ひとり井戸端会議

主に政治・社会・法に関する話題を自分の視点から考察していきます。

どうして今のようなスタンスになったのか

2008年06月14日 | その他
 今回は他にも書きたいことは多々あるのですが、どうして自分が今のような思想的(と言えば、何やら崇高なものに聞こえてしまいますが、決してそんなことはなく陳腐なものですが)スタンスになったのか、ということについて話をしたいと思います。

 思えばこのブログを始めてから、こうした自身に関わることを話したことは今までなかったと思います。けれども、やはり当ブログをご覧になられる方々には、このブログの管理人がどういう人間なのか、たまには少しぐらい自分の人間味の伝わるような(?)内容のエントリーも書いたほうがいいなと思い、このようなことを書き出す次第であります。



 そうですね、どこから話せばいいでしょうか。お恥ずかしながら、自分が今のように政治なり社会の出来事に関心を抱くようになったのは、つい最近からなんです。それまでは、本当に左翼がかった(もしかしたら今でも!?)、けれども別にそういったものには興味もない、限りなくノンポリに近い左翼かぶれみたいなもんでした。

 新聞はどれを読んだって同じだし、むしろ、「産経新聞って何?」っていう程度のものでしたから・・・。だから朝日新聞を取ったと思ったら、適当に読売も取ってみれば、毎日を取ったりもしていました(苦笑)。まぁ、殆どまともに読んでなんかいなかったんですけどね(笑)。



 けれども、人間、思わぬところで転機が訪れるものなのですね。自分の中で転機は大きく分けて3つありました。

 まず一つ目の転機は、高校時代に中国に修学旅行に行ったことです。ここで(悪名高き)「抗日戦争記念館」(字は合っているでしょうか)に行き、そこでの色々な展示内容に、高校生ながら疑問を持ったのです。「さすがにこれはないだろ」みたいな。しかし当時の自分には、それのどこがどう変で、だからおかしいみたいな具体的なことを言えるような知識はなく(今も怪しいですが・・・)、ただ漠然と、「あり得ない!」って思っているだけで、心中もやもやしていただけですが・・・。
 ここで中学時代、高校時代の社会科教師に、日本軍はとんでもない悪逆非道なことをしてきたんだと、視覚から聴覚と駆使されて刷り込まれた考えに、どこか強力な違和感を抱くようになりました。

 第二の転機は、小泉総理の靖国神社参拝です。初めて小泉氏が靖国神社を参拝したのは、自分が高校生の時だったのですが、その時のマスコミの騒ぎようを、事情の分からずテレビを観ながらでしたが、「どうしてこんなにこの人たちは騒いでいるのだろう?」と思ったのです。「別にただ神社に手を合わせに行くだけなのに、変な感じ」と思ったのを、今でも覚えています。ここで、先ほどの修学旅行の時の違和感と、この違和感がリンクして、(当時は左翼という言葉の意味すらろくに知りませんでしたが)左翼的なものに違和感を更に強めました。

 第三の転機は、2004年4月に起こったイラクでの人質事件です。これが思えば決定打でしたね。人質やその家族の余りに身勝手、利己的な主張に怒りを覚えたのです。ここで確信しました。「あー、自分が今まで良しと思っていたものは、こうも酷いものだったのか」と。この当時、教職の授業で、講義中に左翼発言ばかりをしている学生に吐き気を感じたのをよく覚えてします(笑)。
 ここで、保守系の友人とイラク人質事件について議論するうちに、今までの自分のスタンスがどんどん塗り替えられていきましたね。それからは遮二無二になって新聞(大手5紙)を読み漁り、関連する書物を読み漁り、自分の現在のような考えをするようになる素地を身に付けたつもりです。



 あとは、天皇陛下に対する紙面での言葉遣いの違いにも驚きましたね。無知だった自分は、朝日新聞も皇室には敬意を持って接しており、皇室の大切さを理解しているものだと思っていたのに、他紙(産経、読売)と比較してみたら、その酷さに逆の意味で目からウロコが落ちました。
 本当に恥ずかしいのですが、当時の自分は左翼も皇室には敬意を払い、尊崇の念を抱いているものだとばかり思っていたのです。そうしたら、ネット上では皇室や天皇陛下を否定するサイトとかがあったのに、卒倒しそうになりました。本当に無知は恐いですね。



 別に、産経こそがオピニオンペーパーだ、とか言うつもりは更々ないですが、間違いなく自分の政治、社会に対する見方を(いい意味で)変化させてくれたのは、産経でしょうね。産経の日米同盟至上主義や時たま飛び出す復古主義的過ぎる論調や、若者を小馬鹿にしたような論調には賛同できないですが、という留保付きではありますが。



 自分は、ガチガチの保守でも右翼でもない、と一応自分の中では思っています。今の「保守」と呼ばれる派の中で自分を定義するならば、その中でも比較的リベラルなポジションにいると思います。ここで言うリベラルとは、今のようなエセリベやネオリベのようなリベラルではなく、自由主義的なリベラルという意味です(バークとトクヴィルを合わせたような・・・)。保守主義の祖であるバークも自由というものを重要視していたように、本来保守こそ自由という意味でのリベラルにもっと寛容になってもいいのではないか、というのが持論ですので、自分はその持論をこのブログでは貫徹させているつもりです。
 ここに関しては話せば長くなるので、自分で話し出しておきながら勝手とは思いますが割愛させていただきます。ただ、自分はこういう視点に立って物事を見ています、ということを伝えたかっただけですので・・・。


 まとまらない話で恐縮ですが、こういう紆余曲折(?)を経て、今のような考えに至ったわけであります。

 追伸:ただのアンチサヨクのウヨクが一番嫌いです。

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2 コメント

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Unknown (gunkanatago)
2008-06-14 12:44:24
 「自分史」、興味深く読ませて頂きました。中国の抗日記念館に、連れて行った連中からすると完全に裏目に出た訳ですね。それは、やはりウソと本当を見分ける鋭い感覚を持っておられたからでしょう。小生は東洋史を専攻しましたが、近代史をやっている連中が、どいつもこいつも中国のプロパガンダ通りの主張をしてくるのに辟易とした思い出があります。まかりまちがえば、義勇軍行進曲などを歌い出すような雰囲気です。
 毎回、書かれるものを読ませていただいていて、これは相当な知識と見識のある人だと敬服しています。それは、毎日の努力から来ているのですが、素朴に色々なことを信じ込んでいる人たちは、実は新聞すら読んでいないようです。
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gunkanatagoさん (管理人)
2008-06-19 01:34:29
コメントありがとうございます。
中国の対日プロパガンダを、自分は皮肉も込めて「餃子プロパガンダ」と呼んでいます。中国の対日主張は、何の免疫(事前知識)もない人にとっては、日本に輸入された毒餃子のように美味しそうに見えますが、中身を知れば食べられたもんじゃないということで(苦笑)。

まだまだ若輩者ゆえ、勉強不足の点が多々あるにもかかわらず、身に余るようなあり難いお言葉、大変嬉しく思います。

非常に拙い自分のブログをご贔屓にしてくださっているだでも光栄であるのに、gunkanatagoさんに頂いた言葉に恥じぬよう、これからも鋭意努力して参りますので、今後ともご指導ご鞭撻のほど、どうか宜しくお願い致します。
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