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ケニチのブログ

ケニチが日々のことを綴っています

Y.レヴィ+アトランタ響=マーラー「交響曲第6番」

2017-08-20 | 音楽 - マーラー
 先日買ったCDを聴いた.Y.レヴィ指揮+アトランタ交響楽団による,マーラー・交響曲第6番「悲劇的」.

 終始速めのテンポを採り,正確かつ力強い演奏.レヴィ率いるアトランタ響は,各セクションとも安定した技術で譜面を再現しているものの,フレージングや強弱がえらくぶっきらぼうで,全体としてアンサンブルになっていない.同じコンビによるホルストの惑星(「Y.レヴィ+アトランタ響=ホルスト「惑星」/2016-02-20」)のときにも感じたことだが,シンセサイザーを聴いているような雰囲気のなさなのだ.各楽器に近接したデッドな録音のせいもあるかもしれない.それから,第一楽章は速すぎて好みじゃない.


MAHLER: SYMPHONY NO. 6 "TRAGIC"
Yoel Levi (conductor),
Atlanta Symphony Orchestra,
TELARC,CD-80444

J.サラステ+オスロフィル=マーラー「交響曲第6番」

2017-08-14 | 音楽 - マーラー


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 先日買ったCDを聴いた.J.サラステ指揮+オスロ・フィルハーモニー管弦楽団による,マーラー・交響曲第6番「悲劇的」.

 終始やや速めのテンポを採り,譜面の隅々まで丁寧に再現した演奏.オスロフィルは,技術的に万全ではないが,強奏時にもうるさくならない清新なアンサンブル.サラステの曲作りは,カンタービレ箇所におけるルバートが特徴であるが,あくまで抑制された音響のなかでさほど作為的には響かない.また,全編を通して,各パートがよく聴き取れ,マーラーのオーケストレーションに付き物である厚ぼったさとは無縁である.ハンマーの3回めの打撃追加あり.録音優秀.


Mahler: Symphony 6
Jukka-Pekka Saraste (conductor),
Oslo Philharmonic Orchestra,
SIMAX classics,PSC 1316

B.ハイティンク+フランス国立管=マーラー「交響曲第6番」

2017-08-04 | 音楽 - マーラー
 先日買ったCDを聴いた.B.ハイティンク指揮+フランス国立管弦楽団による,マーラー・交響曲第6番「悲劇的」.

 終始遅めのテンポで,譜面を正確かつ念入りに再現した演奏.ハイティンク率いるフランス国立管は,奇を衒ったところのない率直な曲作りで,強奏時にもうるさくならない豊かな音色を湛えたブラスセクションを中心に,安定かつ充実のアンサンブルを繰り出している.ただし,アンダンテ楽章始めのデリケートな音楽のなかで,間違って1小節早く出たまま吹き続けるバスクラリネットは,ほとんど唯一の,そして大きな瑕である.録音は鮮明であるが,打楽器群の音質がやや硬いのが残念.この曲の魅力の一つであるカウベルも,遠くてほとんど聴こえない.
 ライヴレコーディングにつき,演奏後の拍手も収められているが,最終音のピツィカートにかぶせるようなフライングブラボーには心底げんなり.


MAHLER: SYMPHONIE N°6 "TRAGIQUE"
Orchestre National de France,
Bernard Haitink (conductor),
naïve,V 4937

C.アバド+ベルリンフィル=マーラー「交響曲第6番」

2017-07-16 | 音楽 - マーラー
 先日買ったCDを聴いた.C.アバド指揮+ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団による,マーラー・交響曲第6番「悲劇的」.

 終始やや遅めのテンポを採り,譜面を正確かつ丁寧に再現した模範的演奏.ベルリンフィルは,持ち前の技術の高さを活かした充実のアンサンブルで,ライヴレコーディングに起因する瑕疵もほとんどない.また,シンバルやトライアングルを始めとするパーカッション群の音色がとても美しく,聴いていて思わずうっとりする.終楽章のハンマーも大迫力.ここでアバドは,エゴイスティックな演出めいたことは一切しないながらも,フレーズの一つ一つを踏みしめるような,いくらか粘り気のある曲作りに徹しており,これがマーラーらしいウェットな世界観を作り出すことに一役買っている.録音は極めて鮮明.
 これまで多くの第6番のCDを聴いてきたが,現時点でのいちばんのお気に入り盤となった.


MAHLER: SYMPHONY NO. 6
Berliner Philharmoniker,
Claudio Abbado (conductor),
Deutsche Grammophon,00289 477 5573

C.ドホナーニ+クリーヴランド管=マーラー「交響曲第9番」他

2017-01-06 | 音楽 - マーラー
 先日買ったCDを聴いた.C.ドホナーニ指揮+クリーヴランド管弦楽団による,マーラー・交響曲第9番ほか.

 終始丁寧かつ強奏時にもうるさくならないシンプルな演奏.クリーヴランド管は相変わらず高水準の技術に安定しており,ドホナーニの分析的な棒もあって,濁りのない透明なアンサンブルを聴かせている.曲中,第1楽章中間部での意表を突くような鐘のコミカルな音色や,終楽章における弦セクションのもったいぶらない率直なカンタービレが特に印象に残る.もっとも,後者に関しては,雰囲気にやや欠ける結果にもなっているが.いっぽう,第2楽章はテンポが遅くてちょっとだれる.録音は優秀.
 併録のハルトマンは初めて聴くが,作曲年代と題名から想像されるよりも,ずっとロマンチックで雄弁な曲.


マーラー: 交響曲第9番/ハルトマン: アダージョ (2CD)
クリーヴランド管弦楽団,
クリストフ・フォン・ドホナーニ (指揮),
TOWER RECORDS,PROC-1122/3