今日あたり本格フルムーンかと、午後七時過ぎ浜に出る。
東寄りの中空に煌々と大きな満月が浮いていた。
六時前、ベランダから仰いだ月は臙脂がかっていたが、鬱金に変わり、海に出る頃には白月に変わっていた。
夕日もこのところ大ぶりで、椰子の葉陰に沈むそれはザボンの実のように見えるが、満月も大きくて輝かしい。
フルムーンだけに光輝が強く、東半分の海は淡く闇に浮き上がっていた。
しろがね色の満月が月光をしとど降り注ぐ真下の海は、銀箔を散らしたように照り映え、美しい。
月の麗しい渚を散歩するのは、楽しい。
西端のホテル街のイリュミネーションは、赤、白、青、緑、オレンジ、黄色と色とりどりのビーズがちりばめられた紫紺のドレープのようだ。
家路をたどる前方の空に煌々と照る月は、暗幕に穿たれたシルバー色の大円の切り絵のようだった。
東寄りの中空に煌々と大きな満月が浮いていた。
六時前、ベランダから仰いだ月は臙脂がかっていたが、鬱金に変わり、海に出る頃には白月に変わっていた。
夕日もこのところ大ぶりで、椰子の葉陰に沈むそれはザボンの実のように見えるが、満月も大きくて輝かしい。
フルムーンだけに光輝が強く、東半分の海は淡く闇に浮き上がっていた。
しろがね色の満月が月光をしとど降り注ぐ真下の海は、銀箔を散らしたように照り映え、美しい。
月の麗しい渚を散歩するのは、楽しい。
西端のホテル街のイリュミネーションは、赤、白、青、緑、オレンジ、黄色と色とりどりのビーズがちりばめられた紫紺のドレープのようだ。
家路をたどる前方の空に煌々と照る月は、暗幕に穿たれたシルバー色の大円の切り絵のようだった。