ずっとなんとなく気づいていたけれど、あまりいい思い出がないからか、自分の中では気づかないようにさけていた。
以前シスターの前世のお話を書きましたが、その直後か、その直前のたぶんそのあたりに
日本にいた前世が、わたしにはあります。
8年位前が一番多く同じ夢をみて、これは前世なんじゃないかと思った。
日本家屋に登り塀を誰かに見つからないように、逃れるようにして、必死で乗り越えて逃げる夢。
それをなんども繰り返しみた。
いつ時代の日本かわからないけれど、
家柄のお家に生まれたけれど家が立ち行かなくなり、里子にだされ、京都か?の花柳町に売られたんじゃないかと思う。
血を吐くような厳しい世界だったけど、それなりに励んで舞などの芸事を身につけ、しだいに名を知られるようになった。
花魁(太夫)は表向きは優雅な着物や華やかな世界だけど、中は座敷牢屋の籠の鳥のような生活。
いつまで続くかわからない、たくさんの女性の悲しみや苦しみで渦巻いていたと思う。
そのころ、そこに火事が起こって、人が逃げまどい動乱になった。
この一隅のチャンスにかけてわたしはそこを逃げようとしたんだと思う。
必死で塀をよじ登って走って逃げる、いつ追ってがくるかもしれない、みつかるかもしれないと死ぬほどの思いで、逃げたと思う。
みんなはその頃のわたしを火事の動乱で亡くなったと思い、だれも探しにこなかった。
逃れたわたしは、誰にも言わず過去のすべてを隠して、目立たぬように芸を教えたりして余生を生きたように思う。
ちょうど8年前くらいの年齢のころに、塀を乗り越えて逃げたんじゃないかなって思う。
だから何度もみたのかな。
あまりよい夢ではないので、これはわたしじゃない、関係ない、忘れよう忘れようとしていた。
けれど今思えば、もしその前世の私がいるなら、その頃の私の記憶を浄化しようとしていたんだと思う。
着物を見るのも、着るのも好きなのは、その頃の記憶があるからかも。
あの時代の人を思うと、今はずっと生きやすい時代になっていると思う。
過去の人たちの思いを浄化して、癒して、
そして今があることをありがとうございますと感謝したい。