鳥とパイプと日本酒のおっさんメモ

おっさんの日々の散歩における鳥たちの写真と、好きなパイプタバコの感想
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Cornell & Diehl - Oak Alley (Cellar Series)

2020年10月02日 | パイプタバコ
2020年 10月
 
今回は Cornell & Diehl - Oak Alley (Cellar Series)

おなじみC&Dにおける人気も評価も高いブレンドになります
Cellar Series(セラーシリーズ)という事になりますからちょっと本格的な
個性の強いブレンドを想像します
Estimated peak: 10-15 years と記載されているブレンドがこのシリーズの特徴で
セラーの中でじっくり保存を掛けると美味さもひとしおですよ ということでしょうか。


同じシリーズではあの Chenet's Cake がありますし
思い起こせばその他にも 
Bijou
King Cake
Speakeasy

などがありいずれも評価が高いですが CCは違う様ですが 上の3ブレンドはいずれも
あのジェレミーリーヴスさんのブレンドになる様ですから近年のこのシリーズは
C&Dにとっても 力の入った本格的位置づけになるようです

いずれも ルイジアナ州南部の ミシシッピー川河口辺りにちなんだブレンドとなり
デキシーランドジャズで表されるような ニューオリンズを代表とする
アメリカ南部の黒人と移民の文化

あるいはすぐそばの セントジェームズ地区で栽培されるペリクと 
その製造法を持ってそこで作られるアカディアンペリクも同時にイメージ

さらには この地区で昔から盛んに食べられる フランス系移民でもある
アケイディアン⇒アカディアン⇒ケイジャン(Cajun) たちの料理に使われる
ケイジャンスパイスによる独特の味わいを想像させます

C&Dにおいては セラーシリーズ以外でもそれにちなんだブレンドが多く
南部のその辺りに対する思い入れが社長及び製造スタッフにはある様ですね

私のような日本人には あの辺りの風土や文化はなかなかピンと来ないのですが
わかりにくいのもある反面 ディープでコアなそういった味わいは
奥の深いものがあるようです

ブレンドタイプもまちまちなのですが
レッドバージニア ペリク バーレィ を3本柱に
オリエント/ターキッシュ ラタキア を組み合わせます
そしてかなりの頻度で登場してくるのが ケイジャンの風味 という事になるかと思います

ケイジャンの風味というと 辛いとかホットな刺激的なものをイメージしますが
そういうわけではなく もっと穏やかな味わいです
よく醗酵させたペリクの 旨みのの部分と塩味酸味 さらにはちょっとした赤唐辛子の
辛さと旨みの部分になるかと思います
ただ少し 癖のあるニオイがある と言う所が難点かと
喫うには全く問題ないのだけどね・・・



さてこちらのブレンドの話になりますが
名前の
Oak Alley(オークアリー) とは
この地図を見ていただければわかるのですが
なんとあの ミシシッピー川河口付近 あのセントジェームズパリッシュがあるところの
川が三角形になっている部分の 川を挟んで東側になります(あのペリク製造所のある
Poche農園とは川を挟んですぐそばになります)
そこに Oak Alley Plantation という農園がかつてあったそうです

南北戦争の前からそこにあったそうですから 南部の名所になるのですが 今は農園はなく
建物と この名前の由来になる Oak(樫)の Allee(並木)がのこっていて
ツアー客も毎日たくさん訪れる観光名所となっているようです


タバコの缶には
 
このように印刷されていますが


実はこの絵

この写真の建物になり まわりをぐるっと囲っているのが Live oak の並木となります
建物は博物館になっているそうですが この並木が印象的で

道の反対側は

このようにミシシッピー川まで続いており そこが凄い所になります
川幅は広いですから じっと川を眺めるとアメリカ南部の歴史と文化を感じることになります
ここの農園では以前はサトウキビを作っていたそうです。



葉組を見ると
Burley, Oriental/Turkish, Perique, Virginia 
 となっており
After establishing an impeccable partnership between sweet red Virginias and white/brown burleys, discreet amounts of perique and Katirini Turkish are added to enhance both the flavor, as well as promote the coolest smoke imaginable.

レッドバージニアと ホワイトとブラウンのバーレィがメインになり
そこへわずかなペリクと カテリーニのターキッシュ(オリエントだと思いますが・・・)
を使っているようです。





やや明るめのクランブルケーキが出て来ますが
適度な乾燥状態になってます
ただ CCもそうでしたが 強さは違えどケイジャン由来かペリク由来の
何とも言えない腐敗臭があるのが これらのブレンド群の特徴かと思われ
そのニオイは同じくC&D製造の Warpedブレンドにも共通のものになるようです

タバコの味的には問題ないのですが ティンノートを気にする方には少しつらいのかと思います



さてここでようやく  感想   となります


最初このブレンドの説明を見た時気になったのは
ホワイトバーレィとカテリーニ になります

どうもこの私 ホワイトバーレィの少し辛さのあるストロングな部分と
Katerini(カテリーニ)のホットで少し刺激のあるスパイシーな所が苦手であります
少し落ち着きのないきつさを感じてしまう様です・・・

しかしうまくブレンドすると 
ホワイトバーレィはがっしりとしたタバコ感が
Kateriniに関しては ハーバルな食欲をそそるようなスパイシーさが
意外なほどしっくりとバージニアにマッチする様です
そんなことを思わせるようなブレンドになります


点火と伴にまずやってくるのは レッドバージニアの深い甘さになります
しかし それとともにやって来るバーレィのドライ感がバージニア自体の甘さを
穏やかに癖の少ないものに変えるようです

いつものタンジィでピカンティな酸味を伴うレッドの味わいではなく
もっと違う言い方をすれば
甘いのだけれども癖のない穏やかな甘さということになります
その原因はやはりWhite Burley という事になりそうです
Brown Burley の方はもっと穏やかでナッティなのですが Whiteの方はストレートな
ドライ感とシガーライクな強さを感じます
Brown はWhite を中和する感じになるのですが
このタバコの強さとたばこ感を示すのが やはりホワイトということになります。

しかし特に強さも辛さも感じないのは このブレンドが上手くつくられていることに他なりません

ペリクは少ない様ですが やはりこのブレンドにおけるペリクの役割は大きいと言えます
他のブレンドのように レイズンとかプラムとかイチジクの味わいというものではなく
もっと漬物のような 塩味と旨みの部分あるいは酸味の部分でこのペリクが光ります
CC などに比べるとずっとペリクの量は少ないのですが その存在は明らかで
いい味を出していると思います

ケイジャンスパイスもおそらく使われているのだと思われ それと相まってこのブレンドの
旨さの部分を作っているのだと思います


オリエントのKaterini に関しては 
ボウルの2/3位までは その存在をあまり認識しませんが
やはり最後の方で 例のカレーに使われるクミンの様なスパイシーな所を感じますが
意外なほど刺激はなく 僅かにホットな所を感じる程度になります
それよりも ハーバルな甘さと心地よいスパイシーな所を感じますので
うまく使われているという感じがします そこは意外でした。
GLP の Spark Plug にも感じましたが 上手なKaterini の使われ方だと思います


.
このブレンドいうなれば VaBurPer にオリエント という組み合わせになりますが
よく出来た VaBur ブレンドだと言えます 味付けにペリクとオリエントということです

いつも思うのですが Burley が強く出てくるのはC&D のブレンドの特徴です
それはアメリカ南部の風土とイメージから来るものかと思われます
しかし 私たちにはこういったバーレィブレンドは 強さも辛さもある為裂けられる傾向が
あると思います。

しかし 甘さはないけれどバーレィの持つ独特のドライ感とナッティな香ばしさは
うまく使えばよい味わいになります
ホワイトバーレィはより強くウッディで辛さもあると思うのですが これもまた
うまく使えば独特の風味を持ちます

そういった意味においてこのブレンドは よく出来たブレンドであり
美味いと思います
若干強めには感じますが 問題なく美味しく喫えます
甘さも酸味も旨さもあり人気も評価も高いのもうなずけます

本格的な VaBur+PerOri ブレンドならお勧めでしょうか
ペリクが強かったり バーレィが強かったり オリエントが入っていたり ラタキアが入っていたりとかいろいろなラインナップがありますが
これまでの このルイジアナ南部のブレンド達を比べて見ると
私の中では 敢えて順位をつけるならば
MM≧OA≧CC≧KK

MM: Mississippi Mud
OA: Oak Alley
CC: Chenet's Cake
KK: Kajun Kake

となります 
どれも楽しめるのですが好みでこのようになりました
しかし KK もかなり面白いと思います

ちよッと癖の強いブレンド達になりますが
ヨーロッパのブレンドにはない味わいがあると思います
日本ではあまり馴染みがないけどね
そんな感想になります

それでは また
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