先日買ったCDを聴いた.舘野泉のピアノ,井上喜惟指揮+アルメニア・フィルハーモニー管弦楽団による,ハチャトゥリアン&矢代秋雄・ピアノ協奏曲二題.
両ナンバーとも,舘野は譜面を丁寧に攫いながらも,即興的な緩急や柔らかなカンタービレを採り入れたロマンチックな演奏.いっぽうアルメニアフィルはプレイヤー個々人の技術はともかく,アンサンブルが相当に拙くほとんど破綻状態.とくに彼らが不馴れと思われる矢代協奏曲でそれはひどく,井上の指揮を誰も見ていないんじゃないかと思うくらい,曲の随所でテンポがふらついたり縦のラインが合わなかったりする.その惨状たるや,拍子を数え間違えた誰かが勝手なタイミングで飛び込んでくるのはザラ,オーケストラが付いてこないのでピアニスト自ら拍を延ばして待ってやる場面もあるなど,矢代本来の精巧な音楽に対して冒涜的ですらある.録音は概ね鮮明であるが,関係者用音源のような平べったい音像で,強奏時には音が割れてしまっている.久々にそのままゴミ箱へ投げ入れたくなる一枚に出会った.
舘野泉: アルメニア・ライヴ 1999/2000
舘野泉 (ピアノ),
井上喜惟 (指揮),
アルメニア・フィルハーモニー管弦楽団,
Altus Music,ALT361
両ナンバーとも,舘野は譜面を丁寧に攫いながらも,即興的な緩急や柔らかなカンタービレを採り入れたロマンチックな演奏.いっぽうアルメニアフィルはプレイヤー個々人の技術はともかく,アンサンブルが相当に拙くほとんど破綻状態.とくに彼らが不馴れと思われる矢代協奏曲でそれはひどく,井上の指揮を誰も見ていないんじゃないかと思うくらい,曲の随所でテンポがふらついたり縦のラインが合わなかったりする.その惨状たるや,拍子を数え間違えた誰かが勝手なタイミングで飛び込んでくるのはザラ,オーケストラが付いてこないのでピアニスト自ら拍を延ばして待ってやる場面もあるなど,矢代本来の精巧な音楽に対して冒涜的ですらある.録音は概ね鮮明であるが,関係者用音源のような平べったい音像で,強奏時には音が割れてしまっている.久々にそのままゴミ箱へ投げ入れたくなる一枚に出会った.
舘野泉: アルメニア・ライヴ 1999/2000
舘野泉 (ピアノ),
井上喜惟 (指揮),
アルメニア・フィルハーモニー管弦楽団,
Altus Music,ALT361
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