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読書と映画とガーデニング

読書&映画&ガーデニング&落語&野球などなど、毎日アクティブに楽しく暮らしたいですね!

辻堂ゆめ「答えは市役所3階に 2020心の相談室」

2025年02月09日 | た行の作家
光文社2023年1月 初版1刷発行2023年3月 3刷発行329頁コロナ禍で悩みも秘密も増えましたひとりで苦しんでいませんか?あなたのお声を聞かせてください答えが見つかるかもしれません立倉市役所3階に開設された『こころの相談室』専門の心理カウンセラー、晴川と正木が市民の相談にのります様々な年齢、立場の男女5人が相談室で話を聞いてもらううちに心が整理され、最後は希望が持てるようになっていく展開は読ん . . . 本文を読む
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砥上裕將「一線の湖」

2024年12月26日 | た行の作家
講談社2023年12月 第1刷発行349頁「線は、僕を描く」の続編主人公・青山霜介が師匠・篠田湖山の孫・千暎と湖山賞を競い合った展覧会から2年大学3年生になった霜介は水墨画家として成長を遂げる一方、進路に悩んでいました卒業後、水墨の世界で生きるのか、それとも別の道を見つけるのか優柔不断な霜介とは対照的に千暎は水墨画界の若き至宝として活躍を続けています千暎を横目に次の一歩が踏み出せず新たな表現も見つ . . . 本文を読む
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辻堂ゆめ「コーイチは、高く飛んだ」

2024年11月02日 | た行の作家
宝島社2016年3月 第1刷発行333頁全日本種目別選手権の鉄棒で優勝した体操界期待の新星・結城幸市は、体操クラブでコーチを務める両親や応援してくれる幼馴染らに囲まれて充実した日々を送っていましたしかし、ある日、妹の似奈が歩道橋の階段から転落し、意識不明の重体になった時から、すべての歯車が狂い始めます立て続けに重なる不幸に心が折れそうになるも、幸市は世界選手権に向けて猛練習に励みます現在と過去が交 . . . 本文を読む
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千早茜「眠りの庭」

2024年10月11日 | た行の作家
角川書店2013年11月 初版発行228頁「アカイツタ」女子高の臨時教員・荻原は美術準備室で見つけた少女の自画像に惹かれますそれは、荻原の恩師・真壁の娘、小波がモデルでしたやがて、彼は小波と父親の秘密を知ってしまいます「イヌガン」大手家電メーカーに勤める耀は、年上の澪と同棲中彼女の言動に不安を抱いた耀が尾行すると、そこには意外な人物がいて…過去を背負った女と囚われる男たち主人公は違い . . . 本文を読む
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千早茜「からまる」

2024年09月02日 | た行の作家
角川書店2011年2月 初版発行273頁もがき迷いながら“いま”を生きる7人の男女が一筋の光を求めて歩き出すからまりあう男女を描いた7つの連作集「まいまい」名前も知らない、自分の部屋で蝸牛を飼う女性彼女が出入りするに任せる日々を送っていた地方公務員の筒井でしたが…「ゆらゆらと」いつも男たちにいいようにされてしまう田村クラゲの血は何色なの?に答えられる人物は現れ . . . 本文を読む
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高田郁「契り橋 あきない世傳 金と銀 特別巻(上)」

2024年08月28日 | た行の作家
時代小説文庫(ハルキ文庫)2023年8月 第1刷発行313頁「あきない世傳 金と銀」シリーズ特別巻(上)シリーズを彩ったさまざまな登場人物たちのうち、4人を各編の主役に据えた短編集「風を抱く」五鈴屋を出奔した惣次が、如何にして井筒屋三代目保晴となったのか幸たちが悪戦苦闘している同じ江戸の空の下で惣次も同じように必死だったのですね本シリーズ第7巻で「惣次をみかけた」という件がありましたが、なるほどそ . . . 本文を読む
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千早茜「魚神」

2024年06月25日 | た行の作家
集英社2009年1月 第1刷発行259頁生ぬるい水に囲まれた孤島ここにはかつて政府によって作られた一大遊郭がありました捨て子の美貌の姉弟、白亜とスケキヨスケキヨは陰間屋に売られ、白亜は廓に売られ、二度と会うことも叶わないはずが…上顧客の後押しを得て陰間屋を飛び出し薬売りとして暗躍するスケキヨと白亜の魂は惹きあい、避けあい、そして再び寄り添う時、島に変化が…二人の周囲の人 . . . 本文を読む
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千早茜「赤い月の香り」

2024年05月13日 | た行の作家
集英社2023年4月 第1刷発行221頁「透明な夜の香り」の続編カフェでアルバイトをしていた朝倉満は客として来店した小川朔に、自身が暮らす洋館で働かないかと誘われます朔は繊細な心と人並外れた嗅覚を持つ調香師で、その洋館では依頼人の望む香りをオーダーメイドで作る仕事をしていました満の仕事は前作で若宮一香が担っていた、いわゆる家事手伝いで、気が進まなかったもののカフェで朔から漂ってきた香りが欲しかった . . . 本文を読む
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辻堂ゆめ「僕と彼女の左手」

2024年03月31日 | た行の作家
中公文庫2021年3月 初版発行解説・逸木裕 -柔らかく心地よい光-272頁幼い頃遭遇した事故のトラウマで、医師になる夢が絶たれた時田習そんな時に出会ったのは、左手だけでピアノを奏でる清家さやこでした天真爛漫な彼女にいつしか恋心を抱くようになる習でしたが、同じ時間を過ごせば過ごすほど彼女の表情は暗くなり不可思議な行動をとるようになります様々な状況を突き合わせていくと、ひとつの結論に… . . . 本文を読む
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千早茜「透明な夜の香り」

2024年03月29日 | た行の作家
集英社2020年4月 第1刷発行2020年6月 第3刷発行248頁仕事に行けなくなり自宅アパートでほぼ引き籠り生活をしていた元・書店員の一香近所のスーパーで見た求人広告に応募し採用されます仕事は、古い洋館の家事手伝い採用された理由は「嘘の香りがしなかったこと」その洋館では調香師の小川朔が、幼馴染の探偵・新城と共に、オーダーメイドで客の望む「香り」を作る仕事をしていました人並外れた嗅覚を持つ朔のもと . . . 本文を読む
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千早茜「しろがねの葉」

2024年03月11日 | た行の作家
新潮社2022年9月 発行2023年1月 3刷314頁戦国末期秀吉の唐入りの徴用と凶作が重なり、貧しさに耐えかねた一家が村の隠し米を盗み夜逃げしかし、追っ手が迫り幼い少女ウメは両親とはぐれてしまいます道に迷ったウメが入り込んだのは岩見国、仙ノ山と呼ばれる銀山の間歩(坑道)でしたそこで、天才山師・喜兵衛に拾われ、鉱山の知識と未知の鉱脈のありか、山で生きる知恵を授けられ、女ながら間歩で働き始めます元々 . . . 本文を読む
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高田郁「あきない世傳 金と銀(十三)大海篇」

2023年12月12日 | た行の作家
時代小説文庫(ハルキ文庫)2022年8月 第一刷発行365頁「あきない世傳 金と銀」シリーズ第13巻最終巻です最後の最後まで気が抜けない展開に勿体ないと思いながら一気読み結が幸へ放った言葉「世の中、そない簡単に信用していい相手ばっかりと違いますで」身近に信を置ける相手がいない結が哀れですしかし、惣次と結の夫、音羽屋忠兵衛が親し気に話しているところを見た幸は不安に…結の言葉が現実のもの . . . 本文を読む
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千早茜「西洋菓子店 プティ・フール」

2023年12月10日 | た行の作家
文藝春秋2016年2月 第1刷発行254頁フランスで菓子作りの修行をし、帰国後一流の洋菓子店に就職した亜樹祖母が身体を悪くしたと聞いて、店を辞め、都心から外れた商店街で祖父母が開いている西洋菓子店「プティ・フール」の手伝いを始めます祖父の作るシュークリームは長く人気の定番商品で、日々祖父に仕事を教わりながら自分なりの創作洋菓子作りに励む毎日でした亜樹を中心に弁護士の恋人、元後輩、その自称・恋人、店 . . . 本文を読む
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高田郁「あきない世傳 金と銀(十二)出帆篇」

2023年12月08日 | た行の作家
時代小説文庫(ハルキ文庫)2022年2月 第一刷発行325頁「あきない世傳 金と銀」シリーズ第12巻宝暦元年(1751年)の赤穂義士所縁の日に、店を開いた五鈴屋創業10年の日を迎えようとしています武士の裃に用いられていた小紋染めを町人のものとし麻疹禍には鉢巻用として江戸紫の小紋染めの切り売りに応じ呉服仲間を追われ、太物商いのみになったあとも工夫を忘れなかった創業時からの帯結び指南に加えて、反物の裁 . . . 本文を読む
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高田郁「あきない世傳 金と銀(十一)風待ち篇」

2023年11月29日 | た行の作家
時代小説文庫(ハルキ文庫)2021年8月 第一刷発行305頁「あきない世傳 金と銀」シリーズ第11巻湯上りの身拭いにすぎなかった湯帷子を、夕涼みや寛ぎ着の浴衣にそんな思いから売り出した五鈴屋の藍染め浴衣地は江戸中の支持を集めます店主の幸は、一時の流行りで終わらせないためにはどうするべきかと考え続けます折しも宝暦10年、宝暦の大火と冷夏による綿の不作により困難を極める中で「買うての幸い、売っての幸い . . . 本文を読む
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