みらいやの小説創作・新人賞挑戦日記

講談社児童文学新人賞にて最終選考まで行った「みらいや」の新人賞挑戦日記。「駆け出し作家の執筆日記」に変わる日は近いのか?

新作ライトノベル、序盤執筆中

2005-07-26 | 小説執筆
 まったりいくつもりで新作のライトノベルを書き始めたが、なんだかページがどんどん進んでいく。前々作の文學界向け純文学(っぽい)作品や、前回のコバルトノベル大賞向け作品は、かなり深いと思われるようなことを丁寧な表現で書いていったので、時間がかかった。1時間で2ページぐらいがやっとだった。
 だが今回の作品は、ノリと勢いを重視して、主人公の一人称、つまり作中の若い主人公が普通に使うような平易な言葉でどんどん書いていっているので、進みが速い。集中すれば、1時間に4、5枚は書ける。そして純文学系の話のように、深く、ある意味暗く物事を考えることもないので、書いていて楽しい。もしデビューできて仕事としてやっていくのなら、こちらのほうがいいかなあと思う。精神衛生上も。作家の自殺というのはよくきくが、ライトノベル作家の自殺っていうのは、ほとんどないのではないか?
 いまは序盤ということで、舞台や登場人物に関する説明や描写が比較的多くなってしまっている。新たな登場人物が現れれば、どうしてもその大まかな外観や印象、性格を表わすセリフや動作を書きこむことが必要になる。この舞台・人物紹介は、話の流れを遅くし、あるときには遮ってしまう。どのぐらい入れるべきか、その兼ねあいが難しい。当然、各ジャンルによってその厚みも違ってくる。なるべく話の流れを切らないように、それでいて読者にきちんとイメージが伝わるように、バランスと自然さを考えながら書いていっている。
 ある程度登場人物が出きってしまえば、書くスピードはさらにあがると思う。読者の中に登場人物のイメージをつくりあげてしまえば、あとはストーリーの本筋だけを書いていける。こういう点で、シリーズものの続編というのは、書くのがだいぶ楽だろうと思う。マンネリにならない注意が必要だとは思うが。
 ある物語の続編を、新人賞に投稿するというのは基本的にありえない。デビューできるまでは、常に新シリーズの第1巻を書いていかなければならない(しかも1巻の中でかなり高レベルで完結していなければならない)。続編を書ける地位というものに、早くたどりつきたいものだ。簡単ではないことはもう骨身に染みてわかっているが。