飯森泰次郎氏指揮のブラームスの交響曲、素晴らしいお年玉でした。

2019-01-12 | 家族、孫達

10日の木曜日に夫が「11日の金曜日の夜のシティのコンサート行けるよね。」とチラシを持ってきました。(月例コンサートを聴きに、夫は毎回いっています。)金曜の午後は予定があり、急だったので「寒いし夜は出かけたくないわ。」と言ったら、 「飯森さんだよ。ブラームスだよ。娘達は無理だから誰かに声をかけるよ。」とブツブツ言っていました。一息ついてふと考えました。今の大切さを考えないで、当たり前のように生きているけど、人間誰しもそうだけど、特に私達高齢者、明日何が起きてもおかしくない。今を「マイペースで深く考えないで行動していて、どちらが先に逝くか分からないけど、後で後悔しても仕方がない。」と、先ずはそういう訳で出不精を撤回してを出かけました。

当代人気指揮者の飯森泰次郎氏の指揮とあって、新春コンサートにはいつもより多くの聴衆が集まっていました。といっても8割方で、半分以上は中高年の方々の様に見受けられました。京王線初台駅で降りてオペラハウスに向かう際に通るこのモダンでかけることにしました。

ゆったりとした、回廊、建築物としても興味がわきます。(災害などの時には避難所にもなるのでしょうか?)

プログラムを手にしてどうして最初が「交響曲第3番」で「第1番」が最後なのかな?と思いましたが。それは聴いたら分かることでした。飯森さんはワーグナー作品の名指揮者としても有名ですが、今日のブラームスは勿論最高でした!蛇足ですが、ワーグナーとブラームスは何が原因か知りませんが敵対していたそうです。3番は円熟した50歳ごろに書かれた作品で、あまり派手さはないけどブラームスの英雄交響曲とコメントする人もいたそうです。しかし「響きの奥底に人生への複雑な思いが隠されていたとしてもおかしくはない」といわれ、、当時思いを寄せていた歌手との結婚の希望が実らなかった心情が刻まれていたのかもしれません。今回、ティンパニーが管楽器と弦楽器の奏でるハーモニーを奥底からしっかり纏めているように感じました。飯森さんの細かく指示を出されるカッコいい指揮ぶりに見とれました。

交響曲第1番は殆どの方はメロディを耳になされたことがある華麗で力強いブラームスの代表作の一つです。私の好きティンパニーが大活躍して、聴衆を魅了しました。42歳の時に交響曲として書き上げでいますが、20代の頃から構想をねっていたものを大成させたということのようです。第1楽章と第4楽章はとくにメロディも躍動感も雄大で素晴らしく、飯森さんの指揮により聴衆の心を虜にしてしまいました。やはりオーケストラは生で聴くのが最高ということを体感しました。20年来の構想ということですが、恩師の妻であった、クララシューマンは第1楽章は15年前に聴いたことがあると表明し、また第4楽章の一部はクララの誕生祝いに昔送った曲を転用したもので、この雄大さ、躍動感はブラームスの若く元気な頃からの蓄積によって誕生した力作である事を知って納得しました。ブラボー!と万来の拍手のなリ止まない、生きる喜びを与えられたコンサートでした。

時代の流れか、若者のコンサートと裏腹に、クラシックのコンサート、特に多くの団員を必要とする交響楽団の運営は大変なようです。

若手奏者によるプレ演奏の四重奏、早く来た方々が聴き入っていました。

 

 

 

 

 


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