで発表してくれたり、持ちこみの日なども設けてくれたりしていて、編集部の新人発掘に対する姿勢にも好感が持てる。なんだかの理由でMF文庫が次回まわしにしているとまずいので、次回のMF文庫の発表日、9月25日までは一応待って応募するつもりだ。