みらいやの小説創作・新人賞挑戦日記

講談社児童文学新人賞にて最終選考まで行った「みらいや」の新人賞挑戦日記。「駆け出し作家の執筆日記」に変わる日は近いのか?

講談社児童文学新人賞、最終候補に残る・その4(最終回)

2006-09-04 | 新人賞
 そうして迎えた、最終選考会当日の8月24日。事前にいわれていたのは日本時間19時ごろ、受賞者のみに電話連絡をするということだ。
 一応その1時間ぐらい前から、携帯電話を近くに置いておき、料理など家の中のことをする。そうして日本時間の18時30分ごろ、国際電話がかかってきた。かかってくるにしても、思ったより早い時間なのでドキッとする。
 かかってきたということは、少なくとも佳作には引っかかったのか? 心の準備もないまま、半信半疑で出る。そこで言われたのは「『霧の街のシャナン』なんですが、残念ながら選外ということに……」という、いかにも申し訳なさそうな言葉だった。
 そうそう甘くはないということだ。本来かけないはずなのに、海外だからか、わざわざ知らせてくれたのだ。担当のWさんには本当に感謝している。知らせてくれなければ、これからさらに1、2時間、悶々と電話を待って過ごさなければならなかった。きちんとお礼をいって電話を切る。
 一気に気が抜けた状態になる。その一方で、心の一部では冷静に落選を受けとめてもいた。落選が決まった直後だというのに、今後のことを考えたりもする。最初から、落選前提でプランを練っていた節もあった。
 とにかく、この選外通知の電話をもって、初めての最終選考体験は終わった。現実世界でこんなに気持ちが大きく動いたのは、何年ぶりだろうか? よろこびや期待、不安、そして落胆、奮起。残念ながらすんなりデビューということにはならなかったが、こんな経験をさせてもらっただけでも、講談社には感謝しなくてはいけない。そもそも、落としたのも選考委員の先生たちで、講談社ではないのだから。編集部選考では最後まで通っているのだというように前向きに考えて、これからも小説執筆に励んでいきたい。少なくとも、「自分の小説など、積極的にお金までだして読みたい人などいないのかもしれない」という不安は減った。一次落選が依然として多いものの、高い評価を示してくれるプロの編集者もいるということが確認できたのだから。


2 コメント

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お疲れ様でした (hatti)
2006-09-06 16:10:19
その4まで興味深く読ませていただきました。今回は残念でしたね。しかし、最終候補に残るなんて、実力があることの証明です。目の出る日は近いことだと思います。これからもがんばってください。
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hattiさんへ (みらいや)
2006-09-06 19:43:59
 応援のコメント、ありがとうございます。

 目の出る日が近いのか、あるいは今回の最終が自分のピークとなってしまうのかわかりませんが、書くことを楽しむことを第一に、書き続けていこうと思います。
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