訳・一ノ瀬直二
ハヤカワ文庫
1972年2月 発行
2009年6月 22刷
338頁
舞台はとある田舎町コブ
名門ヒル家に料理人として雇われたコンラッド
背が高く、話術に長け、人を圧倒する雰囲気を持つ彼がやがてヒル家の家族や町の人々を支配していく
というなんとも恐ろしいような気味の悪いような話
主人と使用人の立場が逆転していくさまは詐欺師かペテン師か
何故、そこまで周到に準備して目的を達成しようとするのか
中弛みも無く夢中になって読みました
コンラッドの料理の腕前は本物です
素晴しい料理で家族を取り込む魂胆かと思ったのですが、そんな程度で終る話ではありませんでした
最後の最後
2メートル近い身長があり餓えた黒鷲のごとき風体だったコンラッドが人の助けを借りなければ動けないほど太ってしまったのは
人間の業がなせるものだったのか?
すこし奇妙な話をお望みの方にオススメします
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