( leave things ) up in the air

30代後半・既婚・ゲイ。仕事も家庭も人生も全てが中途半端な僕のろくでなしな日々。

僕のどうしようもなかった夏:1「僕は既婚者です。」

2005-07-21 | Weblog
「僕は既婚者ですが、同じような既婚者の人と知り合いたいです。既婚者だといろいろ大変な面がありますが、苦労してるとことか、普段感じていることとか話ができたらいいなと思ってます。」

こんな内容であったと思う。
既婚者であることを明かして掲示板に載せるのは初めてだった。既婚者に対する風当りが強いのは百も承知だったので、ウィルスメールとかいやがらせメールがくるかなと踏んでいたが、それほどでもなく、ちょっと拍子抜けだったのを憶えている。
何人かのひとからメールをもらい、ひとまず、メールのやり取りをすることになった。

始めにやり取りを始めたのがHさんだった。
Hさんは38歳ということだったが、つきあっている彼がいるということだった。僕は結婚生活とゲイライフをどう両立しているのかにも興味をかき立てられたが、Hさんが語る彼氏の話に引き込まれた。
Hさんには彼氏が3人もいて、かわるがわる楽しんでいる様子が伺えた。忙しそうだけど家庭はいいのかな、とか、どうしたらそんなに知り合えるのかなとか、自分の生活している世界とは全然違う世界がそこにあった。毎日決まった時間に出かけて、帰ってきて、つまらない生活をしている自分。それに引き換え、いろんなところに飛び回っているHさん。毎日妻から家に電話が入り、なかば監視されているような生活で遊びにいけない自分。それに対して何人もの彼とのつきあいをエンジョイしているHさん。

「どんなひとなんだろう・・・。」
そんなとき、Hさんから「会ってみない?」とメールが。
妻に警戒されないように言い訳を考え、職場で飲み会が企画されたから、と言っておいて、Hさんからの誘いにOKをした。
(つづく)