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先日、姉と電話した。「お互い、自分を表現してないね。」と嘆き合った。と、いうことで始めたブログです。

ばあちゃんの夢… ~第三夜~

2006-03-11 23:21:07 | 夢十夜
僕には、ばあちゃんが一人いました。

僕が生まれた頃には他の祖父母は亡くなっていたので、一人きりのばあちゃんです。



その一人きりのばあちゃんも大学生の時に亡くなりました。

ばあちゃんは晩年暗い部屋で寝ていることが多かったような気がします。

亡くなった時、イマイチ実感が湧きませんでした。

今もそうです…



ただ、思うときがあるのです…

「もっといっぱい話をするべきだったなぁ。」と…



さて、僕には変わり者の姉がいます。

東京に今現在いるのですが、マンガ家になりたいとのこと…

彼女の作品を一つだけ読んだことがあります。

その作品は、ばあちゃんをテーマにした内容でした…


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すこうし変わり者の女性が写真屋で働きながら、「世の中に特に行きたい場所がない…」とぶつくさ言うのです。

そんな彼女に、ばあちゃんの危篤の報せが届きます。

ばあちゃんは病院に入院しており、話すことすらできません…

付き添いのため、病室でウトウトする彼女に、青い海、青い空、南国の花たち、そして見知らぬ少女が佇む風景が飛び込んできます…



ばあちゃんの葬式後、その場所がどこであるか彼女は知ることになります…



それはばあちゃんの故郷である奄美大島の風景でした…

晩年、ばあちゃんは奄美大島に帰ることを切望していました。

その切なる思いが彼女の夢に流れ込んだのです。



彼女は気づきます…

「本当に訪れたい場所というのは、今まで訪れたことのない場所ではなく、これまでに訪れたことのある思い入れがある場所である。」ということに…

彼女は再び、写真屋で働きながら「ん、とりあえず、海外行ってみることにした…」とのたまいます。



これから先、本当に訪れたい場所を見つけるために…

彼女の夢に少女の姿で現れたばあちゃんのように…


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ばあちゃんの夢は故郷に帰ることでした。

空間的、肉体的制限によって成し遂げられなかった夢…

その思いの強さは他と比較することができないようなものです。

飛行機で一っ飛びの夢…




ばあちゃん…

天国で奄美大島に行ったかなぁ…


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