メガヒヨの生息日記

メガヒヨ(観劇、旅行、鳥好き)のささいな日常

メガヒヨ in SPAIN 23 《ホリデイ最後の夜編》

2012年03月31日 | メガヒヨのホリデイ

エル・エスコリアルからマドリッド市内に戻ったメガヒヨ。

マドリッド市に6泊も滞在しておきながら王宮を一度も見たことが無いのに気付き、慌てて見に行くことに。
RENFEのSol駅で降り、プエルタ・デル・ソルからアレナル通りを歩く。
間もなく見えてきた、王立劇場。


1850年竣工にしては古さを感じなかったな~。
欧州ではまだまだ新しい建物のうちに入るのかも。


次回は是非、観客として来てみたいな。


数々の演目のイラスト。
右下のトスカが笑える。オチを一言で語ってるってば!!


近くのお店ではバレエ衣装などの舞台用品が並べられていた。
子供用のチュチュ、可愛い!!


王宮側から見た王立劇場。
というか、こちら側が正面だった


王立劇場とオリエンテ広場を挟んでそびえるこの建物。
こちらがPalacio Real、王宮。


そしてこちらが無能王フェリペ4世の騎馬像。
というか4世でいいの? スペインのみなさん??
働き者の2世の方がいいんじゃないの?

王様ご本人の資質はともかく、このブロンズ像はとにかく立派。
馬の尻尾、帯のレースに至るまで繊細に再現されている。


広場のあちこちで見かけた、記念撮影用のトルソー。
観光地によくある顔だけ出すアレの豪華版。


夕方ということもあって、もう片付けの時間だったみたい。


こちらの王宮には現国王はお住まいではなく、郊外のサルスエラ宮殿にいらっしゃるとのこと。


記念撮影する際は、引いてあるラインより王宮に近づくことは出来ない。
メガヒヨはうっかり気がつかずにいて、注意されちゃった


中の人も記念撮影。
ここは人目があったから踊らなかったよ(笑)


内部は公開されているのだけれど、残念ながら見学時間は過ぎていた。
スペイン・ハプスブルク家の歴史をちゃんと学んだ上で、次回に訪れたいな。


王宮の周りにはこんなアラビア~ンな建物が。
イスラム諸国と地理的に近いんだな、と実感する。


王宮の外観をひととおり見終わった後。
夕飯の時間にはまだまだあるので、街をぶらぶらと歩く。


小道には手作りアクセサリーの仮設店舗が。
ダマスキナードがあれば買いたかったけれど、結局トレド以外で見ることはなかった。


フラメンコの劇場。
一人で観に来る場合は舞台に集中できるから、タブラオより劇場の方がいいな。
次回はそうしようっと。


近くのお店に陳列されていた闘牛士のコスチューム。
メガヒヨも一度着てみたい!


インテリアショップ。
こちらの方はキラキラしたものがお好きなのかな?
カトリック文化圏って感じがする。


さてさて、また来ちゃった! マッシュルーム屋さん。
メソン・デル・チャンピニオン♪


またもやマッシュルームをつまみにカヴァでぐびぐび
今回はたまたまカウンター隣に日本人一人旅の方が並んだ。
話しかけてみると、とてもいい方!
関西からいらしたオペラファンとのこと。


意気投合したので、サン・ミゲル市場で生ハムをつまみに舞台談義。
そのHさんのお話はとても興味深かった。
東西冷戦時代に旧東ドイツのドレスデンまでオペラを観に行き、危うく西側世界に帰り損ねそうになったエピソードは最高にクールだった!!


そんなこんなで話が盛り上がっていると、テーブル向かいの白人の女の子に日本語で声を掛けられた。
彼女はロシアからの留学生のNさん。
教授のJ先生とこれから和食ディナーに行く途中らしい。

旅行をした4~5月は、地震後ということもあって自分の国が消えてなくなるのではないかという恐怖心が常にあった。
だけどこんなに素敵な外国の女の子に関心を持ってもらえるなんて、日本もまだまだ捨てたものではないと嬉しい気持ちになれた。

それにしてもNさん。
ロシア人であり日本語が堪能、しかもスペインに留学ということは、少なくとも三ヶ国、英語も加えたら四ヶ国語に通じているということかな。

これだけ長く生きているのにも関わらず、英語さえ克服できずにいるメガヒヨ。
この出会いは大いに刺激となった。
言葉が出来ればそれだけ世界が広がるものね。

スペイン旅行の最後の夜。
様々な方々とお話出来て、一人旅のメガヒヨはとても楽しい時間を過ごした。
思い返すと、これも天からのごほうびだったのかも!! 
そして自分も、人様にとっていい思い出の一部になれるような人間でありたいと思うのであった。


メガヒヨ in SPAIN 22 《エル・エスコリアル後編》

2012年03月21日 | メガヒヨのホリデイ

エル・エスコリアル修道院の美しい建物を満喫したメガヒヨ。
次は庭園を拝見したい。どこから入ればいいのかな?


こちらがエス・エスコリアル修道院の正面入り口。


メガヒヨが庭園への入口を探しまわっていた時、こちらの正面広場では小中学生のお子さんがはしゃぎまくっていた。


人が通ろうが構わずボール遊びなどをしている。
「どこの遠足の小学生? 引率の先生は何やってるの?」
とメガヒヨ、少々ムカっとしていた。

ところが鐘が鳴るとみんな建物の中に入っていく。
遠足の子供たちとは違うと思い、入って行ったドアを見てびっくり。


『REAL COLEGIO DE ALFONSO XII』
つまり、王立アルフォンソ7世学院。
超お坊ちゃま、お嬢ちゃま学校とのこと。
しかしすごいなぁ。16世紀に建てられた修道院を校舎として使うなんて。
ハリポタのホグワーツ魔法学校みたい!


さて。授業を受けている子供たちをよそに、休日の大人であるメガヒヨは庭園に向かうよ。


庭園の隣には貯水池が。


そこでは白鳥がすいすい泳いでいた。
絵になるね。


庭園から見たエル・エスコリアル修道院。
長っっ!!


振り返るとこんな感じ。


こちらでは多くのカナヘビを見かけた。
一等地に住んでるね!


見下ろすと果てしなく続く草原。


のどかな牧場の光景。


昔は水でも流れていたのかな?
ローマのパラティーノの丘でもこんな建造物をみかけたもので。


観光客が多い時は噴水を仕掛けるのかな?

 

 
バラの花が咲き始めていた。
この様な美しい建物の庭園では、お花をいっぱい咲かせてほしい。


メガヒヨの中の人、記念撮影を開始。


周りに人がいなくなった!!
中の人、貸切状態になりかなりリラックス。


突然何かのスイッチが入り始めた模様。


踊りだしたよっ、中の人


誰かこのオンナを止めてっ

 


再び人の声を聞いたのか。
中の人は我に帰り、庭園の撮影を再開。


この様な地下に続く階段をいくつも見かけた。
どんな場所に繋がっているのだろう?
すごく怖い未公開の部屋っていくつもあるんだろうな…。


楽しかった庭園散策も終わり。
またあの長い壁に沿って戻ることに。


戻る途中にTVクルーの撮影に出会った。
レポーター嬢らしき方がいたので、「世界ふしぎ発見」的な番組なのかな?


ところでエル・エスコリアルで買ったおみやげは、絵ハガキとこちらのキャンディ。
「caramel」とあったのでキャラメルなのかな~と思ったら、レモンとオレンジのフルーツ・キャンディだった。
スペイン語で「caramel」って、アメ一般のことを指すのね。

菓子屋一族出身のメガヒヨ母はこのキャンディを絶賛していた。
水飴を使用していない、上等なレシピだって。


帰路は歩いて駅に戻ることに。
公園の中を突っ切っていくと「地球の歩き方」に書いてあったので、てくてくと進む。


そんなうちに絵にかいた様な三叉路が!!
どの方向に進めばいいの~?

ここは野生の勘にまかせて真ん中を行くことに。


勘は正しかったらしく、公園の出口にたどり着けた。
ここは王様関係の土地なのかな?
入口の案内板に王冠マークがあった。

しかしこれだけの広大な土地、管理が大変だろうに。
経済危機とはいえ、公共の場所がこんなに美しく保たれている。
何やかや言っても、この国は大丈夫じゃないの?


駅まで続く道。
瀟洒な建物が並ぶ。


どちらかの個人宅の門にはこんなエジプシャーンなブロンズ像が。
地理的にも文化的にもエジプトが近いのかもね。


一時間に一本しかない電車がタイミングよく到着♪

エル・エスコリアル修道院は本当に美しい建物だった。
フェリペ2世が語った通り、「単純な形式にして気品と威厳に満ちた」場所だったもの。

もともとはガイドブックにあった写真に一目ぼれして行こうと決めたのだった。
こういう直感というか、一瞬で惹かれたものには概して当たりが多い。
こちらもその例にもれなかった。
自分の仕事に関してもいい追い風になったし、実りの多いワンデイ・トリップだった。 


メガヒヨ in SPAIN 21 《エル・エスコリアル前編》

2012年03月20日 | メガヒヨのホリデイ

とうとうスペイン観光の最終日。

本日は電車に乗ってエル・エスコリアルに行くことに。

チャマルティン駅から、RENFE近郊線で一時間ほど。
バスでも行けるけれど、本日は電車をチョイス。


車両の二階に席を取り、出発~♪


線路沿いにあったスペインらしい可愛いお家。
常に頭の中は「世界の車窓から」のテーマ音楽が流れている。

 
これも電車から見えた風景。
この送電鉄塔、牛の顔に似てないかな?
角と耳があるところとか!


El Escorial駅に到着♪
ちょうどバスが来ていたので、そのまま修道院へ。


5分ほどで修道院についた。
さっそく中を見学しよう。


(絵ハガキより借用)
1557年にフェリペ2世により建設が着手されたこの修道院。
27年もの歳月を経て1584年に竣工。
南北207m,東西161mに至る広大な建物である。

ちなみに日本の天正少年使節もこちらを訪れている。
この規模にはさぞかし驚いただろうな…。


(絵ハガキより借用)
上から見るとスペイン名物パティオ(中庭)がいっぱいあるなぁ。
でもこれって、ただのパティオではない。

フェリペ2世がサン・キノティンの戦いでフランスに勝利したのは8月10日。
その日は焼き網の上で殉教した聖ロレンソの日だった。
それ故、この修道院は「焼き網」をイメージして設計されている。
つまりパティオひとつひとつが、網目というはなし。


入口にて入場料10ユーロを支払う。
パンフレットは別料金、1ユーロ。日本語版は無いので英語版を購入。
だけどこのパンフレット、文字ばかりで中の見取り図も何もない。
順路の矢印だけを頼りに見学することに。 
こちらは本当に広いので、全体図が分からないのには参ってしまった!

ところでこのエル・エスコリアル修道院も、スペインの多くの例にもれず内部の撮影は禁止。
しばらくは借用写真にて解説するね


(絵ハガキより借用)
まずはこのエル・エスコリアルの建築当時の資料展示から。

建設に携わった技師・職人の息遣いが伝わってくる。
彼らの仕事が見事に500年後の世界にまで残るなんて!!
建物作りって、何て前向きな職業なんだろう。
メガヒヨはエンジニアではないけれど、似たような仕事をした人が当時この地にもいたんだろうな。
先人に敬意を抱きつつ、自分も誇りを持てた。


(wiki先生より借用)
美術館には数多くの展示がされている。
中でも見どころは「戦闘の間」。
長さ55mの壁面にフレスコ画が延々と描かれている。


(wiki先生より借用)
修道院の会議室だった場所には、数多くの有名画家の作品が並ぶ。
特にベラスケスの『ヨゼフの聖衣』は、ミュージカル『Joseph and the Amazing Technicolor Dreamcoat』の一場面そのままだったこともあり、興味を引いた。

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窓から外を覗くと素敵なお庭が。


フェリペ2世もこんな風景を眺めていたんだね。


季節は5月。
緑がまぶしい。 


(絵ハガキより借用)
美術館を過ぎると王家の霊廟へ。
世界史で名前を見かけたことのある王様、女王様の棺が安置されている。
そして別室には王族の墓所が並ぶ。
小さい王子・王女のお墓も少なくなく、胸が痛くなった。医療が発展していない時代だから仕方がないけれど。

不謹慎だけど、大理石で出来た棺は美術的に大変素晴らしく、ひとつひとつ眺めてしまった。
遠い昔でもない棺もあり、あらためてここは今でも「王国」なのだなと気付いたりも。


(wiki先生より借用)
大聖堂(バシリカ)に向かう途中にある天井画。
見上げると吸い込まれそうな感じ。


(wiki先生より借用)
この修道院の中枢でもある大聖堂。
とにかく大きくて、圧巻。


(絵ハガキより借用)
大聖堂の祭壇。
巨大ながらも見事なつくり。
訪れた当日もミサが執り行われており、観光客が立ち入れない時間が設定されていた。
敬虔な信者の方のためには、その様にした方がいいよね。
いくつもの寺院めぐりをしたメガヒヨもそう思う。


一通り見終わり、出てきたのはバシリカのファサード。

でもあれれ? 「地球の歩き方」に載っていた図書館は?
これって見なかったよ。
分からずに通り過ぎちゃったのかな~。

てなわけで、出口にいた職員の方に聞いてみた。
だけど英語が全く通じない。
よしっ! ふたたびスペイン語にチャレンジだ!!

「ドンデエスタ ? (パンフレットにある図書館の写真を指差す。)」

そうするとこちらの言わんとすることが分かってくれたのか、説明してくれた。
もちろんスペイン語で(笑)

だけど教えてくれていることが大体わかってしまった♪
指差しがあったおかげもあるけれど。
職員さんにお礼を言って、その方向に向かう。

このバシリカのファサードがある王の庭(Corurtyard of the Kings)。
そこには外部との境であるゲートがある。
その位置からファサードに向かって左側の方向に進むと階段があるので、そこを上っていく。

そしたらやっぱりあった!! 図書館!!

 
(wiki先生より借用)
なんて絢爛豪華!!
天井画も見事だけど、並べられている本もすごいよ。
展示されているのはレプリカみたいだけど、手の掛け方がハンパない。
それを見るだけでオリジナルの貴重さが伝わってくる。
あと地球儀。
これからも、当時のこの国の天井知らずの強気を感じた。

こちらの図書館では、大航海時代に列強として君臨したスペインの栄華をまさに見せつけられた。
うっかり通り過ぎることをせずに、スペイン語で聞いてまでここを捜し当てて、本当に良かった!!


メガヒヨ in SPAIN 20 《サン・ミゲル市場編》

2012年03月18日 | メガヒヨのホリデイ

ソフィア王妃芸術センターで現代アートを楽しんだメガヒヨ。
気がつくと夜の8時になっていた。
サマータイムのおかげでまだまだ外は明るい。

でも食事に行かなきゃな~ということで、スペイン版屋台村のサン・ミゲル市場に向かった。
ゴハンとお酒を美味しくいただくためにも歩いて行く。

 
アトーチャ通りを北西の方向に進み、気ままに脇道をいくと目の前にサンタ・アナ広場が展開した。
夕刻をカフェのテーブルで過ごす人々、こんな日常っていいな。


広場の正面にはエスパニョール劇場がそびえ立っている。
今回はフラメンコ以外のエンタメには触れなかったけれど、次回は是非劇場にも脚を運びたいな。


そしてこの旅行でおなじみのプエルタ・デル・ソルにまたやって来た。
これはマドリッドの紋章を表した『熊とヤマモモの像』。 


メガヒヨ、ここでお買い物タイム。
スペインに来たからには皮製品を購入したいと思ったのだ。
プエルタ・デル・ソルに面する最大手のデパート、エル・コルテ・イングレスにやって来た。


あれれ、この看板。
どこかで見たような…。


プラド美術館で見た、『ラ・メニーナス』のパロディなのね!
楽しい!!
画家のベラスケスがイケメンカメラマンになっているのもかっこいい♪


デパートはかなりの人混み。
色んな国の観光客でごった返しているよ。


買い物をする前に、サービス・カウンターで外国客用の割引カードを作ってもらうことをおすすめする。
パスポートを持っていってね。食料品以外の品物を10%引いてくれるよ。

メガヒヨは皮ジャケットが欲しくて色々探してみたのだけど、デザインとサイズが自分に合うものがなかなか見つからなかった。
正直、品質は断然日本の方が上。値段もそう変わるものではなかった。
だったらわざわざ旅先で買うこともないよね。

そんな訳で、色が気に入ったノンブランドのお財布だけを買ってデパートを後にした。
手ごろな値段だったけれど、これもちゃんと割引してくれたよ。


買い物にはまっていたらもう既に夜の9時半!!
市場に向かう途中、何やらマヨール市場で人だかりが。


騎兵隊による儀式が執り行われていた。
本日は5月2日。
1808年のこの日、ナポレオン軍に対してマドリッド市民が一斉蜂起した。
それを記念して、マドリッド自治州の日とされている。


マヨール市場からほどなく歩くと、サン・ミゲル市場にたどり着く。


市場には色んなお店が盛りだくさん。
食材はもちろん、調理済みのおかずやお菓子もいっぱい扱っているよ。
生ハムでしょ、パエリアに、オリーブ、コロッケ、サンドイッチ、キャビア、シーフードカクテル、お寿司…

とにかく美味しいものがいっぱいっっ!!

ワイン専門店もあり、ボトルはもちろんグラス単位でも売ってくれる
あちこちにあるテーブルで食べ物と一緒にいただけるよ♪


シーフード屋さん。
エビにしようか、カキにしようか…。
あとフジツボによく似たものも売っていた。
スペインの人もこういうの食べるんだなぁ。親近感
メガヒヨも前に地元でフジツボを食べたことがあるよ!


迷った末にカキを購入。
色んな種類のカキがあったので二つずつ食べてみたいと思い、指差ししながらスペイン語片言注文にチャレンジ!

「オラ! ドス、ドス、ドス。ポルファボール。」
…これってケンカ売っているんじゃないよ
(こんにちは。これ二つ、二つ、二つ。お願いします。)って意味ね。
ちゃんと通じたよ

しかしメガヒヨがカキを食べていると、決まって人様に声を掛けられるんだよね。
品川でも、広島でも、ニューヨークでも。
何でだろう?
よっぽど美味しそうに食べているからかなぁ(笑)


続いていただいたのは、トマトのピンチョス、タルティーヌ、
でもってサングリア!
美味しいものを少しずつ

本当は生ハムやパエリアも食べたかったのだけど、夜10時になると品切れになったり、一部のお店はクローズしていた。
いくら宵っ張りのスペイン人とはいえ、市場はやっぱり市場。
ガイドブックでは0時とか午前2時までと書いてあるけれど、これから行かれる方は参考にしてね。 


メガヒヨ in SPAIN 19 《ソフィア王妃芸術センター編》

2012年03月14日 | メガヒヨのホリデイ

飛行機のDelayのおかげで、本日のマドリッドでの時間が大幅に削減されてしまったメガヒヨ。
ちょいイライラしつつ、向かったのはソフィア王妃芸術センター。
現王妃様の名前を頂戴しているこの美術館は、19世紀末から今に至るまでのスペイン現代美術を所蔵。
あのピカソの代表作「ゲルニカ」も展示されている。


18世紀に建てられた病院を改装して利用。
スペインは歴史ある建物を大切にするね。


巨大な吹抜けエントランスにて、さっそく作品がお出迎え。


5月2日は祝日・マドリッドの日だったという訳か、入場料は無料だった。
結構タダで入れる時間帯があるので、ガイドブック等でチェックしておくのをお勧めする。

それではまずエレベーターで常設展示フロアの4階に上がるよ。

 

Torres García, Joaquínの作品。
左は失念、右は『Composición』。
お歳暮の缶詰・調味料セットをほうふつとさせる構図が気に入った!


こういう海産物盛り合わせ的な作品にも惹かれる。
ちゃんと作者の名前をメモしなかったのが残念でならない。


サルバドール・ダリの『窓際の少女』。


『アダムとイブ』と題された作品。
リンゴもヘビも出てこない、古典とは一線を画している。


他にも気に行った作品を眺めながら歩く。


現代アートって、よく分からないのだけど目がいってしまう。
こういうのも計算して描いているのかな~。


撮影自由のこの美術館も、ゲルニカが展示されている部屋だけはカメラ不可。
(なので美術館のサイトから借用。)
教科書等で見慣れていたこの作品。初めて実物を目の前にした瞬間、圧倒されてしまった。

無辜の庶民が犠牲となっている光景、これって福島の人災をほうふつとさせる。
状況は違えど、どうしてこういうことばかり繰り返してしまうのだろう。


ゲルニカはいくつもの習作を経て、そして何度も描き直されて完成されている。
これはその習作のひとつ。
いななく馬。
あまりにも似すぎている光景を、最近見たばかりだった…。

 
1937年のパリ博覧会のスペイン館の模型。
当時としては画期的なデザインの建物だったんだろうな。

他にはスペイン内戦当時の写真や絵をたくさん展示している部屋があった。
あまりにも深刻、そして近い歴史なので写真にはとても収められず。
学校の授業では取りあげられなかった分野なので、こういう機会でもなければ知るチャンスがなかったな。


ところでここもおなじみ、パティオを中心とした造り。
回廊の端に巨大メトロノームがあった。


そしてそして!!
スペインにあのちーすい丸が!!
メガヒヨがNick Adamsくんと同じくらい愛するちーたむ!!

ぷーん~`( ・ v・)´

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キングレコード


と驚いたものの、その正体はマックス・エルンストの『美しきドイツ女性』という彫刻作品だった
でも、ちーたむそっくりだったなぁ。


でもって…最後にびっくりしたこと一つ。
階段の踊り場での特別企画だったんだけど、資本主義の腐敗を皮肉ったカトゥーンが展示されていた。
世の中をネズミ講のシステムに照らし合わせている。

おもしろ~いと思いながら次々と見て行ったのだけど、だんだんその表現は規制知らずになってきて、
とてもじゃないけどカメラに収められなかった
小学生が喜ぶような下ネタばっかりだったんだってば!!


当初、メガヒヨはこちらの美術館の名前を聞いて、
「日本にも美智子皇后美術館があれば素敵なのにな~。」と思ったんだけど、
仮に実現したとしてもこういう作品は展示されないだろうな~

スペイン当局のその大らかさに、改めて感心するのであった。 


メガヒヨ in SPAIN 18 《サンティアゴからマドリッドに戻る編》

2012年03月13日 | メガヒヨのホリデイ

オバケにおびえた夜が明けて。
結局メガヒヨは何も見なかったし聞かなかった。

生まれてこのかた昨日までそんなもの見たことないので、きっと明日も見ることはないのだろう。


連日、「日本全国酒飲み音頭」状態で胃もたれ気味のメガヒヨ。
朝食会場に向かう。
ここはオブラドイロ広場が見渡せる宿泊客限定のレストラン。


生ハム、オムレツ、フルーツ、ケーキ、とにかく色々盛りだくさんの朝食!!


テーブルには可愛らしいコーヒーポットと、適度に温まったミルク。


胃もたれ気味のメガヒヨ・ブレックファスト。
なにげに酒のつまみ系が揃っている(笑)
冷やしたシャンパンも用意されていたのだけれど、後ほど大聖堂にうかがうのに酔っていたら失礼だと思い、断念!


デザートにフルーツ。
こちらのホテルのオレンジ、信じられないほど甘かった。
子供の頃のバレンシア・オレンジって酸味が強いイメージしかなかったけど、今までに食べたオレンジで一番美味しかったかも!!

ちなみにこちらで余った朝食は、巡礼者の方々に提供されるとのこと。
お遍路さんへのご接待みたいなものかな?

 
食後、てくてくと周囲を散歩。
これもまた大聖堂のご近所、修道院の建物を利用したSan Francisco Hotel Monumento。
趣のある外観にうっとり…。

 
季節は5月。
バラの花が咲き始めている。


こちらもかっこいい教会。
名前は分からなかったけど。

 
冠マークがあるから、王様関係のチャペルなのかな?


そしてそして。
朝日がまぶしい中、今回の滞在での最後の拝観へ。

 
人がまだ少ないときにお邪魔しまーす。
ホントいうとね、大聖堂周囲には物乞いの方々が少なからずいらっしゃったり。
メガヒヨ写真にはあまり写ってないけどね。

 
ミサが始まる前なので、ノンフラッシュでヤコブ像を撮らせていただいた。
この後に日曜より規模が小さめのミサがあったけれど、あの美声のシスターは登場されなかった。
代わりに男性聖職者が歌っていたけれど、フツーに上手いだけだった。
のど自慢だと合格出来るか、鐘二つか、微妙なところ。

 
メインの祭壇を横から撮らせていただいたところ。
ミサに使うのかな?
様々な銀器があるよ。
レ・ミゼラブルを思い出してしまう!


大聖堂、サイドの祭壇にあるSantiago matamorosの像。
9世紀の英雄らしい。
イスラムとの戦いは大変だったからね。


メガヒヨの大好きな懺悔部屋。
各聖堂で色んなデザインがあるよね!
実際にご利用になっている方は見かけなかったな。


大聖堂をお暇したところで、こんな可愛いワンちゃんに会った♪


もちろんこの子はお仕事中。
飼い主さんにチップを払って、写真を撮っていただいた。

大聖堂前ではこういう写真モデル的な大道芸(?)が多い。
5月1日には「聖おにいさん」的なイエス・キリストのコスプレさんもいらした(笑)
えぇ!? そんな格好して罰あたりじゃないの?
例えるなら、高野山で弘法大師、東本願寺で親鸞聖人の格好するようなものじゃない


カテドラルより南西方向にある歴史博物館。
入場は無料。
中は狭くてメガヒヨはすぐに見終わってしまったけれど、見る人が見ればとても貴重な展示なのかも!?

 


一通りの散歩から戻ったら、ホテルの部屋が清掃されていた!
メガヒヨはもうチェックアウトするのに
さすが5つ星!!
お礼の言葉とともに、心ばかりのチップをテーブルに置いて帰る。


お世話になったPARADOR DE SANTIAGO DE COMPOSTELAを後にして、市街地へ。
バスで空港へと向かう。


余裕をもって到着したものの…。


またもやDelay!!
どーなってんだ!? イベリア航空
あまり美味しくないパイを食べながら待ち続ける羽目に。
(もちろん自腹)


結局2時間遅れでサンティアゴ・デ・コンポステーラを発った。


何とか無事にマドリッドに到着。
地下鉄で市内へ。
回数券MetroBus(メトロブス)は購入済みだけど、空港追加料金が必要なので券売機に1ユーロ投入。


またもや戻ってきたグランビア。
宿泊も同じHotel Senator Gran-Via。


今度はパティオ側ではなく、大通りに面した部屋。
やっぱり自然の光って大事だなぁ。


パラドールのバスルームと比べちゃいけないけどね。
お値段を考えると充分すぎるほどだし。

 
今回のバスルームはお手洗いとバスタブが同じ空間に。
やっぱりこちらの方がだんぜん使い勝手がいいな!
次にこちらにお世話になる際は、大通り側を指定しようっと。


メガヒヨ in SPAIN 17 《パラドールに宿泊編》

2012年03月11日 | メガヒヨのホリデイ

サン・マルティン・ピナリオ修道院の美味しくてリーズナブルなランチに満足したメガヒヨ。
お次はTRAIN SPORTESで市内一周観光へ繰り出すことに。


ヨーロッパ中で見かけるこの機関車型観光車両。
トレドでもお世話になった。
ここでの乗車料金は5ユーロ。


運転手は若い女性。
観光名所の解説は録音ではなく、彼女が運転しながら説明してくれる。
こんな長い車両を走らせながらだもんね。器用だなぁ…。

 


街のいたるところに歴史ある建物がいっぱい!

 
でもこんな感じの近代的な建物もあったよ。
県民ホールみたいな公共施設の様だったけど。
お堀の中に建っていて、これも素敵だった。

 
さて。今夜は大聖堂に次ぐ名所、
PARADOR DE SANTIAGO DE COMPOSTELA (旧称 レイエ・カトリコス)に宿泊するよ。
パラドールとは、歴史ある建物をホテルとして営業しているスペイン国立のホテル・チェーンのこと。
こちらも例にもれず、1499年に王立病院として建てられている。


入ってすぐのホール。
柵の向こう側には宿泊客しか入れないようになっている。

 
モニターには嬉しいメッセージが!!
(2011年5月現在) 


入口ホール近くのサロン。
重厚なインテリア。

 
ホテルには二つのパティオ(中庭)がある。


そしてそのパティオを囲むようにクロイスター(回廊)がある。


クロイスターには絵が飾られていて、ちょっとした美術館のよう。


そしてそして。
そのクロイスターを囲むようにしてまた廊下があり、そこから客室に入れるのだ。
なんて贅沢な設計!!


象嵌細工の素敵な家具もさりげなく置かれていたり…。

 
むきだしの石造りの階段、梁などは建造当時を思い起こさせる。


入口ホールの柵を上階部分から見下ろしたところ。


柱一つとっても、見事なつくり。

 
あちこちにこの様なサロンやライブラリがある。


メガヒヨが宿泊したお部屋。
形だけとはいえ、天蓋つきベッドは生まれて初めて!!


なにもかも、メガヒヨにはもったいない位!!


クローゼット。
これをフル活用する位、滞在してみたいものだなぁ。 


さてさて。
職業柄、一番興味を惹かれる水回り。
5つ星だけあって、シャワーブースがバスタブとは別にあるね。


ホテルの紋章付きのお風呂はジェット機能完備。
でもいまいち使い方が分からなかった。
お湯を抜いた後にブォーンと作動したりして


シャワーも多機能型。
複数のノズルから豊富なお湯がほとばしって、気持ちいい!!
こういう歴史的な建物に最新の設備が整っているのって、心が震えるくらい好き!!


お手洗いは四角だった。
仕事でもプライベートでも、こんな形を見たのは初めて。


シンクはダブルだった。
でもこのメガヒヨには必要なし
こういう場所は一人で来るものではないと思い知らされる。

あ、アメニティは大抵のものが揃っていた。海外では珍しい歯ブラシも。
でも日本人の口には合わないくらい、大きかった。


アメニティのひとつ、靴みがき。
写真だと分かりづらいけど、点字表示もされているよ。


さて。夜も更けてきた感じ。

 
本日は屋根に上ったり、色々アクティブにして疲れてしまったメガヒヨ。
下着姿でだらーんとベッドで寛いでいた。
そんなとき、ドアをノックする音が!!
でも急に服なんて着られないし、無視していた。

そうしたら何と、ガチャガチャと鍵が開けられている気配!!
悲鳴をあげて、侵入を防ごうとドアに駆け寄る。

一歩遅く、開いてしまったドアの向こうに立っていたのは…
何のことは無い。夜のチョコレートサービスのセニョーラだった。
赤っ恥をかきながら、あられもない格好のメガヒヨ。お礼をいってチョコレートを受け取る。
場馴れしていたら、すぐに予想できたこの訪問者。
ひとつ学習できたものの、ドジを披露してほろ苦さを味わった


ほろ苦さはお酒で洗いながそうと、ホテル内のレストランへ。
メイン・ダイニングはコースを完食出来無さそうなのと、女性ひとりの引け目から敬遠してしまった。
なもので、もう一軒のレストラン。ガリシア料理のEnxebreに行ってみることに。


庶民的な雰囲気。
ホタテとひょうたんのメニュー立てが可愛い!


ここはグラスワインがあった!
連日お一人さまフルボトルは体にやさしくないものね


くるみとクリームチーズのサラダ。
この組合せ、とっても美味しかった! 家でもやってみよう


ホタテ貝のガリシア風。
やっぱ、サンティアゴ・デ・コンポステーラに来たらこれを頂かなきゃね!!


ラストはカフェ・コン・レチェで締め。
トータルお値段は27.5ユーロ。
カジュアル・ダイニングとはいえ、5つ星ホテル内にしては良心的

 
おなかいっぱいになり外で風に当たると、目の前にはライトアップされた大聖堂。
こんな遠くまで一人で来て、これ程まで美しいものを見られるなんて!!
このような瞬間は、自分の人生が好きでたまらなくなる。胸が締め付けられるくらに
もちろん、この幸せが家族や職場の皆さんのバックアップありき、ということも忘れないでいる。


幸福感に包まれながら寝るとしよう。
おやすみなさ~い。


とはいえ、しょせん庶民のメガヒヨ。
こんな豪華な部屋は身分不相応だった。

あまりのベッドの高級っぷりになかなか寝つけず、何度も起きてしまった。
鐘のうるささに悩んだあの修道院の小さな部屋の方がまだ落ち着けた位(笑)

しかもあまりの歴史のありっぷりに、オバケが怖くなってしまった。
だってここ、昔病院だったんだよね…

再び眠りに落ちるまでは、かなーりびくびくしながら布団にくるまっていた。
やっぱりこういう場所って一人で来るものじゃないと、つくづく思い知らされた。