新・シュミのハバ

ついに、定期小説の更新スタート!!!
いつまで、続くのやら・・・。

★この夏おススメの小説10冊☆

2006-07-30 15:17:49 | 
非常に危機的な状況である。
世間では、日本が沈没するやら、美大生の恋物語が展開されるやらしているらしいが、個人的にはそれどころじゃない。

ま、それは置いておいて、夏は上質な小説を厳選して読める良い機会である。
今回は、私的におもしろかった小説をピックアップして紹介していきたい。

この夏、おススメの小説&漫画

1、東野圭吾「赤い指」
→7月25日に発売された、東野圭吾の直木賞受賞後第一作目の作品。
犯罪の先にある本当の闇と、孤独な家族愛を描いた書下ろし長編である。
最近の東野作品の中では短めの作品で、全部読むのにそんなに時間がかからない。
一応シリーズもの「加賀恭一郎シリーズ」ではあるが、加賀作品を一冊を読んでいない人でも楽しめる。
家族愛がテーマの作品と言っても、全体を取り巻く雰囲気は大変ドロドロしていて、大人の中に潜む闇の部分をリアルに表現した展開も多々ある。
だが、完全に隠された衝撃の「真実」と、本物の家族愛に出会う後半の展開は、後味も悪くなく、心から感動できるものである。
また、刑事「加賀恭一郎」の新たな一面も見ることが出来る。
彼の推理は、ただ事件を解決するだけではなく、家族の複雑な心情をすべて読み取って、優しくその部分に触れるようなすばらしいものである。
この作品は、そんな加賀刑事の魅力がたっぷり詰まった一冊である。

もう一言→「この家には、隠されている真実がある。それはこの家の中で、彼等自身によって明かされなければならない。」
東野作品が持っている最大の武器は、思いもよらない展開と、ラスト一行の感動であろう。「容疑者Xの献身」にしても「手紙」にしても、後半の感動的な展開は、何度読んでも美しい。「赤い指」も例外ではない。次々と埋まっていくピースから零れ落ちる、悲しくて温かい家族の愛情は、どこか切なくもあり恐ろしくもある。どこまでも繋がっているハズの親子の愛と、大人たちが自らを犠牲にする家族への愛は、どこまでも深い。構想6年の小説の奇跡を、味わってもらいたい。

2、伊坂幸太郎「重力ピエロ」
→圧倒的に高度な実力によって、小説界のエースに立った伊坂幸太郎。彼の代表作「重力ピエロ」がついに文庫化となった。伊坂作品は「陽気なギャングが地球を回す」にしても「オーデュポンの祈り」にしても、哲学的で知的な語り口が、読み手をを飽きさせず、ワクワクさせる非常に爽快な技術を兼ね備えている。その上に感動的なラストが付け加わったらもう、怖いものなしである。伊坂幸太郎、強すぎ!もう、どこにも文句のつけようがない。平成の天才、伊坂幸太郎の名作をぜひ。

もう一言→小説の内容をぜんぜん書いてなかったので、ストーリーを⇒兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは―。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。・・・というのが文庫の裏に書いてあるあらすじ。つまりそういうこと。ってか伊坂作品は読んでみないとそのよさは分からない。内容も分からない。至るところで泣かされる、これこそ小説の奇跡なのではないか。

3、恩田陸「蛇行する川のほとり」
→無駄な部分がすべて削り落とされた本物の傑作とは、こういう小説のことを言うのだろう。この作品で無駄なセリフ、無駄な展開は一文字もない。一文字も、だ。幻想的な雰囲気作り、ミステリチックなセリフ回し、衝撃の階段を滑り落ちていくようなアッと驚く展開、切なくて悲しい真実の物語。すべてにおいて満点を差し上げたい。単なる芸術的な作品で終わらすことはできないが、この作品は本当に綺麗で芸術的という言葉が似合う作品だ。だが、それはこの作品を取り囲むカバーのようなものだ。中身は友情や愛情が入り混じった青くて美しい色と、不思議で恐くて悲しいノスタルジックな色と、懐かしくて澄み切った半透明な色など、様々なカラーに染まった神秘的なものになっている。この夏、静かな部屋でゆっくり読みたい一冊である。

もう一言→言ってみれば罠だらけ。もう一回読めばきっと、また隠されたトリックに気付くだろう。前半だけなら普通の学園ものかな、と思ってしまうが、中盤から後半にかけてやられてしまった。まさかここまでいろんな要素の混じった作品とは思わなかった。演劇祭に向けて、「合宿」を始めた少女たちが行き着く、隠された真実とは・・・。感動的な余韻に浸れる、宝玉の一冊。

4、LOVE OR LIKE「石田衣良、中田永一、中村航、本多孝好、真伏修三、山本幸久」
→前作「I LOVE YOU」に続く恋愛アンソロジー作品。人気作家が描き出す感動に満ちた恋愛作品。オムニバス小説ということで、おもしろさにも並があるが、さすが人気作家の寄せ集め。微妙に揺れ動く恋愛感情を美しい描写で描き出したものばかり。リアルで危ない恋愛を描いた石田衣良の「リアルラブ?」、気付かない恋に苦しみ、そして悲しい事故に隠された真実を探す、中田永一の「なみうちぎわ」、ユーモア溢れる恋愛を描く中村航の「ハミングライフ」・・・など、たくさんの感動が詰まった良質な一冊である。

もう一言→前作に比べてあっさりした印象が漂うが、中田永一の「なみうちぎわ」は名作。また新人の真伏修三の「わかれ道」も分かりやすくてよかった。かなり好みに左右される作品ではあるが、きっとお気に入りの作品が見つかる一冊だと思う。

5、宮部みゆき「火車」
→休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して―なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか?いったい彼女は何者なのか?謎を解く鍵は、カード会社の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。ミステリー作品では群を抜いておもしろい作品だ。ハラハラする展開、真実が見え隠れする緻密なストーリー、様々な角度から真相を抉り出す圧倒的に凄い一冊だ。宮部みゆきといえば「ブレイブストーリー」や「模倣犯」などドエライ名作を世に残しているが、「火車」はそんな名作たちに負けない名作だと思う。

もう一言→カード破産の恐さを描きながらも、人間の本質的な危なさと強さも同時にその中に反映させている。凄い。ラストのあのカットは、映像で見てみたい。といっても、昔映像化されているらしい。ぜひ、リメイクを作ってもらいたい。犬童監督とか、青山監督とか、映画化すればいいのに。

6、爆笑問題「偽装狂時代」
→待ってました爆問の「日本原論シリーズ」最新作!日本原論ファンの僕としては、やっぱり今回もやってくれた、っていうのが第一印象。絶対笑いにできないだろっ!と思う凶悪犯罪から目を覆いたくなるきつ~い犯罪まで、すべてのニュースを笑いに変えてしまう爆笑問題、太田。天才太田が放つ新作は、イラク自衛隊派遣、牛丼の販売休止、年金未納問題、ライブドア、耐震強度偽装と、ホットなネタがてんこ盛り。何度も笑えて、何度も楽しめる、これこそ真の笑いだ。暗い事件が多発する社会だからこそ、笑いが必要である。日本原論で暗いニュースも笑いに変えて、世の中を明るくしていきたい。

もう一言→日本原論も連載が始まってもう13年、13年間もすべての事件を笑いに変えてきた太田は本当に偉大だと思う。ちなみに、日本原論の中のボケもツッコミも両方とも太田が執筆している。太田の笑いのセンスがここまで幅広いもので、柔軟性のあるものだと知ったのは、「日本原論」の一作目を手にした時だが、未だにそのセンスは衰えていない。これからも、あらゆるニュースを笑いに変えていって欲しい。

7、小林賢太郎「鼻兎」
→ラーメンズの小林賢太郎が描き出すシュールでキュートな漫画「鼻兎」。癖のあるキャラクターと、不思議でおかしいストーリーがストレートに笑いを誘う。といっても、時々分からない。もしかしたら、全然分からない、って人もいるかも知れない。シュールな世界ははまってしまったら抜け出せないが、はまらない人はとことんはまらないから注意。ちなみにこの鼻兎、4巻で完結らしい。ラーメンズの頭脳「小林賢太郎」の世界がそのまま投影されたかのような夢の世界「鼻兎」にどうか一度触れてもらいたい。

もう一言→難点は、かなり薄くて小さいのに値段が1000円とかなり高いことだ。だがその値段を超越するおもしろさがこの漫画には潜んでいる。潜んでいるので、見つからない人もいるかも知れないが・・・まぁ、吉田戦車とか、そっち系の笑いが好きな人は迷わず買うべきだ。特にラーメンズの舞台が好きな人は進んで買うべき。僕にとっては「鼻兎」を知らない人生なんてありえない。ある意味、一番おススメしたい一冊なのだが。

8、乙一「銃とチョコレート」
→高い、その上ひらがなだらけで読みにくい。しかし、さすが乙一。内容はそんなハードルを余裕を持って超越している。今作は、ミステリーランドシリーズということで、子供向けの仕様となっている。しかし、内容は大人が読んでも十分楽しめるものだ。さすがに題名の「銃とチョコレート」の意味は劇中でうまく使われているし、相変わらずテンポのいいストーリー展開も抜群におもしろい。そしてアッと驚くどんでん返しもある。他の乙一作品と並べても劣ることがない。乙一には珍しく、探偵と怪盗の話。機会があれば読んで欲しいが、なかなか手に取る機会がないかも。

もう一言→また内容を言っていなかった。内容はコチラ⇒少年リンツの住む国で富豪の家から金貨や宝石が盗まれる事件が多発。現場に残されているカードに書かれていた【GODIVA】の文字は泥棒の名前として国民に定着した。その怪盗ゴディバに挑戦する探偵ロイズは子どもたちのヒーローだ。ある日リンツは、父の形見の聖書の中から古びた手書きの地図を見つける。その後、新聞記者見習いマルコリーニから、「【GODIVA】カードの裏には風車小屋の絵がえがかれている。」という極秘情報を教えてもらったリンツは、自分が持っている地図が怪盗ゴディバ事件の鍵をにぎるものだと確信する。地図の裏にも風車小屋が描かれていたのだ。リンツは「怪盗の情報に懸賞金!」を出すという探偵ロイズに知らせるべく手紙を出したが……。 軽い謎解き感覚で読んでも楽しめる。冒険心溢れる一冊。

9、綿矢りさ「インストール」
→新鮮な才能溢れる、近代青春ストーリー。「蹴りたい背中」で最年少で芥川賞を
受賞した実力が、ストレートに感じ取れる作品。読めば分かるが、さすが芥川賞作家と思わせる文体とストーリー展開である。素人っぽさは全くないなので安心して読むことができる。コンピューターを通じて不登校高校生と、12才の小学生の成長を描く作品。高校生の微妙な感情表現がうまく、リアルな現代の女子高生を描き出している。そこに流れる日常の風景が妙にマッチしていて、孤独と希望の新鮮な世界観が印象に強く残る。

もう一言→この小説は、上戸彩&神木隆之介で映画化された。だがやはり綿矢りさの表現の世界には近づけず、しかしシーンごとに流れる雰囲気や、ストーリーはそのままだったのでよかったと思う。しかし、映画を見ただけでは本当の良さは分からない。やはり、小説を読んでみて欲しい。

10、恩田陸「夜のピクニック」
→今年実写映画化される「夜のピクニック」は、2005年に本屋大賞を受賞した、青春小説である。夜を徹して八十キロを歩き通すという、高校生活最後の一大イベント「歩行祭」にて、三年間胸に秘めてきたある秘密を打ち明けたい思いでいる貴子。去来する思い出、予期せぬ闖入者、積み重なる疲労。気ばかり焦り、何もできないままゴールは迫る―。 そしてある「奇跡」に向かって物語はクライマックスを迎える。永遠に語り継がれる名作とは、このような小説のことである。読んできて飽きない展開と、感動の数々。こんな素敵なストーリーに出会えた事を、本当に嬉しく思う。

もう一言→売りの現場からベストセラーを作ろうと、全国の書店員が自分達が最もお客様にお勧めしたい本を投票でえらぶ「本屋大賞」。今までに大賞作は三作存在している。その中の一冊が「夜のピクニック」であるが、今年の受賞作であるリリーフランキーの「東京タワー」も第一回受賞作である小川洋子の「博士の愛した数式」もかなりおもしろい。本屋大賞がどれだけすばらしい賞なのかが実感できる。受賞に選ばれなかったものでもノミネート作品も名作揃いなので、ぜひ読んでもらいたい。



素晴らしき日常、とセコイ一日

2006-07-19 22:48:29 | 変な話
素晴らしき日々は、何気ない九段下。

とはいえ、日常は戦いの連続である。
僕らに与えられた試練は、ときに厳しく、ときに切なく。

「CDを50枚売れば5000円プラス」
とあるCDショップの広告のその文字が頭から焼きついて離れなかった。
初夏だった。

7月は怒涛のリリースウィークが続く。
何がかというと、CD、DVD、本、エトセトラである。
ちなみに7月中に買った(または予約した)商品のラインナップとして
CD:
・くるりとリップスライム「Juice」
・Mr.Children「箒星(DVD付)限定盤」
・MAXIMUM THE HORMONE「恋のメガラバ」
・mihimaru GT「ツヨクツヨク」
・スピッツ「魔法のコトバ」
・Dragon Ash「Ivory」
・コブクロ「君という名の翼」
・上木彩矢「Secret Code」
・アンダーグラフ「素晴らしき日常」
・くるり「ベスト オブ くるり/TOWER OF MUSIC LOVER」
DVD:
・コブクロ「KOBUKURO LIVE at 武道館 NAMELESS WORLD」
・青山真治監督作品「エリ・エリ・レマ・サバクタニ 豪華版」
本:
・東野圭吾「赤い指」
・乙一「失われる物語、文庫版」
・オムニバス小説「LOVE or LIKE」

と、金額にすると物凄いことになってしまうのだ。

というわけで、CDを売りに行くことを決心した。

CDを100枚大きめのカバン二個に詰め、売りに出掛けた。
一つは自転車のカゴに無理矢理詰め込み、もう一つはハンドルにぶら下げて出発した。
そして、一杯一杯の状態で7キロ近く自転車を走らせた。
途中、何度も死にかけたが、なんとかCDショップに到着した。
頭の中で谷村新司と加山雄三の「サライ」が流れていた。

その店は一階が電気屋で二階がCDショップになっていたため、100枚のCDが入ったカバンを抱えて階段を駆け上がった。
レジにどデカいカバンを持っていくと、店員が驚いた顔をしながら僕の顔を見ていた。
査定時間が一時間ほどかかるということで、本屋で「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」を立ち読みしながら査定を待った。

そしてついに査定が終わった。
店員が、なぜか得意げに査定金額を僕に見せた。
絶句した。
なんと査定枚数が99枚になっていたのである。
一枚、査定できないCDを返品された。
なんと、中身が入っていなかったのである。
「箱だけの販売は致しておりませんので。」と店員が皮肉を込めて言った。
「あっ、箱だけの販売はしてないんですか。」と僕はワケの分からない言葉を返した。

しかし、ここで引き下がるワケにはいかなかった。
あと一枚あれば5000円プラスなのである。
あと一枚あれば・・・
と、ここで僕はひらめいた。
そういえばここはCDショップなのである。

僕は店員に、「買取はまた今度にします」と思いっきり迷惑な事を言い放ち、100枚のCDを返してもらった。
そして、どデカいカバンを抱えながら、中古CDの棚に行った。
そこでDA PUMPの100円で販売されていたアルバムを手に取ると、何食わぬ顔でそのCDを購入した。
そして、一旦店を出た。
僕は急いで階段を駆け下りた。
そして、先ほど買ったCDの値段のシールを剥がすと、また階段を駆け上がった。
そして何食わぬ顔で、レジへと向かったのである。

店員が物凄い怪訝な顔をしていたが、無視した。
そして、「あの、コレ買取お願いします。」と言い放ったのである。
無理だろうな、と思っていたら、意外にあっさり整理番号が書かれた紙を渡された。

100枚もあるのに査定時間が10分くらいしかかからなかった。
また何食わぬ顔をしてレジに向かった。
そして、店員から買取金額約13000円を手にすると、何食わぬ顔をして店を出た。
こうして僕は買取アップ10000円+買取金額3000円を手にしたのである。
自転車で、13000円と中身のないCDを持って、家に帰った。
有意義な一日であった。

と、また無意味な文章をだらだら書いたが、今日もブレイブなストーリーは身の回りで展開されなかったので、こんなことしか書けない。
なんかもっと、夜の校舎窓ガラス壊してまわる、みたいなことできればいいのに。



受験生のありふれた一日

2006-07-16 02:14:49 | 変な話
本日、自分の部屋のエアコンのリモコンが故障するという「サマータイムマシンブルース」のワンシーンみたいな事件が起きた。

電池を変えようと予備の電池入れを見てみると、そこに単三電池はなく、何故かボタン電池が大量に入っていた。
暑さに耐えられるハズもなく、近所のコンビニまで電池を買うことにした。

しかし自宅からコンビニまでは三キロ近く離れているので、電池を買いに行くだけでも一苦労であった。
コンビニまでマキシマム・ザ・ホルモンの「恋のメガラバ」を聴きながら自転車を走らせた。
炎天下の中のマキシマム・ザ・ホルモンはかなり暑苦しかった。
特に二曲目にMDに入れていた「包丁・ハサミ・カッター・ナイフ・ドス・キリ/霊霊霊霊霊霊霊霊」は暑さを倍増させた。
「あ、これなんて曲だっけ」と考えていたが、包丁とカッターとドスしか思い出せなかった。
後に家に帰って題名が「包丁・ハサミ・カッター・ナイフ・ドス・キリ/霊霊霊霊霊霊霊霊」であることを思い出した。

以前ラジオでDJが「包丁・ハサミ・カッター・ナイフ・ドス・キリ/霊霊霊霊霊霊霊霊」を紹介するときに物凄く困っていたのを思い出す。

さっきから「包丁・ハサミ・カッター・ナイフ・ドス・キリ/霊霊霊霊霊霊霊霊」と何度も書いているが、これはマキシマム・ザ・ホルモンのシングルの題名である。
知らない人にとっては、ワケの分からない言葉を連呼しているようにしか聞こえないだろうが、「包丁・ハサミ・カッター・ナイフ・ドス・キリ/霊霊霊霊霊霊霊霊」は名曲である。

まぁ、「包丁・ハサミ・カッター・ナイフ・ドス・キリ/霊霊霊霊霊霊霊霊」のことは置いておいて、3キロ先のコンビニに着いた。
しかし、そこのコンビニには何故か単三電池が売っていなかった。
「包丁・ハサミ・カッター・ナイフ・ドス・キリ/霊霊霊霊霊霊霊霊」のCDも売っていなかった。
仕方なく、そこから2キロ先のヤマダ電機まで自転車を走らせた。
そしてついにヤマダ電機にて単三電池を購入した。

そして何故かついでに買うつもりもなかった「くるりとリップスライム」のCDも購入した。
それを買う前に、”くるりとリップスライム”名義のシングル「Juice」と、”リップスライムとくるり”名義のシングル「ラヴぃ」のどっちを購入するのかかなり迷った。
テレビで聴いて、どっちも好きだったので、かなりの時間迷っていた。
ネーミングが素敵な「ラヴぃ」と、くるりの魅力が押し出された「Juice」とどっちも魅力的だった。
二枚買おうとも思ったが、財布には1500円しか入っていなかった。
そして一時間近く迷ったあげく、”くるりとリップスライム”名義のシングル「Juice」を手に取った。
何の意味も持たない無駄な1時間が、今となっては悔やまれる。

この一時間を取り戻すために、家に帰ったら有意義な時間を過ごそうと思いつつ、気がつくと自転車はレンタルビデオショップの駐輪場に到着していた。
そこで、石井克人監督の「茶の味」というシュールコメディ作品と、SABU監督の「疾走」という映画をレンタルして家に帰った。

家に帰ると、リモコンの電池を新しいものに交換して、スイッチを押した。
しかし、エアコンはビクとも動かなかった。
とりあえず叩いてみるといった古典的な手段を取ってみても、全然動かなかった。
電池を買いに10キロ以上自転車を走らせた努力が、台無しであった。
これこそ、「サマータイムマシンブルース」みたいにタイムマシーンで一日前に帰ってやり直したかった。

そして、無駄としか言いようがない一日が過ぎ去っていく。

と、長々とメッセージ性のない文章を書いてしまったが許して欲しい。
三億円事件の犯人は女子高生だった、みたいな衝撃のニュースは僕の周りでは何も起こってないので、こんなことしか書けない。

そういえば、もうすぐ日本が沈没するらしい。
その後、日本以外も全部沈没するらしい。
もはやこの地球に逃げ場はない。

そんなことを思いながら映画「茶の味」を観ていた。

シュガー&スパイス&期待の映画

2006-07-08 00:56:46 | 映画
今年から来年にかけて、興味のある映画が多すぎる。
有り得ないほど多すぎる。
ってか、映画情報を見るたびに、見たい映画が増えていく。
ってことで、ここで期待の映画を紹介しておきたい。

★期待大の新作映画(※公開順とかではないので注意)

●「ゆれる」西川美和監督、7月8日公開予定
→兄弟を主人公に、家族のきずなや絶望からの再生を描くシリアスドラマ。
カンヌで大絶賛のオダギリジョーと香川照之が共演した映画。演技派揃いのキャストに、技術力のあるスタッフ陣。期待しない訳がない。 西川美和監督の作品は前に「蛇イチゴ」という映画を観たが、ホントにセンスのいい監督である。監督の作り出す雰囲気も好きだし、撮り方もうまい。「ゆれる」は憶測だが、僕の中の最高傑作となるだろう。

もう一言→予告編からオダギリジョーの演技に泣かされそうになった。ってか涙腺が崩壊状態なので、最近予告編でも泣きそうになることが多い。以前観た「ALWAYS~三丁目の夕日~」なんて、何度泣かされそうになったことか・・・。まぁ、ストーリーも興味あるし、キャストもいいし、これは絶対チェック!!!

●「嫌われ松子の一生」中島哲也監督、公開中
→壮絶で不幸な日々を過ごしながらもハッピーな人生を目指して奮闘する、川尻松子の波乱万丈な生き様をつづる異色のシンデレラストーリー。
キャストが豪華なことで話題の映画。中谷美紀 、瑛太 、伊勢谷友介 、香川照之 、市川実日子 、他バラエティ豊かなキャストが脇を固める。

もう一言→細かい演出が素敵な中島監督。「下妻物語」に続いて今回もやってくれそうだ。ちなみに僕は、下妻物語のジャスコネタと水野晴郎ネタが好きだった。

●「タイヨウのうた」小泉徳宏監督、公開中
→太陽の光にあたると命に危険がおよぶ病をかかえる少女が、ある少年との出会いによって自らの命を輝かせていく純愛物語。
人気シンガーYUIの初主演作品。実力派、塚本高史の演技にも注目だが、なんといってもYUIがどこまでの演技を見せてくれるかに期待。純愛モノとして、セカチュウを超えられるか、がポイント?

もう一言→いきなりドラマ化としても話題だが、ドラマではYUIの役を沢尻エリカが演じている。YUIはミュージシャンとして歌のうまさは証明済みだが、沢尻エリカの歌唱力はどうなんだろう?そういえば「パッチギ!」では何か演奏していた気が・・・。劇中のYUIの歌にも注目したい。

●「紀子の食卓」園子温監督、今年秋公開予定
→ 田舎でくすぶっている自分に嫌気が差した17歳の紀子は、あるサイトにのめりこみ東京へ家出、奇妙な生活を送る・・・。
吹石一恵主演。ついに新作園子温作品が世に!ストーリーはまだ詳しく公表されていないが、ま、子温監督は芸術家みたいなもんなので、どんなストーリーでも奇妙に料理してくれるでしょう。まさかこれにはR-18指定付かないでしょう。(たぶん)

もう一言→ちなみに園監督の「奇妙なサーカス」をついに観た。びっくりした。衝撃的過ぎた。さすが、の一言。表現がダークすぎ。あんなサーカスあったら、絶対観に行きたくない。ってか、なぜかマメ山田が出演していた。ってことで、紀子の食卓、楽しみだ。

●「きみにしか聞こえない」監督、公開日不明。
→ついに映画化決定!SF的設定をモチーフにしながら、初恋のときめきと切なさを描く純愛ロマン。乙一原作の傑作ラブストーリーが、ついに・・・
成海璃子、小出恵介、八千草薫、岩城滉一、小手川裕子など、豪華キャスト陣で製作が開始された。乙一作品の中でもかなり好きな作品なので、どんな映画になるか楽しみである。

もう一言→瑠璃の島の成海璃子と、おいしいプロポーズの小出恵介ということで、新人を前面に持ち出した作品になりそう。「暗いところで待ち合わせ」も映画化ということで、乙一作品がもっとメジャーになって欲しい。

●「天使の卵」冨樫森監督、10月21日公開予定
→村山由佳の小説がついに映画化。19歳の少年のはかない恋を描く純愛作品。
市原隼人、小西真奈美、沢尻エリカという豪華新人キャスト。どれだけ小説のピュアな感じに近づけるのかが注目。

もう一言→沢尻エリカ出演ってことで注目・・・というワケでなくて、原作が好きなので期待。そういえば、沢尻エリカはホラー映画「オトシモノ」の主演にも決定している。ドラマ「タイヨウのうた」の主役も沢尻エリカである。東野圭吾原作の映画「手紙」(公開は未定)にも沢尻エリカが出演している。そういえば、沢尻エリカ主演のドラマ「1リットルの涙」がDVDとして発売されている。・・・沢尻エリカのことしか言っていないじゃないか、と言われそうだが、別に沢尻エリカが出てるから観たいのではない。スタッフに魅かれたのだ。

●「シュガー&スパイス~風味絶佳~」中江功監督、9月16日公開
→10代の青年の切ない恋愛と失恋を描いたラブストーリー。繊細な恋愛を描く。
演技派柳楽優弥、沢尻エリカ主演。山田詠美の「風味絶佳」を原作に、「冷静と情熱のあいだ」のスタッフで製作された期待大の映画。

もう一言→あのカンヌで絶賛された「誰も知らない」の柳楽優弥に注目、というのは本心である。別に沢尻エリカが主演だからとかいうのではない。柳楽優弥の演技は本当にうまい。今回も高い演技力を見せてくれるだろう。共に沢尻エリカにも注目したい。さっきから以異常に沢尻エリカという単語が出てきているが気にするな。そういえば「間宮兄弟」にも沢尻エリカが出演している。

●「ラブ★コン」石川北二監督、7月15日公開
→藤澤恵麻、小池徹平が共演。コンプレックスを抱えた男女の胸キュン映画。
NANAを超えられるか!人気少女マンガの映画化。スタッフからキャストまで、人気者で固められた期待の一本。

もう一言→ちなみに石川監督は「池田貴族の怨霊写真」というワケの分からない映画の監督である。それはどうでもいいが、新人監督ということで、期待は高まるばかり。流行に遅れないように、「ラブ★コン」は必見!!!

●「檸檬のころ」岩田ユキ監督、来年公開予定
→コンビニの一軒もない田舎の県立高校を舞台に綴る、青春の物語。原作の世界観にどこまで迫れるかが大きなポイントとなってくる。主演は近頃メキメキと頭角を現せている榮倉奈々。その他に谷村美月や林直次郎(平川地一丁目)など、脇を固めるキャストも個性豊か。

もう一言→「カナリア」で衝撃的なほどうまい演技を見せた谷村美月の演技に一番注目している。谷村美月は他にも「笑う大天使」「酒井家のしあわせ」「ストロベリーフィールズ」「ユビサキから世界を」など様々なジャンルの映画の公開を控えている。セリフの言い回しから、訴えかけるような演技は注目。

●「ステイ」マーク・フォースター監督、公開中
→精神的に不安定な青年の自殺予告を聞いた精神科医が、青年を救おうと必死になるうちに意識の迷宮にはまり込んでいく様を描いた新感覚スリラー。切ない感動を呼ぶと評判の、スリリングな感動長編。

もう一言→今、一番みたい映画がコレである。監督は「ネバーランド」のマーク・フォースター。彼の作品は心から感動できるものばかりである。だから、この衝撃で感動のラストも相当なものであると期待している。早く観たくてたまらない。

●「46億年の恋」三池崇史監督、8月26日公開
→決して想像できないラスト!奇妙な事件に迫る、緊迫の展開と衝撃のラスト。
松田龍平、安藤政信主演の、三池監督の最新作。見え隠れする真実を探り出す、その過程がおもしろそうな作品。三池組ということで、スタッフは超一流。

もう一言→出ました!三池監督の最新作。これは観るしかない!内容も興味深いし、キャストも演技派ばっかりだし、期待は膨らむばかり・・・。題名もなんだ深そう。

ってな感じで観たい映画は増える一方・・・
このほかにも「ユリシス」「大帝の剣」「地下鉄に乗って」「東京タワー」「リアル鬼ごっこ」「涙そうそう」「ラフ」「いちばんきれいな水」「colors」「red letters」「しゃべれど しゃべれど」「幸福のスイッチ」「日本沈没」「日本以外全部沈没」など、紹介しきれない期待映画が盛りだくさん。
これからもきっと増えていくでしょう。

※ちなみに、写真は映画「ゆれる」のもの。