美術館疲労と折からの強雨により定刻入場が危ぶまれましたが、何とか たどり着き鑑賞できました。
中心メンバ−2人+1人がおりながらYESを名乗れなかったARWですが、プログレ南北朝YESが4/7ロック殿堂入りしNYでリユニオンし2曲演奏したことから、晴れてYES featuring Jon Anderson, Trevor Rabin, Rick Wakemanと改名しての来日です。リックは5回加入&脱退〜カレー事件あり(笑)
オーチャードホール
世界3大ホールと同じ構造というだけあってYESにふさわしいクラシカルな会場。開演前のBGMに和風の雅びなシンセ曲が流れていました。和服の女性客もいて竹林亭状態 (笑)
バベルの塔を超えて
「こわれもの」以来のフォロワーとしては登場から早くもウルウルしてしまいましたが、ジョンの不死鳥のような天使の歌声と手を合わせ「美しい」と語るMCで会場は荘厳な天主堂に。まさにAnd You and I・・バベルの塔で分裂させられた人類が一つとなる空間でした。
とはいえ宗教団体ではありませんのでユーモアもたっぷり。「君たちが生まれる前から歌っている」と言って披露したのは童謡「ゾウさん」(笑)ポール風ですね。リックのたけし風あぶないMCは殿堂入りステージで炸裂したためか封印されていました(^^*;;
待ちに待った瞬間。クリス亡き後、今度はハウ師匠、ビルにもいてほしい。*実はアンコールのRoundaboutです。
Yessong派と90125派
私は前者なのですが、ラビン加入でPOPというかTOTOぽくなった後者の曲も本人のプレイで改めて見直しました。ただ予習してきたAnd You and Iのハウ師匠のギター・フレーズがざっくり省略されたのにはがっくり。観応の擾乱のような両雄は並び立たずのようですが、今度はリユニオンでの来日と輝きを期待します。
ぴろぴろでなくオルタネイトピッキングの早弾きで埋め尽くすラビンとリズミカルなジョンの息もピッタリ!ジョンが手拍子を要求して、観客が変拍子でついていけなくなるのはお約束!?
ケープをまとったWizard on keyboards.ホグワーツから降臨!
ソロプレイ用Mini MOOGの両ウイングに、KORG KRONOS,Roland Fantomツートップの布陣!多分YAMAHA MONTAGE,Digital Mellotronもあったはず。
もはや音色をメモリできなかった時代ではないのですが、シンセ類の楽器としての特性、何より元祖マルチキーボディストとして編み出したコンビネーション・プレイのためのキーボード要塞なのですね。
Rhythm Of Loveではラビンかと思いきや、リックがギター音色のモーグで弾きまくりしたのには驚き@@/
The Meeting:ジョンとリックのデュオ演奏。2人でアルバム作成しツアーもしてますし、とても心温まるプレイでした。ライブアルバムではShe Loves Youを即興で挟んでましたね。
リックは終曲ロンリーハートでキーボード城から飛び出し、ショルキーを下げてプレイ。中間部ではジョンがSunshine of Your Loveをサービス!
プロレスラーの入場!?
ショルダーシンセRoland AXも小ぶりのYAMAHA KX5に見えてしまう191cm巨象のような体躯をゆったりとクネらせながらラビンと共に客席を練り歩きました。じっと身を固めて聴いていた観客は総立ちになり大歓声の渦!
客層は仕事帰りのスーツ姿の方が多く、クラシックコンサートというか株主総会のようで(笑)皆さん、一音も聞き逃さないという感じでじっくり聴き込んでいました。PA卓で創られる音場は完璧・・・PAなしで聴いてみたい気もします。
サポートメンバー ドラムのルイ・モリノIIIはRay Cooperのような風貌で、確実なドラミングばかりでなくコミカルな仕草もしたり、ハーモニーにも参加する多彩な達人でした。 ベースはナントあのIt Bitesに在籍したLee Pomeroy。コーラスもOK!。ベースはリッケンですが音色は控えめでバックに徹していましたが、「燃える朝焼け」の時だけ前に出てクリス流ゴリゴリぶいぶいベースは再現してくれました。
悟りの境地
華麗なピアノイントロから始まる「危機」系大作はハーモニーも分厚く完璧で聴き応えがありました。中間部のオルガンソロは、レコーディングではリックが電話で演奏を聞きながら大聖堂でパイプオルガンを録音したそうです。シンセで代用されましたが、次回は福島音楽堂で奏でてください。Roundaboutのソロは小関先生のハモンドオルガンで・・