( leave things ) up in the air

30代後半・既婚・ゲイ。仕事も家庭も人生も全てが中途半端な僕のろくでなしな日々。

社会人になって(つづき):2丁目に行ったこと

2005-04-30 | Weblog
新宿2丁目に行ったのは後にも先にも1回だけだったが、すごく緊張したのだけはいまだに覚えている。とはいっても平日、しかも昼間に行ったから何事もおきるはずがなく、店の名前は忘れてしまったが、ビデオとか、本とか売ってる店を覗くくらいで、もう十分だった。
店内のものを眺めているだけで「まあよくもこれだけあるもんだ」と驚いていたが、別に買うものもなかったので、さっさと帰ることにした。

店を出て少し歩いたところで声をかけられた。
なんて声をかけられたのかは忘れてしまったが、僕が「道に迷ってるうちに入り込んでしまって、ここどこなんだろ」みたいな見え透いた嘘を並べ立てると、そのおじさん(Eさんとする)は親切にもここが2丁目であることを教えてくれた。
僕が無邪気な顔で「店に入ってびっくりした、それでなんだぁ」と言ってるとEさんは「よかったらお茶でも飲まないか」と言った。別に断る理由もないし、そうすることにした。
Eさんは「仕事の空き時間なんだ」と言い「自分はゲイではなく、友達が多いのでちょっと寄っただけなんだ」としきりにゲイであることを否定した。
どうみてもゲイとしか思えない行動の2人がお互い「自分は違います」てな顔してお茶を飲むというのもとんだ茶番ではあるけれど、初めてのことでひたすら緊張していた。
適当に話をして、そのあとなぜが絵画用品を扱う店をふらついて、職場に戻らなきゃいけないEさんが電話番号のメモをくれた。僕は「上京したばかりで電話がない」と嘘をつき、渡さなかった。

結局、僕がEさんに電話することはなかったけれど、声をかけられたのがうれしかったことは確かだった。でももう行くこともないと思った。Eさんに会ったら嘘がばれてしまうから。

社会人になって

2005-04-29 | Weblog
ゲイとは全然関係ないのだが、社会の厳しさをほとんど知らなかった僕は、軽い登社拒否になってしまった。それで1年もたたないうちに会社をやめてしまったのだが、そのころから「どうして自分はだめなんだろう・・・」と考え込むことが多くなった。
で、大げさに言えば自分の人生について初めて深く考えるようになった訳で、いろんな人に迷惑をかけたけど、それはそれでよかったのかもしれない。
しかし、考えてみると自分のなかでは「自分の性格的な弱さの原因=小さい頃からひ弱だから」となってしまい、「そんなんだから女の子に間違えられるし」となってしまう。
そして「だからキスを強要されたり、むりやりされたりしちゃうんだ」となってしまう。
ようやく、「自分てなにもの?」と考えるようになったのかもしれない。
そんな頃、本屋で確か「別冊宝島」か何かだったと思うが、ゲイについて特集していた号を見つけた。
中学校の時のB君とのこともあったし、「男を好きな人間とはどんな人間なんだろうか」という想いが強かったと記憶しているが、勇気を出して買ってみた。
内容は今となってはたいしたことはないが、当時はびっくりするばかりであった。
まあ、そんな本を見てもB君の気持ちが理解できたわけでもなかったが、「そういう人たちが世の中にはいるんだ」ということはわかった。そして自分のなかに嫌悪感がゲイに対するほとんどないこともわかった。むしろ興味が出てきてしまった。
それは自分にその気がある何よりの証拠であったからなんだけど、その頃の自分がそれを認めるはずもなかった。
で、ある日勇気を振り絞って、あの「新宿2丁目」にいってみることにした。
(つづく)


大学生の時

2005-04-28 | Weblog
大学時代は・・・
ひたすら飲み歩いていた。
ゲイにつながるような出来事は全くなく、今にして思えばちょっともったいなかった気もする。けれど意外と人生そんなもんだろう。
若いので性欲には悩まされたけど、もちろんそのころはするなら女性と思っていたので、男性としたいとはあまり思わなかった。「あまり」というのは、中学校の時のB君のことがあったので、たまに「コイツだったらBにされたようなことされてもいいかな」というようなことはあった。でもそれはもし、相手がそういうふうな気持ちがあったら、というレベルで、自分からどうこうという気持ちはなかった。

相変わらず女の子に間違えられたりもしたが、この頃は自分の人生で一番ムダだったけど楽しかったと思う。4年間社会に出るための猶予期間だったような気がする。かけがえのない友人もできた。ゲイからは最も縁遠い時代だったかもしれない。

高校生の時

2005-04-27 | Weblog
高校は男子校だった。
いかにもなにか起きそうな気がするが、これといってなかった。
一度だけそれっぽい雰囲気の状況になったが、自分にとってはなんてことないものだったので触れない。
この頃、すごく自分の身体がコンプレックスになっていた。
まわりはみんなどんどんたくましく、男らしくなっていくのに自分は相変わらず華奢なままで、スネ毛が生えたり、背が伸びたりってことはあったけど、運動も苦手だったのでぱっと見、女の子と間違えられることも多かったのもいやだった。
同級生で端正な顔立ちのC君とスポーツ万能のD君がいた。2人とも僕には持ち得ない資質を持っているのでうらやましくて仕方がなかった。授業中、よく2人を見ては、なんで同じ男なのにこんなに違うんだろうと考えることが多かった。
で、水泳の授業のときにC君の身体を見て、びっくりした。特に運動部に入ってるわけでもないC君は筋骨隆々だったからだ。その日からC君は僕のアイドル(のようなもの)になった(と思う、今にしてみれば)。C君みたいになりたいなぁと思うようになった。
と言っても受験勉強で忙しい高校時代、特にアクションを起こすこともなく、C君ともごく普通のクラスメートとして過ごした。

大学になって就職間際に一度だけ同窓会があり、C君にも会ったが、なんか高校時代に感じていたものはすっかりなくなってしまい、すこし拍子抜けだったという思い出がある。

中学校の時

2005-04-25 | Weblog
初めてゲイらしいことがあった。
近所で仲がよく、通学も一緒にしていたB君がいた。
どういうきっかけかわからないけど、B君がやたらと僕の身体に触れるようになってきた。
けっこう、僕は当時から辛口コメントで友達うちでは知られていたから、何かのきっかけで逆切れしたB君がおしおきだと言って触りだした気がするけど、まあ、どうでもいいや。とにかくB君はなにかと僕の身体、特にあの部分をターゲットにしてくるようになった。僕もしょうがねぇな、またかよという感じで、しょうがなくつきあっているといった気持ちだったことは憶えている。

ある冬の寒い頃だった。もう日も暮れての帰り道、B君が触ってきたのでいつもの悪ふざけかと思っていると少し様子が違った。もう引っ越して誰もいない家の敷地に僕を連れて行き、縁側に座るように言った。
なんだよ、どうしたの?と聞く僕にのしかかり、縁側の上で僕たちはちょうど上下で抱き合ってよこになるようなかたちになった。
やめようよ、帰ろうよもう。という僕にB君はだまって僕の身体をまさぐった。
なにすんだよ、いい加減にしようよ。抵抗したが、意外にB君は力があって、僕はズボンを脱がされたしまった。B君は片手で僕の両手をふさぎ、もう片手で僕のモノをしごきだした。
え、なんだよ、やめてくれよ。必死で抵抗したが、逃げられなかった。それどころか、だんだん気持ちよくなってきた。なんでだろう?
そう、僕はそのときまでオナニーというものを知らなかったのだ。
結局、B君の手でいかされて、初めて射精した。おしっこを漏らしたのかと勘違いし、そのままズボンをあげて走って逃げ帰った。
次の日、普通に2人で登校した。B君も昨夜のことについて何も言わないし、あまりに突拍子もない体験だったからひょっとしてあれは夢だったのかななんて思っていた。
ところが、これを機会にちょくちょくB君は僕をその場所に連れて行っては強制的に射精させるようになった。僕も自分より格下(だと思い込んでいた)のB君にそんなことされて屈辱的な想いはあったけれど、とにかく気持ちよかったので、次第にほいほいついて行くようになり、行為の際には自分からもっとしてくれとせがむようになっていった。
そんなことが半年くらい続いて、もうすぐ卒業式という頃にB君に呼び出された。ああ、またされるんだな、と思っているとB君は僕にむりやりディープキスしようとしてきた。僕はその頃B君に対して、普段の顔はまあ好きなほう、裏の顔(僕に強制射精するとき)は嫌い、気持ちいいからやめられないけど本当はいや、という感情をもっていたので、絶対にキスはされたくなかった。B君は舌で僕の口をこじ開けようとしたが、僕は必死に抵抗した。それが最後の抵抗だと思った。これを許すと本当にB君に堕ちてしまうような気がした。最終的になんとか抵抗しきることができた。
それが、中学時代にB君と会った最後だった。

高校は別の高校に進んだけれど、一度だけB君の家に遊びにいった。2人でまた、あの行為になってしまったが、そのときになんとB君は僕の尻になにか入れようとしてきた。さすがにひいてしまった。もちろんそんなことさせなかったが。
その後、一度だけ電車のなかでB君を見かけた。向こうも気がついたみたいで、隣に座っていた友達に「ほら、あそこにいるのが○○だよ」って話しかけているのが聞こえた。すごく恥ずかしくて顔をあげられなかったことを憶えている。
いまにしてみれば、なんで関係ない友達に僕のことを話す必要があるのだろう。ひょっとしてあの華奢な友達は第2の僕?なんて思ってみたりするんだけど。B君は今はどうしているのかな。実家は今も近くにあるけれど、やっぱり会いたいとは思わない。でもなんで僕にあんなことをしたのか、本当は聞きたい。

小学校の時

2005-04-24 | Weblog
女の子っぽいとよく言われた。
というと「いじめられた」とかって話に行きそうなとこだけど、全然そんなことなくて、逆に個性になっていた。子供の間だけでなく、保護者の間でも「ああ、あの子のことね、女の子みたいでかわいいわねぇ」と言われていた。なんだかすごく度量の広い地域社会だったと思う。
当時はまさか自分がゲイなんて思いもよらなかったので、最初の事件(大げさか)が起きた時は大ショックだった。

それはもうすぐ卒業というころだったんだけど、仲がよかった男の子(A君とする)にトイレに連れ込まれた。はじめは何か話があるということだったけど、トイレに行くとすぐ個室に連れて行かれた。
なんの話だろうと思っていると、
「キスしよう。」
え!びっくりした。驚いた。言葉の意味を理解するのにたっぷり30秒はかかったと思うくらい固まっていたと思う。
僕が困っていると、また
「キスしよう。」
だめだよ、できない。いや、しろ。いや。こんなやりとりが何回かあった。なんでこんなこと言うんだよ、こんな狭いところで。わけわかんないこと言わないでくれよ。
結局、むりやりキスされた。ショックだった。
僕はA君を突き飛ばし、水道まで走って行き、顔を何度も何度も洗った。何人かの友達にどうしたのか、大丈夫かと聞かれた。ひょっとしたら顔色が悪かったのかもしれない。A君とたまたまトイレでぶつかってキスしたみたいになっちゃったと嘘を言った。みんなはなんだそんなことか、と笑った。男にキスされたなんていえる訳ない。
さんざん顔を洗った後に振り向くと遠くにA君が見えた。A君もまたみんなにお前らドジだなぁ、何やってんだよと言われていた。でもA君が少し悲しそうな顔をしていたのに気がついてまた少なからずショックだった。
その後はなんとなく数日間ぎくしゃくしたが、すぐに何もなかったかのように表面上は元のようになった。A君ももうトイレに行こうなんて言わなかったし、僕もトイレで2人きりにならないように注意してしていた。中学になってクラスが別になると次第に疎遠になった。

この事件の何がショックだったってまずA君に押し切られた自分がたまらなく嫌だった。もちろん、A君の言動にも腹が立ったが、逃げようと思えばできたはずだった。でも怖くてできなかった。
それと、A君に悲しそうな想いをさせてしまったことがショックだった。自分にあんな想いをさせといて悲しそうな顔するなんてという想いもあったが、みんなの前でしゃかりきになって顔を洗うことはなかったのかも知れない。

思春期には同性に惹かれることが良くあるといわれるらしいが、A君は今頃どうしてるのだろうか。会いたいとは思わないけれど、今でも苦い記憶ではある。

子供の頃

2005-04-23 | Weblog
子供の頃、僕は身体が弱く、気も弱かったので女の子と遊ぶほうが多かったらしい。
自分でもあまりいわゆる男の子っぽい、例えばチャンバラ遊びみたいなのは好きではなかった。
見た目も実際も線が細かったので、男子からはからかわれたりもしたが、女子の友達は多かった。
当然、女の子からの恋愛相談を受けることも多かった。
そのころはまだ自分の性癖に気づくこともなかったので、好きな子が自分の友達を好きだということを誰よりも早く知ってしまったりしてけっこうショックを受けたりなんてこともあった。

今でもそうだけど、女性の方が初対面でもすぐに打ち解けられるように感じるのはそのせいかなと思ったりもする。男性だといきなり意気投合までいくことはあまりない。

罪の意識

2005-04-21 | Weblog
自分がひどい奴だと思うときがある。
まさかゲイだと気づかれてはいないと思うけど、
妻はあまりに淡白な夫に対してどう思っているんだろう。
よく考えなくても妻は不幸なんだろうか?
セックスは別として、他の面ではまずまずの夫ではないかと
思っているんだけど。
事実、「結婚してよかった」と言われるときもあるし。
よく考えるとセックスってそんなに重要なんだろうか。
こんなブログ作るくらいだから自分もきっと重要なんだろうと
無意識で感じているんだろうけど。
妻にやさしく接しているうちのいくらかは罪の意識からなのは
間違いない。
・・・やっぱりひどい人間なのかな?僕は。

ついに

2005-04-20 | Weblog
ブログをつくってしまった。
タイトルのとおり、既婚でゲイ。
ごく世間一般の感覚からするとヘンだと思う。
でもそれが本当の自分だから仕方ない。
ブログをつくってどうのこうのという気持ちは全くなくて、
自分のココロのなかがいくらかでも整理できればいいなと
思っている。