こんばんわ。
昨日は1日で671件のアクセスをいただいたようで。スゴイですね。EF55の引退はそれだけ皆さんの興味を惹いたということでしょう。
今日は落ち着きを戻すために、大宮操車場のネタをアップしたいと思います。
ハンプ入換の要となるのは、坂道はもちろんですが、そのまま転がして終わりというわけではありません。前回もお話したとおり、時速40kmオーバーのスピードが出てしまうくらい強烈な坂ですので、これにダイレクトで飛び乗れるほど入換手は超人達ではありません(笑)。
坂の途中に『カーリターダー』というスピードを制御する装置が付いています。
簡単に申しますと、シリンダーに圧縮空気を込めることにより、テコの作用で両側から金属製の板が大きなクリップのような形で車輪を挟むという動作をします。
下りハンプのカーリターダーを上から見た様子です。緊締部にカバーが付いているのですが、1組だけ外されています。脇にボコボコと付いているものがエアーシリンダーで、各シリンダーに付いている細いホースでエアーを送ったり抜いたりして、車輪を閉めたり緩めたりする構造になっています。ちなみに、左上にあるタンクが空気ダメになっています。
ちょっと暗くて分かりづらいですが、カーリターダーのアップです。沢山並んでいるドラムのような格好をしたものがシリンダーで、エアホースが各個に付いている様子が判ると思います。
前回アップした写真と同じようですが、大宮駅方向を上から撮った写真です。
大宮操車場のハンプの場合、最初に1連のカーリターダーがあり、その下に2連のカーリターダーが2連で3組の方向別に設置されています。
このカーリターダーで入換手が飛び乗りやすいスピードに調整したり、次々と転がってくる貨車の間隔を調整したりします。もちろん、緊急停止という事態もままありますので、その場合は機関士に停止措置をさせると同時に、このカーリターダーを最大限に締め、全ての貨車を停止させます。
坂下側からカーリターダーを捉えた写真です。もちろん、入換はしていないときに撮っていますよ(笑)。
大宮操車場では、限られた線路延長の中で群線を分けなければならないため、このような3分岐ポイントが多用されています。
実はこのポイント、エアー式なんです。マニアの方でも殆ど知らないと思います。
ポイントの切り替えといえば、転轍テコを使用した手動式とモーターによる継電式が一般的ですが、このようなエアー式が存在するということを大宮操車場に配属になって初めて知りました。
次々と坂の上から貨車が転がってくるわけですから、人力に頼るだけの手動式なんて危険過ぎますし、モーター式は力は要らないものの10数秒掛かってしまいますので、いずれもハンプ入換には不適なんですね。
で、安全性と作業性を優先した場合に有利だったのがこのエアー式だったのではないでしょうか。切替えは2秒ほどです。『シュー、バタン』。口で表わすとこんな早いんです。解かるかな?(笑)
何故このようなエアー式が可能だったかというと、カーリターダーと関係が深いのです。
そう、カーリターダーはエアーがないと作動しませんので、ポイントを動かすためのエアーも供給が可能なわけです。もちろん、数が沢山ありますので、相当強馬力のコンプレッサーが使われていたものと思います。
これらの一連の動作は、画面右側に見える信号所の中で全て操作されています。カーリターダーを操作する担当と、ポイントを操作する担当、そして入れ替え間隔を見張る担当がコンビで作業を行っています。
写真は上りハンプ側のカーリターダーで、信号所は上り・下りそれぞれに設置されています。
今日のお話はちょっと難しいかもしれませんね。何せ、このような入換方式が現存しない今となっては、いくら研究をしたくても知る機会が無いわけですから。
このような拙い情報でも、皆さんの知恵の一つになっていただければ嬉しいですね。
鉄道ブログランキング ← やる気の素、私に下さい。
昨日は1日で671件のアクセスをいただいたようで。スゴイですね。EF55の引退はそれだけ皆さんの興味を惹いたということでしょう。
今日は落ち着きを戻すために、大宮操車場のネタをアップしたいと思います。
ハンプ入換の要となるのは、坂道はもちろんですが、そのまま転がして終わりというわけではありません。前回もお話したとおり、時速40kmオーバーのスピードが出てしまうくらい強烈な坂ですので、これにダイレクトで飛び乗れるほど入換手は超人達ではありません(笑)。
坂の途中に『カーリターダー』というスピードを制御する装置が付いています。
簡単に申しますと、シリンダーに圧縮空気を込めることにより、テコの作用で両側から金属製の板が大きなクリップのような形で車輪を挟むという動作をします。
下りハンプのカーリターダーを上から見た様子です。緊締部にカバーが付いているのですが、1組だけ外されています。脇にボコボコと付いているものがエアーシリンダーで、各シリンダーに付いている細いホースでエアーを送ったり抜いたりして、車輪を閉めたり緩めたりする構造になっています。ちなみに、左上にあるタンクが空気ダメになっています。
ちょっと暗くて分かりづらいですが、カーリターダーのアップです。沢山並んでいるドラムのような格好をしたものがシリンダーで、エアホースが各個に付いている様子が判ると思います。
前回アップした写真と同じようですが、大宮駅方向を上から撮った写真です。
大宮操車場のハンプの場合、最初に1連のカーリターダーがあり、その下に2連のカーリターダーが2連で3組の方向別に設置されています。
このカーリターダーで入換手が飛び乗りやすいスピードに調整したり、次々と転がってくる貨車の間隔を調整したりします。もちろん、緊急停止という事態もままありますので、その場合は機関士に停止措置をさせると同時に、このカーリターダーを最大限に締め、全ての貨車を停止させます。
坂下側からカーリターダーを捉えた写真です。もちろん、入換はしていないときに撮っていますよ(笑)。
大宮操車場では、限られた線路延長の中で群線を分けなければならないため、このような3分岐ポイントが多用されています。
実はこのポイント、エアー式なんです。マニアの方でも殆ど知らないと思います。
ポイントの切り替えといえば、転轍テコを使用した手動式とモーターによる継電式が一般的ですが、このようなエアー式が存在するということを大宮操車場に配属になって初めて知りました。
次々と坂の上から貨車が転がってくるわけですから、人力に頼るだけの手動式なんて危険過ぎますし、モーター式は力は要らないものの10数秒掛かってしまいますので、いずれもハンプ入換には不適なんですね。
で、安全性と作業性を優先した場合に有利だったのがこのエアー式だったのではないでしょうか。切替えは2秒ほどです。『シュー、バタン』。口で表わすとこんな早いんです。解かるかな?(笑)
何故このようなエアー式が可能だったかというと、カーリターダーと関係が深いのです。
そう、カーリターダーはエアーがないと作動しませんので、ポイントを動かすためのエアーも供給が可能なわけです。もちろん、数が沢山ありますので、相当強馬力のコンプレッサーが使われていたものと思います。
これらの一連の動作は、画面右側に見える信号所の中で全て操作されています。カーリターダーを操作する担当と、ポイントを操作する担当、そして入れ替え間隔を見張る担当がコンビで作業を行っています。
写真は上りハンプ側のカーリターダーで、信号所は上り・下りそれぞれに設置されています。
今日のお話はちょっと難しいかもしれませんね。何せ、このような入換方式が現存しない今となっては、いくら研究をしたくても知る機会が無いわけですから。
このような拙い情報でも、皆さんの知恵の一つになっていただければ嬉しいですね。
鉄道ブログランキング ← やる気の素、私に下さい。
黒い貨車ーワラ1ー見てると音が聞こえてきそうな雰囲気があります。
大宮駅方向を望む写真は駅近くー注:東口界隈ーにかつて住んでいた私にとって懐かしいばかりか、このような貴重な写真を拝見出来て感謝です。
それでは、この辺で失礼します。
確かにコスト等を考えると、かなりの需要が無いと商売として成り立たないのでしょうな。
当時で貨車1台借りきりで料金体系なんてどんなものだったのですかね。
確か郡山操車場はリニアモーター式というのが使われていませんでしたっけ。間違ってたらゴメンなさい。
ポイントの切り替えにエアーを使っていたというのは初耳です。
特にこのハンプの近くに住んでいたらうるさかったでしょうね。連結音は基より、カーリターダーのエア音と金属が擦れる音、長編成の衝撃音など、近くだと耳を塞ぎたくなるほどでした。
これからは静寂と言えるような写真も出てきますので、楽しみにお待ち下さい。
人件費はハンパじゃないですね。徹夜勤務でも3倍の職員が必要になりますから、空車なんか扱っているようじゃ赤字も当たり前ですね。先輩の話では、昔は仮眠をとる暇も無いほどの本数があったらしいですよ。
車扱いの値段ていくらぐらいだったんですかね。私も営業には行かなかったので、全然分かりません。
郡山だったんですかね。私も動画で見た記憶があります。なんかちっこい連結器を押す棒みたいなのが出ていて貨車を押していくヤツですよね。
あの手の軽いヤツは登坂できませんから、平面の入換でしょうね。武操のリモコンDE10と同じような感じではないでしょうか。
こういう形で、かかわっていた人たちが記録に残そうとするのはいいことで、大切にして欲しいと思います。
3分岐のポイント、そういえばHOやってる時に(天賞堂だったかな?)1社だけ発売してましたが、死ぬほど高かったと思います。
やる気の素、2袋置いていきます。
私が働いていた職場でも100人を超えていましたが、写真を撮って記録していたのはほんの2・3人でした。しかも、最後の国鉄新規採用が私と同年齢でしたし、廃止になったのも私が採用2年目の終わりでしたから、このような記録を持っていながらブログに取り組んでいる人はかなり限定されているでしょうね。
そういう意味では、ここに一つの時代を残せることを嬉しく思います。
こうなると、アップする予定の無かった先輩たちのおちゃらけた入換風景も載せたくなっちゃいますね。
私と同年代でしたら名前ぐらいは聞いたことあるでしょうし、役割ぐらいは何となく解っていたのではないでしょうか?
でも、実際に近くで現場に接した人ではないと、音とか匂いといった感覚は伝わってこないでしょうね。
今後もアップしていきますので、写真から何となくでも感じて頂ければ嬉しいですね。