
今回紹介するのは、『黄泉がえり』の塩田明彦監督が手掛ける社会派ドラマ。
95年に日本中を震撼させた「地下鉄サリン事件」をモチーフに、カルト教団崩壊後に孤児となった少年たちの生きる姿を見据えた感動作『カナリア』を紹介する。
この映画の見所は何といってもリアルな演技で観客を魅了した二人の子役の演技である。
まずは、宗教団体での教えを捨てきれず、感情が揺れ動く少年の役を演じた石田法嗣については、数少ないセリフの中に様々な感情を織り交ぜ、大変すばらしい演技を見せていた。
ドラマ「火垂るの墓」での演技も見ものだったが、この映画での熱演もすばらしかった。
そして、その少年を助け、共に旅をする谷村美月は、謎めいた力強い少女の役を新人とは思えないほど巧みにこなしていた。
そんな子役二人のすばらしい演技のおかげで、このようなリアルで緊張感のある映画が誕生したわけだが、すごいのは役者陣だけではない。
カナリアの監督である塩田明彦監督の世界観は決して誰にも真似できない。
今回の映画は「黄泉がえり」というより、「害虫」に近いものがある。
映画「害虫」とは、傷つき孤独を背負った少女の不幸な学生生活を描いた秀作である。
役者、宮崎あおいの才能を惜しみなく引き出し、彼女をカンヌ女優に仕立て上げた監督の力はものすごいものがあるだろう。
そんな監督が今回挑んだのは、「オウム真理教」という重く難しいテーマである。
そんな強い印象のテーマにも負けない映像美には驚かされた。
インパクト重視に走ってしまいがちな映画ではあるが、役者陣の演技の技巧さのおかげで、インパクトだけではなくっかなり深い映画に出来上がっている。
エンディングのZAZEN BOYSの「自問自答」も良い味を出していた。
監督は「この胸いっぱいの愛を」や「月光の囁き」などの名作も残している。
この機会にぜひ観ていただきたい。
衝撃のラストに貴方はどんな印象を持つだろうか。
95年に日本中を震撼させた「地下鉄サリン事件」をモチーフに、カルト教団崩壊後に孤児となった少年たちの生きる姿を見据えた感動作『カナリア』を紹介する。
この映画の見所は何といってもリアルな演技で観客を魅了した二人の子役の演技である。
まずは、宗教団体での教えを捨てきれず、感情が揺れ動く少年の役を演じた石田法嗣については、数少ないセリフの中に様々な感情を織り交ぜ、大変すばらしい演技を見せていた。
ドラマ「火垂るの墓」での演技も見ものだったが、この映画での熱演もすばらしかった。
そして、その少年を助け、共に旅をする谷村美月は、謎めいた力強い少女の役を新人とは思えないほど巧みにこなしていた。
そんな子役二人のすばらしい演技のおかげで、このようなリアルで緊張感のある映画が誕生したわけだが、すごいのは役者陣だけではない。
カナリアの監督である塩田明彦監督の世界観は決して誰にも真似できない。
今回の映画は「黄泉がえり」というより、「害虫」に近いものがある。
映画「害虫」とは、傷つき孤独を背負った少女の不幸な学生生活を描いた秀作である。
役者、宮崎あおいの才能を惜しみなく引き出し、彼女をカンヌ女優に仕立て上げた監督の力はものすごいものがあるだろう。
そんな監督が今回挑んだのは、「オウム真理教」という重く難しいテーマである。
そんな強い印象のテーマにも負けない映像美には驚かされた。
インパクト重視に走ってしまいがちな映画ではあるが、役者陣の演技の技巧さのおかげで、インパクトだけではなくっかなり深い映画に出来上がっている。
エンディングのZAZEN BOYSの「自問自答」も良い味を出していた。
監督は「この胸いっぱいの愛を」や「月光の囁き」などの名作も残している。
この機会にぜひ観ていただきたい。
衝撃のラストに貴方はどんな印象を持つだろうか。