★ベルの徒然なるままに★

映画、ゲーム、アニメ、小説、漫画・・・管理人ベルの、大好きな物をいっぱい集めた徒然日記です。

映画『モアナと伝説の海』

2017年03月30日 | 映画鑑賞記
昨日の日記に書きました通り、昨日見てきました『モアナと伝説の海』!!

南太平洋に伝わる伝説を基にしたストーリーとのことで、予告編のイメージから私が想像していた以上のバリバリのファンタジーでした。
凄く面白かったです(≧▽≦)

ファンタジーRPGを思わせるようなストーリー展開、元々、RPG大好きな私にはツボで、本当に良かったです。


■映画『モアナと伝説の海』予告編



豊かな自然に恵まれた南の島、モ・トゥヌイに伝わる伝説。
昔々・・・命を生み出す女神、テ・フィティの「心」を半神半人のマウイが盗んでしまったために、世界に暗黒が生まれた。その暗黒は、生命をどんどん飲み込んでいき、暗黒に飲み込まれた命は全て死に絶えていく。やがて、この島も、暗黒に覆われ、食糧も尽き、死の影が忍び寄るが、サンゴ礁を超えて大海原を旅する者が、盗まれたテ・フィティの心を返すと、暗黒は消え、皆は救われる・・・・。

この伝説を祖母から聞いて育ち、海が大好きなヒロインのモアナ。

彼女は、サンゴ礁を超えた向こうの海に、幼いころから興味を示し、またそんな彼女は海からも愛されるのですが、サンゴ礁の向こうの海に出ることは、島の掟で固く禁じられていることでした。

サンゴ礁の向こうは危険だ。サンゴ礁の内側だけで、自分達の生活は満たされ、そして安全だ・・・と。

確かに、島にはココナッツが沢山実り、浅瀬の海では、魚が豊富に獲れます。
幼い頃は、海の向こうに憧れていたモアナですが、やがて、村の教えを信じ、島の中だけでの生活に満足して行きます。

が、ある時からココナッツが実らなくなり、魚も獲れなりはじめます。
古くから伝わる、あの伝説。いよいよ、モ・トゥヌイも死の暗黒に飲み込まれ始める時が来たのかもしれない・・・。

そう考えたモアナは、祖母の助言に従い、自らがサンゴ礁を超え、半神半人のマウイに会いに行き、そして、テ・フィティの心を返しに行こうと決意するのでした。

そして、一人、大海原に漕ぎ出し、大冒険を始めるのでした。


・・・というお話。

古くから島に伝わる伝説、禁じられた外の世界への旅立ち、半神半人の存在、旅の途中途中で現れる敵とのバトル・・・等々を経て、最終的には、死の暗黒から世界を救うという。

実に、私の大好きなファンタジーRPGのような展開で、面白かったです。

FFとかが好きな方なら、きっと楽しめるのじゃないかな?(*^^*)


グラフィックも圧倒的で、時に静かに美しく、時に激しく荒々しい海の水の表現、恐ろしい溶岩の怪物、南の島の豊かな自然・・・など素晴らしかったです。

要所、要所で入る音楽や、その映像も、迫力があったり、はたまた、楽しい演出だったりで。

グラフィックや音楽も、この映画の大きな魅力の一つでした。

映画冒頭の、島に伝わる伝説の説明シーンや、また、物語中盤での荒れた海、そして、ラストの襲い来る溶岩の怪物は結構、怖くっ作ってあって。小さいお子様だと泣いちゃうかな~?とも思いましたし、実際、劇場内で怖がっているお子様もいらっしゃったです。

でも、可愛くて綺麗な世界だけを描いていないところもまた興味深かったです。


そしてそして。
なんと言っても、ヒロイン・モアナの強さ、逞しさが眩しいほどに光る作品なのです。
モアナは、本当に素敵なヒロインですよ~。

『アナと雪の女王』の時も、ディズニーにしては珍しいタイプのヒロインだと思いましたが、今回のモアナも、ディズニーのヒロインとしては、今までにないタイプなのではないでしょうか?

確かに彼女は、島の長の娘で、次期島長でもあり、そういう意味では、お姫様的な設定ではありますが。

でもでも、一人で禁じられた大海原に漕ぎ出したり、荒れた海で船を操り、何度も海に投げ出されたり、一癖も二癖もある半神半人マウイを説得したり、そのマウイですら諦めた怪物との戦いに一人で挑んだり。

ディズニーのお姫様というよりは、まさにファンタジーRPGの勇者そのものって感じで。そういう所、大好きです。

っていうか、この作品に出て来る女性は皆、強いですね。
村の危機が起こってからですら、サンゴ礁を超えた先の海に出てはいけないと頑なに言い続けるモアナの父。
それでも、モアナはサンゴ礁の向こうに行くべきだと強く主張しますし、彼女の祖母も、そんなモアナの背中を押します。
お祖母ちゃんは、もう、ずっとずっと昔・・・モアナがまだ赤ちゃんだった頃から、彼女が外の海に行くことを予見していたようですし。
そして、父親に内緒で島を出ようとするモアナを、彼女の母もまたこっそり応援します。
お父さんより、女性陣の方が強そう!(笑)

はたまた、半神半人のマウイも然り。

神から贈られた釣り針を無くしてしまった彼は、強がっていても、意外と臆病な面もあります。

そんな彼を説得し旅の道連れにしたり、彼が戦うことを放棄した溶岩の怪物ですら、一人で闘いを挑むモアナ。

半神半人マウイより、よっぽど度胸があります!

か弱いお姫様が、万能で素敵な王子様に守ってもらうというストーリーではなく、男性よりも勇気がある女の子が、どんどん自らの力で運命を切り開いていくというストーリー、好きでした。
こういう強い女の子、大好きです。
新しいヒロインの形のひとつですね!

それから、珍しいなぁと思ったのが。
この映画、男女の冒険要素の強いファンタジー物語なのに、恋愛要素が皆無なのですよ!

最初は反発しあいながらも、共に旅を続け、危機を乗り越え、絆を深めていく、モアナと半神半人のマウイ。
もしかしたら、この二人の間に恋が芽生えるのかなぁとも思える展開ですが。
いやいや、彼らの間には「恋」という甘い感情はありません。
あるのは、もっと強い「信頼」とか「絆」とかでしょうか?
恋人ではなくて、冒険の相棒なのですよね。

半神半人のマウイが人間の女の子を守るというのではなく、マウイとモアナは対等に力を合わせて戦っているのです。だからこそ、二人の間にあるのは、冒険の相棒としての絆。

なので、ディズニー映画ではよくある、「王子様のキス」というのもありません。

モアナは心を取り戻した女神さまにキスをし、そして、女神さまもモアナにキスをします。
そのことで、世界を覆い尽くそうとしていた島の暗黒は消え、命の緑が再生し、そして、戦いで失われてしまった船や武器、食糧を得て、モアナは自分の故郷に帰るのです。
マウイも同行するのかと思いきや、彼は彼の場所へと帰る。

なんだか、カッコイイですよね、モアナ。

実に勇者です!!

そうそう。
強くてカッコ良くて、でも、女の子らしくて可愛いモアナの存在感も凄いのですが、彼女のお祖母ちゃんも素敵な女性なのですよね~。

日本語吹替えでは、夏木マリさんがお声をあてていらっしゃいましたが、本当に良かったです!!
モアナのお祖母ちゃんも大好きです。


そして。
モアナが新しい風を島に持ち込み、島の民たちも、変わって行くことになるのですよね。
そう、サンゴ礁を超えた海の向こうに繰り出すようになります。

今までの、島の掟を覆し、ひとつ新しい進歩を遂げたのですね。

意気揚々と大海原を渡る彼女たちの船の上では、鷹に姿を変えたマウイが、まるで祝福するかのように舞っている。
海の中では、亡くなったお祖母ちゃんの化身であるかのようなエイが船と共に泳いでいる。

この壮大なラストシーンも凄く圧巻で!! 素敵で!!
本当に感動的でした。

素敵な作品です。