毎日JPより転載。
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米国防総省:同性愛者の黙認政策見直しへ
【ワシントン古本陽荘】米国防総省は、同性愛者の軍での勤務について、これまでの「黙認政策」を見直し、公言する者を「可能」とする結論を出した。オバマ政権は連邦議会に対し、黙認政策廃止のための年内の法改正を要請するが、調査の結果、戦闘部隊所属者の間で否定的な見解を持つ兵士が少なくないことが浮き彫りになっており、実際の政策変更までには紆余(うよ)曲折がありそうだ。
米軍は、同性愛に関し「ドント・アスク、ドント・テル」(聞くな、言うな)を原則とする「黙認政策」を93年に導入。自ら同性愛者であると公言した場合は除隊を余儀なくされてきた。
これに対し、オバマ大統領は今年1月の一般教書演説で、この政策の見直しを表明。国防総省は黙認政策を廃止した場合の影響などの調査を進めてきた。
記者会見したゲーツ国防長官は「軍に深刻な損害を与えずに、政策の変更は可能であり、また変更すべきだと考える」と述べた。
今回発表された報告書によると、米兵約11万5000人の聞き取り調査で、黙認政策を廃止した場合、所属部署の信頼関係に「悪い影響が出る」と答えた米兵は約33%。だが、海兵隊の戦闘部隊所属者だけで見ると約60%、陸軍戦闘部隊は約49%と高率だった。
戦闘部隊で否定的な見解が多かったことについて、ゲーツ長官は「懸念材料として残っている」と指摘したうえで、教育や周知徹底のため準備期間が必要との考えを強調。政策変更の時期について「分からない」と述べるにとどめた。
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同性愛などのセクシャルマイノリティーを、社会的に受容するというのは、最早世界的な流れ。
同性愛者に対し、「なにか足りない」とのたまう知事は、自身の脳が足りないと知るべし。
次はasahi.comより、中村哲さんの登場。
魚拓として保存しておきたい文章。
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「道具は走りながら拾う」
中村哲が語る仕事-1
汗して働くのが大人
港湾労働の男たちが
いかにも立派に見えた
生まれ育った九州には筑豊炭田があり、その積み出し港が若松港で、私はその町で育ちました。船が入ってくると男たちが争って石炭を積み込んでいく。「給水」といって水も運んでおり、懸命に体を使って働く大人は偉いものだと子ども心に思っていました。当然、自分もそうなるつもりでしたね。今も、汗して働くことが仕事の原点であるという思いは変わりません。
小学校3年生ごろから昆虫に夢中になり、生物学者のファーブルに憧れて、大学は農学部の昆虫学科に行きたかった。しかし父が厳しい昔の男で、「うちの子は日本の人のお役に立つために生まれてきたのだ。たかが虫ごときを学ぶなんて」という教育でした。その頃は無医地区が多かったので取りあえずは医学部に進学し、あとで農学部に転部しようとたくらんだのですが(笑)、でも、親が借金してまで学費を払い、高い医学書を買い与えてくれたことを思うと、裏切れませんでしたね。本当は山林を一つ持って、そこで虫と一緒に暮らすのが私の夢でしたが。
医師としての役割を
果たせなかった悔い
医師になって日本の診療所で仕事を続けていた頃、1978年に登山の魅力と現地の蝶(ちょう)に引かれて、福岡の山岳会(福岡登高会)のティリチ・ミール遠征隊に参加しました。ティリチ・ミールはアフガニスタンとパキスタンの国境を隔てた西カラコルムのヒンドゥクッシュ山脈の最高峰。その美しさと雄大さに圧倒されましたが、だんだん気の重いことが起きてきたんです。
我々登山隊は、パキスタン政府から、移動中に出会う住民の診察を拒否してはならないと言い渡されていたので、病人を診ながらキャラバンを続けたわけです。進むに連れて病人は増え続けていくのですが、手持ちの薬などたかが知れている。処方箋(せん)なんか出したって、現地ではその薬が手に入らないわけです。それで子供だましのようにビタミン剤を与えたりしながら、我々の登山活動への協力を得るしかありませんでした。
はっきり言えば診察のまねごとです。現地の人々は歓迎してくれるのですが、医師としての役割を果たせない。これが自分の心の傷となったし、釈然としない気持ち悪さが深く残りました。でも日本に帰国してからも、なぜかまた行きたくなるんですね。家内を連れて観光で訪れたりした3年後、日本キリスト教海外医療協力会から、派遣医師としてペシャワールに行かないかという話があって、喜んで引き受けたのです。家内は「知らない土地じゃないから」と付いて来てくれました。
私には特別に使命感などという大げさな思いはありません。ただ、例えば人が倒れていたら「どうしたの?」と関わるような気持ちでしょうね。自分に何も出来なければ別ですが、少しでも出来ることがあるのにやらなかったら、あとで気持ちが悪い。そうやっているうちに長い年月が過ぎたというだけです。
もちろん文化や生活の違いからくる摩擦はありますよ。日本で「いい天気ですね」といえば晴天ですが、アフガニスタンでは逆に雨が降っている時がいい天気なんです(笑)。慣れるのに時間はかかりますが、それは彼らの習慣や考えになじんでいけばいいことで、根本的な人としての「殺してはいけない」「盗んではいけない」といった価値観はそう変わらない。ごく普通に暮らしを営んでいるのですから。(談)
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>根本的な人としての「殺してはいけない」「盗んではいけない」といった価値観はそう変わらない。
そう。
大切な事って、せいぜいその程度のことなんだよね。
当ブログの社会的主張の基本も「ウソはだめ」「人を殺してはいけない、傷付けてはいけない」、、、この程度。
そんな難しい話ではないのよ。
世間では、エビとかノリとか漁船が突っ込んできたとか、そんなんで盛り上がっているけれど、ウィキリークスを忘れてはいけない!!!
デモクラシーナウのHPより抜粋。
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ウィキリークス公開公電:ファイザー 被験者死亡訴訟を取り下げさせようとナイジェリア法務長官を標的に
ウィキリークスが公開した外交公電で、製薬巨大企業のファイザーが調査員を雇ってナイジェリアの法務長官の汚職の証拠を見つけ出そうとしていたことがわかりました。ナイジェリアの子供たちを死なせた不正な未承認薬投与試験をめぐる60億ドルの訴訟を取り下げるよう圧力をかけるためです。試験員たちは同投与試験の署名同意書を得ず、また医療関係者によると、ファイザーは子供たちの親に実験薬を投与することを伝えていなかったといいます。この事件では11人の子供が死亡し、他多数の子供が聴覚障害、言語障害、麻痺、脳損傷、視覚障害など重度の身体障害を負いました。
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この事実を知ってから、ファイザーのCMを見ると、、、あーしらじらしー。
ファイザーが本当に大切にしているものが、人の健康ではなくカネだということがよくわかる。
なんでこんなとんでもない事件をマスコミは扱わないのだろう?
答えは簡単。
マスコミはCMで儲けているのだからね。
YOMIURI ONLINEより。
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「死刑、絶対に廃止を」菅家さんら集会で訴え
市民団体「死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム90」が19日、東京・日比谷で集会を開き、「島田事件」で1989年に死刑から再審無罪となった赤堀政夫さん(81)や、足利事件で再審無罪が確定した菅家利和さん(64)らが、死刑の廃止を約1800人の参加者に訴えた。
赤堀さんは「私が釈放された89年に国連が死刑廃止国際条約を採択したが、以後も死刑について積極的な議論は行われてこなかった」と指摘。菅家さんは「私のような冤罪の人はほかにもいるはず。死刑は絶対に廃止されなければならない」と強調した。
(2010年12月19日20時30分 読売新聞)
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死刑制度を含む法体系は「人は間違いを犯すものだ」という前提で作られなければならない。
「誤って死刑にしてしまった」場合、まさしく取り返しがつかない。
これは、死刑を止めるべき重要な理由の一つだ。
そして、何度でも言う。
死刑廃止は、世界的潮流なのだ。
人の命を大切にする、そんな潮流に、日本が乗り遅れてはいけない。
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米国防総省:同性愛者の黙認政策見直しへ
【ワシントン古本陽荘】米国防総省は、同性愛者の軍での勤務について、これまでの「黙認政策」を見直し、公言する者を「可能」とする結論を出した。オバマ政権は連邦議会に対し、黙認政策廃止のための年内の法改正を要請するが、調査の結果、戦闘部隊所属者の間で否定的な見解を持つ兵士が少なくないことが浮き彫りになっており、実際の政策変更までには紆余(うよ)曲折がありそうだ。
米軍は、同性愛に関し「ドント・アスク、ドント・テル」(聞くな、言うな)を原則とする「黙認政策」を93年に導入。自ら同性愛者であると公言した場合は除隊を余儀なくされてきた。
これに対し、オバマ大統領は今年1月の一般教書演説で、この政策の見直しを表明。国防総省は黙認政策を廃止した場合の影響などの調査を進めてきた。
記者会見したゲーツ国防長官は「軍に深刻な損害を与えずに、政策の変更は可能であり、また変更すべきだと考える」と述べた。
今回発表された報告書によると、米兵約11万5000人の聞き取り調査で、黙認政策を廃止した場合、所属部署の信頼関係に「悪い影響が出る」と答えた米兵は約33%。だが、海兵隊の戦闘部隊所属者だけで見ると約60%、陸軍戦闘部隊は約49%と高率だった。
戦闘部隊で否定的な見解が多かったことについて、ゲーツ長官は「懸念材料として残っている」と指摘したうえで、教育や周知徹底のため準備期間が必要との考えを強調。政策変更の時期について「分からない」と述べるにとどめた。
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同性愛などのセクシャルマイノリティーを、社会的に受容するというのは、最早世界的な流れ。
同性愛者に対し、「なにか足りない」とのたまう知事は、自身の脳が足りないと知るべし。
次はasahi.comより、中村哲さんの登場。
魚拓として保存しておきたい文章。
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「道具は走りながら拾う」
中村哲が語る仕事-1
汗して働くのが大人
港湾労働の男たちが
いかにも立派に見えた
生まれ育った九州には筑豊炭田があり、その積み出し港が若松港で、私はその町で育ちました。船が入ってくると男たちが争って石炭を積み込んでいく。「給水」といって水も運んでおり、懸命に体を使って働く大人は偉いものだと子ども心に思っていました。当然、自分もそうなるつもりでしたね。今も、汗して働くことが仕事の原点であるという思いは変わりません。
小学校3年生ごろから昆虫に夢中になり、生物学者のファーブルに憧れて、大学は農学部の昆虫学科に行きたかった。しかし父が厳しい昔の男で、「うちの子は日本の人のお役に立つために生まれてきたのだ。たかが虫ごときを学ぶなんて」という教育でした。その頃は無医地区が多かったので取りあえずは医学部に進学し、あとで農学部に転部しようとたくらんだのですが(笑)、でも、親が借金してまで学費を払い、高い医学書を買い与えてくれたことを思うと、裏切れませんでしたね。本当は山林を一つ持って、そこで虫と一緒に暮らすのが私の夢でしたが。
医師としての役割を
果たせなかった悔い
医師になって日本の診療所で仕事を続けていた頃、1978年に登山の魅力と現地の蝶(ちょう)に引かれて、福岡の山岳会(福岡登高会)のティリチ・ミール遠征隊に参加しました。ティリチ・ミールはアフガニスタンとパキスタンの国境を隔てた西カラコルムのヒンドゥクッシュ山脈の最高峰。その美しさと雄大さに圧倒されましたが、だんだん気の重いことが起きてきたんです。
我々登山隊は、パキスタン政府から、移動中に出会う住民の診察を拒否してはならないと言い渡されていたので、病人を診ながらキャラバンを続けたわけです。進むに連れて病人は増え続けていくのですが、手持ちの薬などたかが知れている。処方箋(せん)なんか出したって、現地ではその薬が手に入らないわけです。それで子供だましのようにビタミン剤を与えたりしながら、我々の登山活動への協力を得るしかありませんでした。
はっきり言えば診察のまねごとです。現地の人々は歓迎してくれるのですが、医師としての役割を果たせない。これが自分の心の傷となったし、釈然としない気持ち悪さが深く残りました。でも日本に帰国してからも、なぜかまた行きたくなるんですね。家内を連れて観光で訪れたりした3年後、日本キリスト教海外医療協力会から、派遣医師としてペシャワールに行かないかという話があって、喜んで引き受けたのです。家内は「知らない土地じゃないから」と付いて来てくれました。
私には特別に使命感などという大げさな思いはありません。ただ、例えば人が倒れていたら「どうしたの?」と関わるような気持ちでしょうね。自分に何も出来なければ別ですが、少しでも出来ることがあるのにやらなかったら、あとで気持ちが悪い。そうやっているうちに長い年月が過ぎたというだけです。
もちろん文化や生活の違いからくる摩擦はありますよ。日本で「いい天気ですね」といえば晴天ですが、アフガニスタンでは逆に雨が降っている時がいい天気なんです(笑)。慣れるのに時間はかかりますが、それは彼らの習慣や考えになじんでいけばいいことで、根本的な人としての「殺してはいけない」「盗んではいけない」といった価値観はそう変わらない。ごく普通に暮らしを営んでいるのですから。(談)
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>根本的な人としての「殺してはいけない」「盗んではいけない」といった価値観はそう変わらない。
そう。
大切な事って、せいぜいその程度のことなんだよね。
当ブログの社会的主張の基本も「ウソはだめ」「人を殺してはいけない、傷付けてはいけない」、、、この程度。
そんな難しい話ではないのよ。
世間では、エビとかノリとか漁船が突っ込んできたとか、そんなんで盛り上がっているけれど、ウィキリークスを忘れてはいけない!!!
デモクラシーナウのHPより抜粋。
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ウィキリークス公開公電:ファイザー 被験者死亡訴訟を取り下げさせようとナイジェリア法務長官を標的に
ウィキリークスが公開した外交公電で、製薬巨大企業のファイザーが調査員を雇ってナイジェリアの法務長官の汚職の証拠を見つけ出そうとしていたことがわかりました。ナイジェリアの子供たちを死なせた不正な未承認薬投与試験をめぐる60億ドルの訴訟を取り下げるよう圧力をかけるためです。試験員たちは同投与試験の署名同意書を得ず、また医療関係者によると、ファイザーは子供たちの親に実験薬を投与することを伝えていなかったといいます。この事件では11人の子供が死亡し、他多数の子供が聴覚障害、言語障害、麻痺、脳損傷、視覚障害など重度の身体障害を負いました。
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この事実を知ってから、ファイザーのCMを見ると、、、あーしらじらしー。
ファイザーが本当に大切にしているものが、人の健康ではなくカネだということがよくわかる。
なんでこんなとんでもない事件をマスコミは扱わないのだろう?
答えは簡単。
マスコミはCMで儲けているのだからね。
YOMIURI ONLINEより。
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「死刑、絶対に廃止を」菅家さんら集会で訴え
市民団体「死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム90」が19日、東京・日比谷で集会を開き、「島田事件」で1989年に死刑から再審無罪となった赤堀政夫さん(81)や、足利事件で再審無罪が確定した菅家利和さん(64)らが、死刑の廃止を約1800人の参加者に訴えた。
赤堀さんは「私が釈放された89年に国連が死刑廃止国際条約を採択したが、以後も死刑について積極的な議論は行われてこなかった」と指摘。菅家さんは「私のような冤罪の人はほかにもいるはず。死刑は絶対に廃止されなければならない」と強調した。
(2010年12月19日20時30分 読売新聞)
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死刑制度を含む法体系は「人は間違いを犯すものだ」という前提で作られなければならない。
「誤って死刑にしてしまった」場合、まさしく取り返しがつかない。
これは、死刑を止めるべき重要な理由の一つだ。
そして、何度でも言う。
死刑廃止は、世界的潮流なのだ。
人の命を大切にする、そんな潮流に、日本が乗り遅れてはいけない。
人は愛するに足り、真心は信ずるに足る――アフガンとの約束 | |
澤地 久枝,中村 哲 | |
岩波書店 |
アメリカのゲイ社会を行く | |
エドマンド・ホワイト | |
勁草書房 |
製薬業界の闇 | |
ピーター・ ロスト | |
東洋経済新報社 |
冤罪 ある日、私は犯人にされた | |
菅家 利和 | |
朝日新聞出版 |