みらいやの小説創作・新人賞挑戦日記

講談社児童文学新人賞にて最終選考まで行った「みらいや」の新人賞挑戦日記。「駆け出し作家の執筆日記」に変わる日は近いのか?

新作プロットの進展とZIGZAGの途中経過

2007-03-31 | 小説執筆
 新作のプロットは、結構いい感じに構想が膨らんでいっている。あまり膨らませすぎると、前作のように700枚弱なんていう投稿には不向きな枚数になってしまうので注意が必要だが、いまの段階では構想を出せるだけだしていこうと思う。書く前に吟味して削ればいい。舞台やキャラクターの設定、名前までは決まった。児童文学とライトノベル、両にらみということで、主要キャラは中学生。現代日本の田舎(自然に囲まれた場所)が舞台で、ファンタジー要素も含んでいる。時間的にひろがりのある世界観にしたい。文体は、最近使っていない三人称で行くつもりだ。とはいえ、視点主人公固定の一人称に近い三人称になると思う。前半部分だけなら、実際原稿として書き始めることも可能だが、出だしから最初の章ぐらいは小説のできを決める上で特に重要なので、まとまった時間が取れるときに、落ち着いて書き始めようと思う。
 それにしても、構想(妄想?)段階はやはり楽しい。いろいろな場面が、設定という制約や、前後のつながり、伏線など関係なしに、自由に浮かんでくる。実際書き始めたら、そうはいかない。まず辻褄をあわせることを考えなくてはいけなくなる。
 ZIGZAGオンラインで連載中の「テレーラの魔力」は、中盤をすぎて話が動きだすところに差しかかった。今後「序破急」の破から急にかけて、急展開して話は終わる。世界観やキャラの心情などを描く、いままでの序の部分では、割といい順位をつけている(4位→4位→6位→3位。多分にこのブログの読者さんの力もあると思う。ありがたく思います)。ここから先、展開が大きく変わって、さらに順位をあげるのか、あるいは失速してしまうのか、新作の構成を考える上でも非常に参考となる。世界や人物の雰囲気を描くのが得意な自分としては、「動」の場面はそれほど自信は持てない。読者さんをがっかりさせることなく、満足して「了」を迎えてもらいたいと願うものの、実際はどんなものだか。全9章なので、今週を含めて残り5週、今後のランキングを注目して見ていきたい。

新作プロットを練り始める

2007-03-14 | 小説執筆

 講談社児童と電撃に投稿してしまうと、小説に関わる作業はなくなった。溜まっていた本を読んでみたり、ネットを徘徊してみたりしても、何か空虚感がある。肉体労働のほうも小休止ということで、時間もある程度ある。
 こういうとき、やっぱり物語に心は向く。新しい話をつくりだすこと、それ以上に充実感を感じるものはない。小休止期間がすぎれば時間はあまり取れないし、ほかに翻訳(残念ながら、文芸ではなく産業翻訳)の仕事もちょこちょこ入ってきているので、予定は組めない。それでも物語をつくることに携わっていさえすれば、毎日の生活の張りが違う。
 ノルマも目標とする賞も、何も決めずに書こうと思う。ただ前作の反省から、枚数は200から300枚ぐらいに抑えたい。せっかく書き上げても送る賞がないのでは、張り合いがない。あと最近の投稿結果から、児童文学とライトノベルの中間、というか、どちらでも通用するようなものにしたい。投稿結果が一番出ている分野が、やはり自分が得意としている分野ということになるだろう。不得手な分野であがくよりも、得意な分野で一点突破を狙うほうが、創作にかけた時間や労力が報われる可能性は高い。時間は限りあるものなので、打算的にもなってしまう。
 そのようなことを頭に置きながら、まずはプロット練りを始める。今回は、思いついたことをなんでもメモしていって(ほとんどパソコン上でだが)、それらがある程度溜まって、世界観やストーリーの流れが見えてきたところで実際に書きだそうと思う。プロでもなく、締め切りがあるわけでもないので、あせらず、楽しむ余裕を持って、ひらめきに任せてメモを重ねていこう。小説を書く上で、この作業が実は一番楽しいのかもしれない。充実感は実際に原稿を書いているときだが、楽しさといえば、発想を真に自由にひろげられるプロット練りだ(ちなみに推敲作業はつらい)。どんなひらめきが来るか、どこまで発想をひろげられるか、小説のできに直接関わってくる大事なところでもある。まあ、気負わず、気ままに、楽しんで進めていこう。


講談社児童文学新人賞用の小説完成

2007-03-10 | 小説執筆

 講談社児童文学新人賞に再挑戦するための小説がやっと完成した。元があるというものの、新作に近い大幅な書き直しで、相当時間がかかってしまった。枚数は217枚。去年は規定ぎりぎりの299枚だったが、今年は7割ぐらいの枚数で勝負することになる。そのぶん、去年最終の選評で指摘された、「テーマがぼやけている」「話の核心がぼんやりしている」ということはなくなっていると思う。選評を意識して書いていたわけではないが、今年の作品は、少なくとも選評でいわれたことはクリアしていると思う。舞台は現代日本なので、世界観があいまいということもない。ストーリーやテーマも、ストレートに、枝分かれすることなく表現している。心理描写もかなり書きこんだし、主人公が生死をさまようような山場もある。最終に残りさえすれば、去年と同じようなことを選考委員の先生にいわれることはないはずだ。
 ただ、そこに至るまでの編集部選考はどうかというと、正直自信はない。最終の選評にあっている代わりに、去年の作品が持っていたいい点は減ってしまっていると思う。これは仕方がない。架空の西洋風の街を舞台にするのか、現代日本を舞台にするのかだけでも、その作品の持つ雰囲気は大きく違ってしまう。小説に、現実を求めるのか、現実を離れた独自の世界を求めるのか、そういった個人の小説観でも作品の評価は大きく変わるだろう。最終選考委員とは違う評価基準で、編集部が最終に残してくれたのだとすると、今年の作品ではきついだろう。
 まあ結局は、だして結果を待つしかないわけだが、この賞は途中経過が発表されないだけに、釈然としないものになりそうな気がする。去年と同じく、あまり期待せずに結果を待つこととしよう。
 この春はほかに、メディアワークスの電撃小説大賞にも応募してみようと考えている。もちろんライトノベルでは最難関の賞だが、去年の受賞作を見ると、他の男子向けライトノベルレーベルよりは、自分の作風にあっているように思える。
 あとはZIGZAG ONLINEで公開中の作品だが、けっこう順位は上のほうで推移しているので、いくらか期待しながら見ている。ここから書籍化された作品は14冊ほどあるようなので、デビューということに関しては普通の新人賞よりも垣根は低いのかもしれない。まあでも、かなりいいイラストをつけてもらえたので、ライトノベルだけに順位はそのせいもあるかもしれない。下のURLのほうでは、全身のイラストが見られるので、興味のある方はぜひ(そちらでは別の形式で小説を読め、また投票もできる)。

・ムラウチドットコムの、ZIGZAGのコーナー
http://www.ebookbank.jp/murauchi/ep/static/topics/zigzag.htm

 


ZIGZAG ONLINE RANKING-KINGにあらためて挑戦

2007-03-01 | 新人賞

 リーフ出版のライトノベルレーベル「ZIGZAG NOVELS」が運営しているオンラインランキングに、あらためて挑戦した。前回初挑戦した『気まぐれな妖精たちの見聞録』は、たいしてランキングもあがらずに終了している。今回も大きな期待はできないが、できることはなんでも挑戦してみようと、送ってみた。このランキングから出版された本が実在する以上、デビューのチャンスがまったくないわけではない。
 前作の投稿から半年以上たち、そのランキングも低かったにもかかわらず、担当編集者さんは自分の前作のことを覚えていてくれて、具体的に場面をあげて主に描写について、あらためて高く評価してくれた。そして今回の作品は、審査に時間をかけることなく、すぐに掲載を決めてもらった。一次落ちを何度も食らう一方で、講談社児童局やここのように、自分の作品を評価してくれるところもある。うれしいし、やる気もあがる。評価してくれる場所は、特に大切にしていかなくてはと思う。
 今日から掲載が始まった小説のタイトルは『テレーラの魔力』で、この小説自体再挑戦といえなくもない。よそで二次落ちしたものだが、通っていた作品の題名から類推すると、小説のできというより、ジャンル(カテゴリー)的なもので落とされたと思えなくもない。ZIGZAGで読者の評価を直に仰いでみたいという気持ちもある。このブログの読者さんたちにも、ぜひ読んでみてもらいたい。

・ZIGZAG ONLINE RANKING-KING
http://zigzagbooks.jp/novels/ranking.html
・『テレーラの魔力』目次
http://zigzagbooks.jp/novels/ranking/121_maryoku/maryoku_top.html
 なお、作品末尾の「メールフォーム」から感想を送った場合、編集部のみに届きます。編集部は、順位以外にこの感想も重視しているようなので、読んでみて何か感じるところがありましたら、せび送ってみてください。
 また、みらいやに直接感想・意見を述べてくださる方は、ここのコメント欄か、ホームページの掲示板のほうにお願いします。