メガヒヨの生息日記

メガヒヨ(観劇、旅行、鳥好き)のささいな日常

『ガラスの仮面~ふたりのヘレン~』さいたま千秋楽

2010年08月30日 | 国内エンタメ
メガヒヨは俳優の細田よしひこ氏のファンである。

彼の初舞台『音楽劇ガラスの仮面~ふたりのヘレン~』の埼玉公演が、27日金曜日に無事に千秋楽を迎えた。
メガヒヨは上演二日目にも行って来たのだが、よっしーの成長ぶりが見たくてこの日もチケットを取った。
平日なので会社は有給休暇を取った上でのことである。

座席はセンター最前列少々上手寄り。
千秋楽なのにこんないい席が取れて本来なら小躍りして喜ぶべきなのだけど、メガヒヨのテンションはそれ程でも無かった。
第一幕ではよっしーはほとんど舞台に上がらずに、座席にてマヤちゃんの舞台を見守る桜小路くん(またの名を観客A)を演じているのである。
その位置はメガヒヨの座席から数列おいてほぼ真後ろ!!
フクロウのように首をぐるんと回さない限り彼の姿は見えないということが、15日の観劇で既に分かっていたのだ。

ところが当日いざ座って開幕してみると、最前列席ならではの迫力が押し寄せてきてこの席に座れたことを心から感謝した。
一番良かったのは助演女優賞授賞式のシーンで目の前に大和田美帆ちゃんと奥村佳恵ちゃんが座ったことかな。
やっぱりどんな演目でも、かぶりつきはいいものである。

ところで。
前回ではバックステージツアーに参加したため、開幕前によっしーがいつ舞台に上がったかが分からなかったけど、今回はそれを確認出来た。

開幕5分前に麗役の月川さんと戯れながら、下手側の通路から上がっていた。
そして一旦下手袖に下がり、グレーのTシャツ・ブルーのボトムに着替えてから、最後列下手で踊っていた。
前の観劇では似たような髪型の俳優さんがいたこともあり、なかなか本人を見つけられなかったんだけどね。

よっしーは頑張ってダンスについていっていた。
動きが左右逆になってしまうところもあったのだけど
彼ならそれも御愛嬌って感じで。(バカファンモード)

ところで当日はさいたま公演千秋楽ということで、さまざまなアドリブ・ハプニングがあった。

まず子守のたずのシーン。
細工の入った背負い人形の首がポロリと落ちるあそこ。
マヤ役の大和田美帆ちゃんが人形をぽんと叩くと、なんとその首は舞台から転がり落ちて客席前まで行ってしまったのである。
美帆ちゃんは大きい目をさらに見開いてそのままフリーズ。
脇から控えていた俳優さんが黒子のように拾い上げ、さっと人形を舞台床に戻した。
そして元の演技へ。
あの間はよく取れていたなぁ。
拍手も喝采だった。



しかしこの演目。最前列にいるといろんなモノが落ちてくる。
ヘレン役オーディションの際のおもちゃ、もしくは俳優さんなど(笑)。
たずのシーンでいたずらを仕掛けた俳優さんが舞台から落ちる所があったんだけど、これはメガヒヨの席の真ん前に落下してきた。
いや。ぶつからないと分かっちゃいるけど、実際とても焦ったよ。
それにしても舞台俳優さんは運動神経がとぎすまされているなぁ。寸止めだったもの。


あと、我らがよっしーの見せ場。「じゃぁまたね」の前のシーン。
月川悠貴さん演じる麗ちゃんと桜小路くんのやりとり。
これは前回観たときとまったく違った。
前のときの麗ちゃんは桜小路君に対して「マヤを簡単に渡さないよ。」って雰囲気があったんだけど、今回は面白がって彼をいじっている模様。
挙句の果てはわざとぶつかって二人をハグさせる等、初々しいカップルを応援する姉貴っぷりを見せていた。
これは月川さんのアドリブだよね?
ありがとう!!よっしーにこんな美味しいシーンをプレゼントしてくれて



よっしーも振り回される役どころを可愛く演じていた。
なんか原作とはちょっと違うけど、このシーンはすごく和めた。
これの後に厳しいヘレン役の稽古の場面があるだけに、ほっと出来る時間だったと思う。


さて。ラストのナンバー「光の道」。
よっしーは新納慎也さん演じる速水さんから三歩下がりつつ下手から登場。
バックステージツアーでメガヒヨが見つけたバミの位置に立って歌ってた。
でももう目印は必要じゃない様子。

速水さんと一瞬微笑み合って歌っていたのが、なんとも可愛らしかったな。
今の原作では恋敵なんでちょっとおかしいんだけど、まぁ作品初期の話だから速水さんも桜小路くんをまだまだ子供だと思っている頃だものね。




そしてカーテンコール。
さいたま公演千秋楽ということで、かなり盛り上がった。
舞台上では花火も。
よっしー、ちょっとびっくりしてた感じ。
あとおじぎも他の俳優さんより深々としていた。
礼儀正しいな~と思いつつ、その間顔が見えないからもう頭を上げてとも言いたくなったり

数度のアンコールの後に閉幕となり、メガヒヨは満足しながら劇場を後にした。

出待ちの誘惑も全く無かった訳ではないけれど、メガヒヨは国内ではまったくのチキン!!
小娘ちゃん達と張り合いながらステージドアで待ち構える勇気は持ち合わせていないのだった。
まぁ、メガヒヨにとってよっしーは『Guilty Pleasure』だしね
(クワストさま、便利な言葉を教えて下さりありがとうございます♪)

とっても楽しめたよっしーの初舞台。
これを機に色んな舞台に出て欲しいなぁ。
彼のためならチケット取りの苦労や、多少遠い劇場への行き来など全く気にならないメガヒヨなのであった。

メガヒヨ in NY 17 《BILLY ELLIOT編》

2010年08月23日 | NEWYORK
いよいよ、2010GW NY旅行のトリを飾るのは『BILLY ELLIOT THE MUSICAL』。
日本ではリトル・ダンサーとして公開された映画のミュージカル版。
2005年春にロンドンで初演、2008年秋にブロードウェイで開幕した。

メガヒヨは2006年春にロンドンで観ているので今回2度目の観劇である。
しかし同一作品でもWEST ENDとB'wayでは大きく演出が変わることも多い。
MARY POPPINS』なんかもそうだしね。
どうなることやらと思いつつ、席についた。

【あらすじ】
1984年のイギリス北部、小さな炭坑の町。
11歳のビリーは、炭鉱夫の父と兄、認知症の祖母と暮らしている。
父と兄は長期化しているストライキに参加しており、一家の収入は途絶え苦しい状態が続いている。
父はビリーに男らしさを期待し、なけなしの金でボクシング教室に通わせている。

ある日ビリーはボクシングのコーチから、練習場の鍵を次に使用するバレエ教室の講師に渡しておくよう言われる。
バレエ講師ウイルキンソン夫人は鍵を渡そうとするビリーをレッスンに巻き込んでしまう。
うやむやなままレッスンに参加してしまったビリーだが、ダンスの楽しさにいつの間にか引き込まれてしまう。
一方、夫人もビリーの隠れた才能に気付くのだった。

彼女はビリーにロイヤル・バレエスクールを受験させることを決意。
特訓をほどこし受験の朝を迎えるが、ビリーの兄がストライキの暴行行為で逮捕されてしまったことで会場に行けなくなってしまった。
同時に内緒にしていた家族にバレエのことがばれて、ビリーはその道さえ断たれる羽目に。

その年のクリスマス。
ビリーは一人踊っている。
その並々ならぬ才能を見た彼の父は考えを思い直して、ウイルキンソン夫人にもう一度受験をさせてやってほしいと頼み込むのであった。

学校は奨学金があるものの、受験にも先立つものが必要。
援助するといった夫人の申し出を断り、父ジャックは自らが先頭を取って参加してきたストライキをやめて炭鉱に戻った。
共にストライキで戦ってきたビリーの兄トニーは、父に怒りつつ抗議する。
しかし父は涙をこぼしつつ語る。
「あの子には才能がある。チャンスを与えてやりたい…。」

心打たれた炭鉱夫達は、スト参加組もスト破り組もビリー親子にカンパを施す。
ロンドンへの道が開かれたビリー。
父と一緒にロイヤル・バレエスクールの門を叩き試験を受ける。
しかしながら他の受験者といさかいを起こし、窮地に立たされてしまった。
破れかぶれで臨んだ面接。
面接官が投げかけた最後の質問へのビリーの答えは…?



メガヒヨが座った席は、オーケストラセンターD列。
上演日一週間前に放出されるプレミアムシートを定価で買ったものである。
おかげで細かい演出までよく見えた。

それにしてもロンドン版と比べてこんな感じだったっけー?と首をかしげるシーンも度々。

まずバレエガールの演出が細かい。
ロンドンはその他大勢扱いだったけど、ブロードウェイは一人ひとり丁寧に演技がつけられている。
これはいい進化だと思った。

あとブロードウェイ版は全体的に笑いをかなり重視している傾向だ。
特筆したいのは「Born to Boogie」。
ロイヤル・バレエ学校受験のための特別レッスンでのナンバー。
師弟二人が踊るのにつられて、ピアノ奏者のブレイスウエイト氏がスプリットを披露するギャグが元々ある。
今回はそのテイストがかなり拡大されている模様。
この一曲はブレイスウエイト氏が主役といって過言でないほど。
面白いっちゃ面白いんだけど、ビリーがダンスで自分を表現するのに目覚める大事なシーンなんだから、少々やりすぎなんじゃないのと正直感じた。

そして一番驚いたといえば「He Could Go and He Could Shine」。
この作品の佳境というべき、父ジャックがスト破りをして兄トニーが激しく抗議するというシーン。
確か映画やロンドン版では、トニーは炭鉱に向かう父を発見して絶叫し号泣していたはずなんだけどブロードウェイ版では違った。
父を見つけた彼は、いきなりグーで殴りかかるのである。



…こんな話だったっけ!?
ちなみに兄トニーを演じているのはWILL CHACE。
ブロードウェイでは何かと仕事が途切れない俳優さんである。
メガヒヨは前にもこの方を見てるけど、「こんな話だったっけ?」と思わせたのは今回だけではない。
『MISS SAIGON』でのクリス役のときもそうだった。
芝居の一つ一つがとても大きくて、独特のテイストを持っているよね。
しかしこの方ももう40位のはず。ビリーと並べるとどう見ても親子に見えちゃう


そういえば。
アンサンブルの中に懐かしい名前を見つけた。
2001年オープンのプロデューサーズで麗しいテナーを響かせていた俳優さんが、炭鉱夫の一員として参加されているのである。
金髪で目を奪われるようなハンサムだったから、きっとトニー役のアンダーに入ってたりするのね、とメガヒヨは思っていた。
しかしその期待は儚く泡と消えた。



なんか…とってもふくよかに変身されていたのである。
というか2倍くらいに膨れ上がっちゃったという感じ。
2005年位にはまだまだそんなことは無かったので、この5年間に何かがあったのね。

少々信じられなかったメガヒヨは、往生際わるくも彼のサイトにアクセスしてみた。
そうしたらメタモルフォーゼの途中経過写真が載っていた。現在における最終形態はさすがに無かったけど。
ということは今のは仮の姿で、いつかは痩せてくれる気でいるんだよね?
太るということは決して全否定することでは無いのだけど、ショービズ界においては致命的なほど仕事の幅に制限を受けるのは言うまでもない。
好きな俳優さんたちには体型維持に努めてほしいなぁと、しみじみ思ったのであった。

そうそう。肝心なこと!
今回のBILLY役はJACOB CLEMENTE君。
ダンスは発展途上に見えたものの、とてもキュートで旅疲れのメガヒヨもだいぶ癒された。
BILLY役の子によって振付が違うという「Electricity」はクラシックバージョン。
ロンドン・オリジナルキャストのLIAM MOWER君と同じである。
こちらの方がコンテンポラリーより好きだから嬉しかったな。

さてこのミュージカル版『BILLY ELLIOT』。
映画版を観たコンポーザーELTON JOHN氏が感動のあまり腰が抜けてしばらく立ち上がれなかったあの日から10年。
上演の輪は広がり、この2010年秋にオープン予定の韓国を始めアジアにも波が押し寄せている。
なんと日本でも2011年夏に上演とのこと。(2010年1月の情報)
…やっぱ春夏秋冬劇団でやるのかなぁ?
最近子役登用の演目が多いものね。

なんやかんや言って、オープンしたら観に行ってしまうんだろうなぁ。
しかしながら日本は子役の就業を夜8時までに制限している悪法がある。
それまでに法律が改正されればいいなぁとメガヒヨは思うのであった。

メガヒヨ in NY 16 《SONDHEIM on SONDHEIM編》

2010年08月14日 | NEWYORK
いわずと知れたブロードウェイの巨星STEPHEN SONDHEIM。
彼の作品を集めて期間限定のレビューコンサートが開かれるよ、てな話を聞いたので迷わず予定に入れた。
しかも出演は、BARBARA COOK先生、VANESSA WILLIAMS様と来た!!

旅前半とはうって変り、初夏の気候の日曜日。
メガヒヨはSTUDIO54に向かった。
クーポンで購入出来た席は上手メザニン中央より通路側1列目。
遮られるものがなく、ゆったりとショーを楽しめる位置。

舞台には大型ディスプレイが1ダースくらい並んで、映画館の様なスクリーンを作っていた。

ショーはBARBARA先生を始めとする4人の女性シンガー、TOM WOPAT氏ら4人の男性シンガーらが代表作を歌い、途中に映像画面からSONDHEIM氏が割り込んできてトークをするという構成。


そしてこれが曲目一覧

「I'll Meet You at the Donut」
By George (1946)

「So Many People」
Saturday Night (1954)

「Something's Coming」
West Side Story (1957)

「Smile, Girls」
Gypsy (1959)

「Invocation/Forget War」
「Love Is in the Air」
「Comedy Tonight」
A Funny thing Happend on the Way to the Forum (1962)

「Anyone Can Whistle」
Anyone Can Whistle (1964)

「Do I Hear a Waltz」
Do I Hear a Waltz (1965)

「Take Me to the World」
Evening Primrose (1966)

「You Could Drive a Person Crazy」
「The Wedding Is Off」
「Multitudes of Amys」
「Happily Ever After」
「Being Alive」
「Company」
Company (1970)

「Ah, But Underneath」
「Waiting for the Girls Upstairs」
「Losing My Mind」
Follies(1971)

「Send in the Clowns」
「A Weekend in the Country」
A Little Night Music(1973)

「Ent'acte」
Pacific Overtures(1976)

「Epiphay」
Sweeney Todd(1979)

「Now You Know」
「Franklin Shepard, Inc」
「Good Thing Going」
「Opening Doors」
「Not a Day Goes By」
「Old Friends」
Merrily We Roll Along(1981)

「Finishing the Hat」
「Sunday」
「Beautiful」
Sunday in the Park with George(1984)

「Children Will Listen」
「Ever after」
Into the Woods(1987)

「Something Just Broke」
「The Gun Song」
Assassins(1990)

「Fosca's Entrance(I Read)」
「Is This What You Call Love」
「Loving You」
「Happiness」
Passion(1994)

「The Best Thing That Ever Has Happend」
Road Show(2008)

以上、こんな感じ。
赤い字の作品はメガヒヨが英語日本語問わずに観たことのあるもの、青い字はCDで学習済みのものである。
知らない作品がかなり多くて、すごく素敵な曲があっても内容がよく分からなくて残念だった。
上演の機会があったら、出来るだけ観に行くことにしようっと。

そうそう。
一幕で早々と「Send in the Clowns」が紹介されたのだけど、
それはYOUTUBEの素人演奏映像を、子供の演奏から男声合唱団までつなぎ合わせたものだった。
こんなにも愛されてますよ、みんな一生懸命演奏してますよってちょっと皮肉を効かせた感じで

をいをい、これだけ実力のある女性シンガーを揃えてて、SONDHEIMの代表作をこんな扱いか~!
ってメガヒヨはメザニンで地団駄を踏んじゃった。
でもその後二幕でBARBARA大先生がしっとりとソロで聴かせてくれたので良かったんだけどね。

このショーは出場者全員実力派揃いで、どの歌もとても気持ち良く聞けた。

特にメガヒヨはERIN MACKEY嬢に注目した。
鈴を転がしたような声って、まさしくこんな感じ。
つい最近まで『WICKED』でグリンダを演じていたという話だけど、是非観てみたかったな~。
しかしちょっと前の若いフローティング・ソプラノの女優さんはオペラ座のクリスティーヌ役出身が多かったけど、
今はグリンダ役を経由してメジャーになるというケースも増えているのね。

VANESSA様は神から愛されているかのように、様々なものをギフトされたディーバ。
歌唱力も高く、外見もいわずもがなの美しさだった。
『A LITTLE NIGHT MUSIC』のデジレ役は男性を翻弄する神秘的な女性なのだから、彼女が演じたらハマると思う。
でも北欧の話だから、非白人だと無理なのかな~。

TOM WOPAT氏は素敵なおじ様だったけど、バーニーのアニ銃の頃からだいぶイメージは変わっちゃったな。
まぁ10年も経っているのだから仕方ないんだけど。
でもこんな素敵なミドルエイジの俳優は日本にはなかなか見つからないので、B'wayの役者層の厚さは羨ましい限り。

NORM LEWIS氏は2年前の「THE LITTLE MARMAID」のトリトン王以来。
この方のバリトン・ヴォイスは心揺さぶられるな~。
とにかくセクシーなのである。

そしてBARBARA COOK先生。
『CANDIDE』のクネゴンデ、『THE MUSIC MAN』のマリアン、『SHE LOVES ME』のアマリアのオリジナルキャストを勤めたB'wayの生ける伝説である。
メガヒヨはそれだけの経歴の方を拝見できるだけでもありがたいって気持ちで、あまり実力的には期待しない気持ちでいたのだけど、それはいい意味で裏切られた。
80代半ばにも達するのに、艶やかな声と豊かな声量で問題なく現役を勤められている。

日本だとそれ位の年齢の方は人間国宝みたいな感じで祀り上げられちゃって、舞台に立っているのだけでも貴重という扱いなのに、ANGERA LANSBURY先生といいB'wayはあくまで実力勝負のようだ。



あと冒頭でふれたSONDHEIM氏のトークについて。
80歳を迎えた氏の貴重なお言葉なんだけど、残念ながらメガヒヨはほとんど聞き取れなかった。
回りの人たちはすごく受けていたから口惜しいな~。
メガヒヨが映像から感じたことといえば、

・さすが巨匠。素敵なご自宅にお住まいで。
・80のじい様があんな強そうなお酒をストレートで、しかも昼酒はダメでしょ。

てな程度…orz

映像を見ると、看板の写真よりだいぶ歳とっちゃったな~と正直感じたのだけど
それでもまだまだお元気なご様子。
健康を保たれて、これからも頑張っていただきたいなと思ったのであった。

ガラスの仮面バックステージツアー

2010年08月13日 | 国内エンタメ
さいたま芸術劇場 音楽劇『ガラスの仮面~二人のヘレン~』ではバックステージツアーを開催している。
メガヒヨとよっしーファン仲間のアスカさんは迷わず、事前申し込みの上参加した。

バックステージツアーとは言っても舞台袖は立ち入り不可で、開幕前に既にオープンになっているステージを一周するのみだった。
上演開始前の切羽詰まっている時に観客が見学してもいいの?と疑問だったのだけど、納得。

でもステージに上がる機会なんてなかなか無かったので嬉しかった。
劇場係員の方に引率されて、天井のバトン(照明を吊り下げる器具)、床のバミ(小道具や役者の立ち位置の目印テープ)などの説明を受けた。

ここでメガヒヨ「優」と書かれたバミを発見!!
この作品で「優」というと、細田よしひこ君が演じている「桜小路優君」のことに間違いない。
いくつかあり、場面ごとに数字が書かれていて「ここによっしーが立つのね。」と嬉しくなった。

でもここであることに気づく。
彼よりも出番がいっぱいのはずのマヤちゃんのバミが無い。
それどころか、亜弓さん、速水さん、月影先生のものも見当たらない。
もちろんその他の役名も見当たらず、張ってあるバミといったら「冷蔵庫」「ソファ」などの小道具名ばかりなのだ。

これはもしかして…。
一人だけバミありって、スタッフさんによる心優しい初心者仕様!?

我慢できずにアスカさんに耳打ちした。
その瞬間、満面の笑顔。
そして二人で萌えまくった。
「よっしー、可愛すぎる…。」

なんか小鳥やリスの巣穴を見つけたような気持ちで、とても幸せを感じた時間だった。

音楽劇『ガラスの仮面~二人のヘレン~』

2010年08月13日 | 国内エンタメ
ニューヨーク旅行記がなかなか終わらないけど、こちらの記事を忘れない内に書いておきたいなと。

メガヒヨは俳優の細田よしひこ氏のファンである。
その彼が初舞台を踏むという訳で、神奈川県の海沿いからはるばる埼玉県まで表記タイトルを観に行ってきた。
原作の漫画も大好きだし、しかも演出はあの蜷川幸雄氏!
よっしーファン仲間のアスカさんと、わくわくしながら劇場に向かった。


ホールに足を踏み入れると、緞帳は閉まっておらずステージが奥まで解放されていた。
開演前ながら、キャストの方々がステージに上がりウォーミングアップしている。
いつしかその人数は増えてセンター女性を中心にダンスレッスンが始まった。

よく見るとメインキャストも一緒になって踊っている。
センター女性のななめ後には亜弓役の奥村佳恵ちゃんがいた。
よっしーもいるはずなのになかなか見つけられず、舞台から去る際にようやく気がついた。

プロローグが終わり本編が始まった。
今回の舞台は、原作漫画の演劇コンクール終了後からアカデミー芸術祭授賞式までのストーリーを追う。
文庫本でいうと4巻前半から8巻前半まで。
劇中劇も「嵐が丘」のシーンから始まり、多少原作の展開を前後させて「王子とこじき」「ハムレット」「石の微笑」「テンペスト」「おんな河」「奇跡の人」と続く。
実質2時間半の上演時間によくこれだけの内容を無理なく盛り込んだと思う。
ダレることも置いて行かれることもなく、濃い時間があっという間に過ぎ去った。

肝心のキャストについて。
主役の北島マヤ役には大和田美帆ちゃん。
小柄な感じで原作そのまんま。
さすが豊富な舞台経験と、家庭環境(父上・大和田獏、母上・岡江久美子)由来の素質の良さで、しみじみ上手いな~と感じさせられた。

子守のたず役での間の取り方はさすが絶妙。
大女優養成ギプスのシーンでは本当に痛々しかった。
ヘレンの演技一連では、原作のいくつかのコマを見事にそのまま再現していた。
漫画のファンはこれには嬉しい限り。

主演ということで開幕中観客は彼女をずっと追い続けるのだけど、
演技の緩急がしっかりついているのでこちらは全く疲れなかった。
観客視点に沿ってくれて、見せ方をよく分かっている女優さんなんだなぁと思った。


対する姫川亜弓役には奥村佳恵ちゃん。
舞台で拝見するのは初めてだけど、見とれてしまう位綺麗。
ドラマの『エンゼル・バンク』にも長谷川京子さんの同僚として出ていたっけ。
職場の不思議ちゃん役で、美貌が勿体なかったけど。

勿体ないといえば、今回の劇中劇「王子とこじき」。
半端ないこじき振りで、「蜷川さん、こんな美少女にここまでさせるの~?」とびっくりさせられた。
彼女にはかなりの舞台根性を感じた。

さらに漫画にないオリジナルの劇中劇、シェイクスピアの「テンペスト」では怪獣キャリバンをダンスで表現していた。
これはかなり舞踏センスがないと難しい役。
お人形の様な顔をメイクで覆い隠し熱演していた。
こちらはもう目が釘付け! もっと観ていたかったなぁ。


そして紫のバラの人・速水真澄役には数々のミュージカルでおなじみ、新納慎也さん。
立ち姿は少女漫画から抜け出てきたといわんばかり。
メガヒヨの座っていた席に面した通路によく立ちどまって芝居をされていたので、とても間近に拝見することが出来た。
でもお顔をガン見するのは照れてしまうので、ずっと手ばかり見てた
(綺麗な指先だったなぁ…(*´д`) )

ソロナンバーを2曲ほど披露されていたけど、歌唱力は群を抜いていた。
何やらよっしーにも歌唱指導をしてあげていたとのこと。
生き馬の目を抜く芸能界なのにいい人だなぁ。
その話を聞いてからは、メガヒヨの中では好感度がウナギ昇りになっているのであった。


月影先生役の夏木マリさん。
外見は数年前のドラマ版の野際陽子さんに優らず劣らずの再現っぷり。
でもキャラクターの解釈は違った感じかな。
元華族かと思う位上品だった野際さんに対し、夏木さんの先生は品がありながらも積年の苦労をにじませていた。
歌も演技もチタ・リヴェラ系というかかなりハスキーで、ドラマ版の印象が強かったメガヒヨはその魅力を新しいものとして感じた。


さてさて。今回のお目当て、桜小路優役の細田よしひこくん。
スラっとした出で立ちと、パッチリした目、くっきりした眉が原作そのまんまである。

初舞台ながらセリフは良く通っていたし、目立たず引っ込まずで役を忠実に果たしていたので、
上出来だと思う。

歌が「えっ! これだけ?」って感じで、お通し程度だったのが少々残念だけど。
あれだけじゃ実力が良く分からないなぁ…。
曲はつぶやくような独白形式。
ある意味とても難しいようにも思えるけど、ファルセットを利かせる場面もなく
歌手でもないミュージカル初心者のよっしー仕様の曲かも知れない。
でも小動物のようにちまっと座って歌う彼はたまらなく愛らしかった。

あと彼はほとんど舞台に上がらないで通路や座席で演技していた。
メガヒヨは近くの席にいたのにうっかり見逃してしまったのだけど、座席でマヤちゃんの演技を観ながらため息をついたりしていたとのこと。(アスカさん談。)
衣装のバッグからタオルを取り出し顔をふきふきするなどのお茶目な動作もしていたとの話もあるので、近くの席が運よく取れた方は是非ご覧いただきたい。

メガヒヨはあともう一回行く予定なんだけど、よっしー席を観るには真後ろを観なくてはいけないのでガン見は難しいなぁ。
首を180°回して「恐怖!フクロウねえさん!!」なんてことをやらかしたら、後の席の方に多大なご迷惑を掛けることになるものね。
まぁ、ちらちらとなら見ちゃうかもだけど♪


一年ぶりの生よっしーにメロメロになった一日だったわけなのだけど、舞台そのものもとても面白かった。
色んな方にお勧めしたいなぁ。
残席もまだまだあるみたいなので、気になる方は是非埼玉まで足を運んでいただきたい。
さいたま芸術劇場ウェブサイト