鳥とパイプと日本酒のおっさんメモ

おっさんの日々の散歩における鳥たちの写真と、好きなパイプタバコの感想
好きな日本酒の感想、等を、写真でメモ

Sillem's - London Blend

2021年06月25日 | パイプタバコ
2021年 6月

今回は Sillem's - London Blend

Sillem というのはドイツのタバコやパイプ業界ではとても有名で古い歴史を持つそうで
さかのぼると 16世紀までその起源をたどることが出来るそうです(SPDC に書いてあります)が
現在は やはりあのコールハスで作っているようで 外注となります。

最近SPDC で目にするブランドになりますが 有名なのは Black というアロマティックEnglish になりますが 100g缶しかなく アロマチックだということもあって この私は敬遠して
こちらの本格的な 非着香のブレンドをとってみた次第。


左手前にあるのが 当London Blend ということになりますが その他にも2種類とってみました
いずれもTRDC の評価は高く 期待が膨らむのですが

このブレンド下面を上にして写真を撮っているのですが
それには訳があって
なんとも締まりのない話ですが このように

表面のラベルが付いていなかったんですね…
どうもこれは私だけではなさそうで そんなことがTRDC のある方も書いておられます

裏面のラベルが

ついているので わかるのですが

そのラベルとよく見ると 製造元が

コールハスであることが書いてあります(ピントが合っていませんが…)


コールハスのラタキアブレンドと言えば ラットレーの レッドラパリー ブラックマロリーなどを
思い出しますが 喫ってみて思い描いたブレンドはそうではありませんでした…
それは後程


缶を開けると

フレイクでも クランブルケーキでもなく Mixture タイプの不ぞろいのリボンカット(コースカット)が出てくるのですが とっても甘く酸っぱいいい匂いがしてきます





黒い葉っぱの中に 黄色い葉っぱがチラホラ混じって見えますが 黒の中に濃い茶色が目立ちます
おそらく
まばらに見える黄色い葉はバーレィだと思いますし
黒いラタキアの中に ストーヴされたバージニア(ブラックキャベンディッシュ)あるいは
ダークファイアードバージニアにケンタッキーとペリクが入っているように思われます
そのことは 後からわかったことになりますが


このブレンドの葉組を調べてみると
TRDC においては
Burley, Cavendish, Kentucky, Latakia, Perique となっており

SPDC の商品説明のところには
Latakia, Virginia, Black Cavendish, Kentucky and Perique と書かれていますので
ニュアンスがちょっと違うように思います

この私にはどちらが正しいのかわかりかねますが バージニアが入っていることは確実であり
TRDC においては バージニアのキャベンディッシュ という意味だと思うのですが
バーレィも入っていると思いますが
その他に少し気づいたことがあります。


予想以上に美味いブレンドで
その味わいは 
最初は  HU のFayyum に似ていると感じたのですが それほどラタキアはありません
次いで  シアトルの Plum Pudding の方がもっと似ているように思われ
最後に  同じくシアトルの Hood Canal にもよく似た感じのブレンドであると思いました

ですから私の中では Plum Pudding とHood Canal の中間ぐらいの
味わいのブレンドになるかと思った次第です

洋菓子のような深い甘さで 少しアメリカンなところのあるとても美味いブレンドかと
思いました。


そんなで 細かい 感想 となります

たばこを注文するときは 葉組を見て注文するのですが
時間が経つと 喫う時にはその葉組は忘れてしまいますね…
ですから実際に初めて喫うブレンドは 葉組を見ないと何が入っているのかわからん状態になります

しかしその方が そのブレンドの味と葉組を考えるには良いことだと考えます
余計な先入観を排除することになるわけですね…
このことはとても大切なことだと思われ 必死に味を探るとき過去の記憶を呼び覚ますきっかけになると考えます  
ですから敢えて葉組を見ないで喫うのがいいのだと思います
(なんだか 利き酒師みたいだな…)


このブレンドもそうやってまず味わいましたが
その流れを見てゆきたいと思います


その前に このブレンド 口径の小さなパイプよりも大きめのパイプの方が味が出ますね
20~22㎜くらいの口径のパイプが良いと思いました。



点火とともにラタキアの甘くてスモーキーな香りが立ち上がるのですが
ちょっと湿気と甘さを感じてしまいます それはラタキアが特別甘いというのではなく
その他のものとの兼ね合いによってそう感じるのだと思います

次いでやって来るのはバージニアの甘さになります
ブラックキャベンディッシュなのかストーヴされたバージニアなのか
通常のレッドバージニアとは違う深みのある甘さになります

砂糖を通り越し 黒砂糖というより 黒蜜のような少し香りのある甘さになります
ラットレーのダークバージニアのような落ち着いた甘さとも違う 
もっと洋菓子のような甘さになります
しかしべたっと甘さを感じるわけではなくその甘さはサラッと流れてゆきしつこくはありません

そういった甘さを感じるわけですが いつものレッドバージニアの甘さとヘイのテイストはほぼ感じません

ついでオリエントを探します
ペリクも入ってますし酸味があるのですが ペリクとも違う酸味を少し感じます
ハーバルな風味も感じるのですが 広がりがありませんね
ナッティな香ばしいクルミのような香りと味わいも感じるのですが
あまりスパイシーなところがありません
スパイシーというかアーシーなところはあるのですが 何と言っても味が広がってゆきません…
そこへきて 初めてこのブレンドにオリエントは入っているのだろうか…?
という疑問を感じることになります
English というと ラタキアにバージニア そしてオリエントがつきものですが
どうやらこのブレンドにはオリエントは入っていないように見えます
しかし オリエントのような香りも少し感じますね…


そこで思い当たったのが バーレィということになります
オリエントっぽいですがもっと荒いバーレィの風味がこのブレンドの真ん中を塞ぎます
そうするとナッティな味わいはそのバーレィから来ているのだと思いました

そうしてみると このブレンドには ラタキアとブラックキャベンディッシュ バーレィが入っているとまず思い当たることになります


ここでようやく このブレンドの葉組を見ることになりますが
当初 Fayyum に似ていると思っていたこのブレンドですが
ラタキアの含有量はさほど多くはなく こってりとした洋菓子のような甘さを感じるし
オリエントの味の広がりもないことから シアトルの Plum Pudding に似た感じのブレンドだなぁと
思いなおすことになります

ケンタッキーも入っていることを知りますが バーレィのドライ感と風味は結構ありますので
上記のPlum Pudding よりも Hood Canal により似ているような気がしましたね
Hood Canal はシアトルのブレンドの中でもこの私の好きなブレンドですので
つまりこの私にとって美味いブレンドであると言えます


オリエントが入ってない分 香りの広がりはあまりなく スパイシーなところもあまりありませんので
さっぱりとした分かりやすいブレンドになっていると思います
その際にケンタッキー バーレィが香ばしさとスパイスを与えることになりますが
いい塩梅で効いていて強すぎることもなく実に程よいドライ感と軽さになります
うまくできていると思いますね 
酸味もしっかりありますので飽きの来ない甘さのブレンドになるかと思います

このブレンドしっかりあまさはあるのですがさほど甘くはないと考えます
プラムプディングもそうですが あまいのに甘くない…
つまり甘さの質が違うと感じます
糖度の高いバージニアの甘さではなく 加熱により感じる甘さになります


そこで思い当たったのが Sutliff のバルクの 507-S になります
加熱によりストーヴされたバージニアですが そういったバージニアの存在を感じることになります
ブラックキャベンディッシュとはまた違うそういったバージニアが入っているのかなと思いました

そういった甘さの質がこのブレンドにはあるようです
甘いのか? といわれればあまいのですが そんなに甘いわけではないそういった甘さの質になります
その辺りが シアトルのブレンドによく似ていると思いました。

こういった傾向の甘さは マクレのラタキアブレンドにも見られ
ヨーロッパとは違う加熱による加工法となるような気がしますが

このブレンドを作っているのはコールハスですから 
コールハスの加工技術は優れたものがあると言えそうです


なんにしてもこのSillemブレンド 評価通りの美味さです
次のブレンドも期待できそうですね

それでは また
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