みらいやの小説創作・新人賞挑戦日記

講談社児童文学新人賞にて最終選考まで行った「みらいや」の新人賞挑戦日記。「駆け出し作家の執筆日記」に変わる日は近いのか?

感性のずれ?

2006-06-24 | 新人賞
 えんための一次結果が発表され、やはりというかなんというか、ここでも落ちていた。去年一次を通った作品よりも自分ではできはかなりいいと思う。自信のある作品が、いままで予選は通っていたライトノベルの賞で軒並み一次落ちを食らうというのはどういうことか? 文章力や構成力などは、落ちているとは思えない。書けば書くほどあがっていくものだろう。やはり求められているものとの感性のずれなんだろうか?
 自分の小説を読んでもらった人たちの意見も参考に、本格的に目先を変えてみることにした。完成したばかりの新作は、枚数の関係でスーパーダッシュに送ることになると思うが、それ以外は男子向けライトノベルに送るのはやめようと思う。
 自分の書くものには、武器も戦いも、悪者も萌え少女も、超能力も超科学も基本的に出てこない。たとえ例外的にだした作品でも、主眼はキャラたちの心の通じあいで、現実社会にはありえないような性善説を基準に、あくまで心地いい、ある意味現実逃避の場として穏やかな世界を書いている。その傾向は、最近特に高まっていると思う。殺すか殺されるかといったような、スリルある、緊張感に満ちた世界は、努力したところでいまさら書けないし、書きたいとも思わない。男子向けライトノベルと自分の書くものとの間には、やはり高い壁があるのだろう。
 ライトノベルでも少女向けのほう、または少し対象年齢の高い児童文学あたりを狙うべきなのだろうか? それとも女性読者の割合が高そうな一般エンタメだろうか?
 どこも受け入れてくれる所がないという可能性もかなり高いが、書きあげた作品もたくさんあることだし、新作を書きたいという欲求もまだあることだし、目先を変えてもう少し商業出版に挑戦してみようと思う。あくまで趣味として、ネットのみで発表する小説書きになるのはあとでもいい。

やっとのことで新作完成

2006-06-16 | 小説執筆
 長かった。かかりすぎるほど時間がかかってしまった。長編新作をやっとのことで終えた。全部で677枚。長くかかってしまった原因は、やはり自分の環境の変化が大きい。去年の秋から肉体労働を始めて、書く時間も、体力も、気力さえも奪われてしまっていた。それでも、無理矢理にでもラストまで持っていったのは、意地みたいなものだ。プロへのこだわりはもうそれほどないが、執筆に専念できるだけのお金を稼げるのなら、やはりプロはいいと思う。できればなりたい。
 この長い執筆を振り返ると、中盤が書いていて一番楽しかった。序盤は世界観やキャラを確立しなくてはいけない。終盤はひろげた風呂敷をきちんと畳んでいく必要がある。中盤が一番自由に、確立したキャラを使ってなんでも好きに書いていける。長編になればなるほど、この傾向は強くなると思う。
 一年弱という、長い執筆を終わってみても、達成感やうれしさのようなものは、あまりこみあげてこない。完全に気が抜けてしまったような状態だ。まだ推敲という大事なプロセスが残っているのでこんなことではいけないのだが、いまは何もやる気がしない。日々のノルマを決めて、常に物語が頭にある状態で過ごしていた反動だろう。やはり一年弱は長すぎる。たとえ700枚近い作品でも、3か月ぐらいで書き上げるべきだろう。どうしたらいいのか具体的にはわからないが、なんとかして執筆環境を好転させたいものだ。
 この作品は、予定通り10月25日締め切りのスーパーダッシュ小説大賞にだすつもりだ。去年の自信があった作品が一次落ちなのであまり期待はできないが、枚数が枚数だけに選り好みなどできない。駄目元で審査を受けてみようと思う。幸い締め切りまではまだ月日があるので、少し休んでからじっくり推敲していくつもりだ。