メン・ピン・タンゴ ツモっ!

南米のパリ、アルゼンチンはブエノス・アイレスで起こる
お洒落(?)な出来事を毒談と偏見で綴るブログ

パブロ&ノエリア (サロン&ミロンゲーロ)

2008年02月23日 23時57分18秒 | プラクティカ X
前からナマで見たかったデモ。
実はこの日新しいプラクティカで去年のサロン世界チャンピオン、ダンテ&イネスのデモもあったのだが、絶対こっちだろ。

さっそくビデオが上がってた。

パブロ&ノエリア Pablo Rodriguez & Noelia Hurtado


おととし、ファビアン&ナターチャがサロンで優勝した年。
このとき「男で優勝はアオニケンで女の子は5位のノエリアだ」とブログに書いた。

実際彼らは5位だったが人気が出て海外にもたくさんオファーがある。
ダンテ&イネスよりはずっと見ごたえあるもんね。


ビデオではすごく良く見えるが実際ナマで見たときは結構ブンブンしてた。
ガンチョとかノエリアの脚がブっ飛びそうだった。
いちおうサロン系なんだからもうちょっと優しく踊ろうよって感じ。

でも身体の使いかたはすばらしい。 
なめらか。
やっぱノエリアちょーかわいいし、ちょー上手い!



デモちょっと期待しすぎたかなぁ。。。
と、思ってたら先週ブルホのプラクティカに彼らがゲストで呼ばれて教えに来た。


今回の彼らのテーマは「サロン・スタイル」と「ミロンゲーロ・スタイル」について。

オレの得意分野はモデルノ系なのでトラディショナル系の踊りのスタイルについてはあまり詳しくない。
なんせオレはバリバリのモデルノなのでウルキサの本拠地スンデルランドには攻め込めないのだ。

なかなか聞けない彼らの考え方について聞けたので良かった。



まずはサロン・スタイル

アブラッソがモデルノと同じナナメ組み。
背中(ドルサル)から腕を使って作った枠をリードに利用するためアブラッソがV字になる。
V字とは男性の左腕(女性右腕)身体より前に出ているので開いていて身体の接触部分は男性右胸と女性の左胸だけになる。

構えは前傾。
テンション(エネルギー)を常に相手に向ける。
特にパブロ&ノエリアは二人の立っている位置がすごく遠いので結構ナナメ。
パブロの説明では二人とも軸はお互い持っているといっていたがノエリアをリードしたときエネルギーを弱めるとノエリアは前に来るので完全直立型のように自立軸ではなかった。

たとえばパラーダするときも女の子を真っ直ぐの軸に乗せないで男性側に向かわせたまま自分も女の子側に向けているので二人のエネルギーはずっとぶつかり合って均衡を保っている。
つまり始終軽く背中で支えあっている感じだ。
ただし二人とも自分の軸を中心にピボットするので胸の向きは変わる。
つまり二人の身体の接触点は変わるし離れることもある。


腰の位置はけっこう低い。ヒザをすごく使っている。
っていうかすごくナナメなんで腰、ヒザを使わないと支えられない。

基本的なリード&フォローに関してはモデルノとまったく同じ。
女の子に次に移動するスペースを作ってあげる。
動き易い姿勢を作ってあげる。

違いは前向きのエネルギーが強いことだけなのでノエリアはすごく踊りやすかった。



ミロンゲーロ・スタイル

ミロンゲーロはセントロ(肋骨の割れ目の辺り)を二人とも前に出しこの部分のコネクションを維持することでリードする。
ペチョ・イ・ペチョ(胸と胸)などと呼ばれる組み方。
この組み方ではお互いセントロがしっかり上がっていないとコネクションが保てない。

相手との接触部分はすこ~し移動するがセントロは絶対離れない。
よってこのスタイルではピボットの量は基本的に少なくなる。
サロンのような180度のオーチョなどは肉体的に不可能。
(怪物君みたいに身体が伸びればべつだが)

直接胸と胸をくっつけ、真正面に組むので二人の位置は近い。
ヒザをあまり曲げるとぶつかるので基本的にセントロが高い状態で踊ることになる。
もちろん二人の位置関係で低くなることもある。


と、いうことからウルキサ・スタイルはミロンゲーロの一種だという。
実際ウルキサは基本的にペチョ・イ・ペチョで組んでセントロリードなのでたしかにその通りだ。
ただ、けっこうセントロ以外で相手とのコンタクトを取っている踊り方をしてるダンサーもいるし、オープンになったりすることもあるのでウルキサにもいろいろあるみたい。


          


というのが彼らのサロン・スタイルとミロンゲーロ・スタイルの区分わけだ。
オレはウルキサはずっとサロン・スタイルだと思ってたがどうやら間違ってたみたい。
彼らはウルキサ(スンデルランド)出身なのでこれは信用できる意見である。



トラディショナル系の踊り方を大きく分けるとこの二つになる。
あとはモデルノのような完全直立(二人が完全に自分で軸を取っている)の踊り方をする人もいる。


上記はあくまでも「完全リード型」の区分わけ。
トラディショナル系では男性の動きで次の行動を女性が察知して動く「察知式」の踊り方もあるので注意。(ショーダンサーなどに多い)
この踊り方はダンサーによって様々なので区分わけは不可能。
その男性によってフォローの仕方が違うんだから仕方ない。
もちろんその間(ちょこっとリード式)も多くいる。


モデルノ系は特に決まりがあるわけではないのでクローズのときは上記の二つの状態になっていても構わない。

ただしオープンになったときには完全に二人の軸が独立するのでリード方法は決まってくる。

実際いろいろなダンサーがいるので一概には言えないがペチョ・イ・ペチョで組んでいるとドルサル(背筋)のコネクションが外れているのでオープンに変えるときに繋ぐのに時間がかかってしまう。
ゆえにほとんどのダンサーは普段クローズのときはV字で完全直立、
もしくは前傾組みのダンサーもいる。

モデルノはトラディショナルの「完全リード式」を進化させたもの。
察知しないと踊れないダンサーは単純にリードできないダンサーということになる。

つまりモデルノではどんな状態でも全部完璧にリードしろってことだな。



いやいや、それにしてノエリアかわいい。
チャンピオンになる前から1回踊ってみたいと思ってたんだよねー 
やっぱりむっちゃ上手かった。
気持ちよかった~      




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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こん (cutyjane)
2008-02-24 22:21:10
ダンス拝見しました

女性、凄い素敵な女性ですね。立ち居振る舞いから素敵でセクシー

脚の動きがつま先に至るまで、すごくしなやかで綺麗

顔も素敵

男性に意識がいかなかったです。若くてハンサム形で好みだと思うのに

昨日と、本日の日本列島は大変なことになっていますよ
低気圧の影響で強風だったり、京都、名古屋、長野、島根、他多数の件で積雪や吹雪です。
北海道も交通マヒ状態です
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ふむふむ (ERI)
2008-02-25 03:56:05
今回の説明はすごく勉強になりましたー/hamster_2/}
実は私も最近コテコテミロンゲーロ率がそこまで高くないベイエリアで、ウルキサスタイルが気になっていて、挑戦したいと思っていたところ。基本的には似てるんですね。完全直立型は非常に難しいけど、いずれは挑戦したいなー
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こん (けん)
2008-02-25 05:01:21
cutyjaneさん

ノエリア かわいいっしょー
20歳くらいなのにこの上手さ!
パブロもけっこうハンサムです。
二人ともすごく爽やかで感じいいですよ。


ERIちゃん

タンゴってやっぱりまだまだ未完成な踊りなので踊り方は人によって様々。
スタイルを分けるのも言葉の持っている意味も人によってとらえ方が違うので難しいね。

前傾度が高くない(直立に近い)ミロンゲーロを踊れるならウルキサも踊れるよ。

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Unknown (Ayano)
2008-02-26 02:38:59
けんちゃん、これ英語で書いてよー。
すごいいいこと書いてるのに
友達に転送できないのがジレンマ。。。
翻訳サイトつくるかな。。

PabNoeいいよね~。私も大ファン。選ぶ音楽も好き。
なんとかアメリカにきてくれるといいんだけど。
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Ayanoちゃん元気~? (けん)
2008-02-26 15:54:54
オレが英語で書けるわけないやろっ

翻訳サイト作ってもいいんじゃん?
アメリカで人気出るかもよ~。
ただしあんまり辛口なヤツは載せない方が身のためかも

パブノエいいっしょ?
一昨年に比べればパブロむちゃくちゃ上手くなった。
カンペオナトのときは音楽がつまらんな、
と思ったんだが今はいい感じだよ。
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Unknown (Ayano)
2008-02-27 02:35:00
ほんと?アメリカで有名になるにはyoutubeはかかせないんだけど、けんちゃんブログで名を売るっていうのもありかもよ。プリマーケティングってことで。
ま、とりあえず翻訳するのめんどくさいからリンクだけ送るか。。。youtubeは見れるしね。それだけでもすごい価値あるし!

こないだいったときにパブノエのプライベート受けたんだけど、パブロすごいフォローしにくかった。
っていうかめっちゃVだからそれに慣れてなかったからかなぁ。とってもソフトだったよ。
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パブノエ (けん)
2008-02-27 15:30:12
そう?
オレもパブロにリードしてもらったけど踊りやすかったよ。

確かにこういうサロン系のスタイルはミロンゲーロと違ってV字だし常に低いので、普段「上」で踊ってると難しいのかも。。。

V字で常にヒザを使うのはモデルノと同じなのでノエリアはほんとに踊りやすかった。
しかも 「ムイ コモド(very comfortable)」
って褒めてもらってちょーゴキゲン。
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