インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

若ジュリーにはまる人が増えてる?

2014-03-10 23:10:18 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
またジュリーネタで恐縮。
しかし、私と同じように、近年若い頃のジュリーの動画を見て、こんなに美しくかっこよかったのかと、ファンになる人は案外多いんだと知った。
七十年代当時、私がどうしてジュリーのファンでなかったのか不思議なくらいだが、今見ると、すごいきれいで、ため息が洩れるほどだ。にもかかわらず、往時は歌謡番組を観ても、歌は好きだけど、とりたてて夢中になることもなく、漫然と見流す贅沢をしていた。

思うに、歌謡界の黄金期で、ジュリーだけが特にすごいわけじゃないと思っていたことにも原因があったようだ。みんな、歌はうまかったし、カリスマ性もあった。役者も美男ぞろいの演技に長けた男ばかり、山崎努とか原田芳雄とか、渋くてかっこよかったなあ。

それにしても、今見ると、あんなにも美しかったジュリーを漫然と見流していたなんて、なんと不遜だったのだろう。でも、この時代に生まれたからこそできた贅沢といえないこともない。
そこの若い人、今頃ユーチューブで知って、もう少し早く生まれたかったといってもダメ、ふふふ、私は美しいジュリーと同時代に生きて、それがどうしたと傲然と見流す贅沢をしたのだよ。
なろうことなら、あの時代に戻り、穴の開くほどまじまじと、現物のジュリーを拝みたいと今は思うけど。だから、最近画像を見てファンになったという、私と同世代の人が、タイムマシンで戻りたいという気持ちもわかる。

当時のジュリーの美には、「毒」と「怖さ」があり、インテリも夢中になったという。男も然りで、彼主演のドラマをプロデュースした久世光彦なんて、ジュリーに入れ込むあまり、唇まで奪って?しまったという。
まあ、私も成熟して目が肥えて、ジュリーのすごさがわかるようになったというか、なぜ昔みながジュリー!ジュリー!と騒いでいたのかが今になってすとんと納得したという心地だ。

ジュリー関連掲示板のスレを読むと、指がきれいだとか、歯並びが美しいとか、ファンは絶賛、そういわれてみれば、手が白くて繊細で女性のように綺麗。山田詠美の「指の戯れ」という耽美小説を思い出してしまった。
書き込みで、ファンは、前の奥さん(元双子姉妹歌手、ザ・ピーナッツの姉の故伊藤エミさん)のことを尽くしていい妻だったと持ち上げる一方で、現奥さん(田中裕子)に対してはぼろくそ、稀代のビッチとののしられているほどだ。

エミさんの訃報に対してノーコメントで通したジュリーを、男として最低だとなじる、反ジュリー派も。

芸能人にプライバシーはないようなものだけど、私生活まで見世物にされてお気の毒。訃報が飛び交ったとき、澤田(本名は旧漢字)夫妻がガムをくちゃくちゃ噛んで横柄だったとの噂まで。

七年に及ぶ泥沼の不倫騒動。当時の週刊誌で読んだ私の記憶には、田中裕子の母が「お願いだから、奥さんも子どももある人と付き合うのだけはやめておくれ」と娘に懇願したという記事内容が脳裏に残っている。
当時はまだ不倫天国には遠いモラルの厳しさが残された時代だったから、罪のない母子を置き去りにしての離婚は彼の経歴の汚点、決定的なダメージともなった。世間に厳しく受け止められたのも当然のこと、失望して離れていったファンも多かった。以後は、ヒットもなく、キャリア的にも不遇をかこつことになる。

以下、ガジェット通信から一部抜粋。
「1983年6月、沢田と、前年に公開された映画『男はつらいよ』で共演した田中裕子(現在57才)との不倫が発覚する。沢田は田中のマンションに足繁く通うようになり、やがて家に帰らない日々が続く。そんななか、田中が、エミさんに“宣戦布告”するかのように「必ず彼と一緒になる」と宣言。一方の沢田も不倫を認めるような発言を公の場で繰り返した。
結局、ふたりは1987年1月に離婚する。当時、夫婦と親交の深かった故・ハナ肇さん(享年63)は、女性セブンの取材に対して、エミさんの気持ちをこう代弁している。
「ヒデ(エミさん、本名・日出代)はジュリーを愛するがゆえに、離婚届に判を押したと思う。愛する人の望むようにしてやるのが本当の愛情なんだというきれいな気持ちで決心したんだと思う」


エミさんは離婚後だいぶたってから、知人に過去の結婚生活について聞かれ、「元夫は素晴らしい人でした」と答えたという感動物の逸話も残っている。七年間ひたすらに耐えて離婚に応じなかったとされるが、そんなエミさんを澤田が殴ったという噂も。同様に愛人の裕子も、髪を引きずって殴ったとの風聞まで。喧嘩っぱやい人だったから、そういうこともあったかもしれない。愛憎のドラマは本人同士にしかわからぬことだが。

エミさんは、本当にできた女(ひと)だったとは、アンチ裕子ファンの言。大人の素敵な品ある女性と、ジュリーの妻として受け入れたファンだっただけに、子までなしていながらの離婚は哀しかったようだ。

田中裕子を許さないというファンは、でしゃばらないエミさんに比べ、コンサートで最前列の席に陣取って踊り狂うはしゃぎようにも、かちんと来たようだ。

エミさんは、夫をスターと心得、コンサートに顔を出すことは一切なく、ジュリーはファンのものという気遣いを常に持ち続けてくれたという。
ジュリーが中性的な魅力で輝けたのはひとえに、あの奥さんあってのことだったかしれない。アーチストには、サイコーの配偶者だったかもしれない。妻は金も地位も僕より上、がんばらなくちゃと言って、初婚後のジュリーは神経的にぴりぴりしていたという。それがいい意味での緊張感へと結びつき、スター街道驀進、大成功を物にしたともいえる。

田中裕子は女優、自身もアーチスト、引退し夫一筋に尽くしたエミさんとは違う。再婚後、ジュリーのオーラに翳りが生じたのは、第二妻に精を吸い取られたせいもあったような気がする。アートの神様に捧げてきた精神に、どこかでたわみが生じたのだ。

さて、不倫は昔の話でも、今の田中裕子の罪とはひとえに、天下のスター夫を豚にした、そのこと一点に尽きるようだ。妻として、きちんとしたダイエット管理を怠っているというのだ。その点、エミさんは気をつけていたと。

ジュリーほどの、百年に一度の大物になると、公私の別なく晒されっぱなし、気の毒だが、稀代の美貌を誇ったエンタテイナーだけに、昔のジュリーの原型をとどめてほしいと願うファンが多いのもうなずける。これ以上、今の奥さんに責任を擦り付けられないためにも、ジュリーは即刻ダイエットすべきと思う。
肥満は健康にもよくないですしね。

歌唱力も太ったせいで若干衰えたとの説もあるけれど、私はそう思わない。まあ、ルックスは確かに劣化したが、ソロシンガーとしてのコンサートには、今もお客が立ちっぱなしというのだからすごい。ジュリーのパワーに引きずられて、お年を召された女性観客でも立ちっぱなしでも疲れないんだそうだ。

ちなみに、12月3日の武道館における、44年ぶりのオリジナルメンバーによるタイガースの再結成コンサートはみな、座ってましたよ。
ヒットメドレーが始まった中盤から終盤にかけて、立つ人が多くなったけど、私は座ったまま楽しんだ。
「ありがとう!」の声援が飛んだが、素晴らしい歌声、往時と変わらぬ演奏に、私も同様の気持ちを捧げたかった。

*不倫された母子が受ける傷の深さは、破綻家庭で育った私にはよくわかる。
実業家として成功した父が他界してすでに35年たつが、いまだに母の親族は、「浮気は男の甲斐性と、百歩譲って認めるとしても、やり方がある。本妻を立てるべきだった」と、苦々しさを隠さない。
男性方、浮気はあまりおおっぴらにやってはいけませんよ。
コメント (6)
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